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ボディーガードは次元戦艦オイナリサン!  作者: 矮鶏ぽろ
第二章 超次元戦艦オイナリサン!!
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ナイスバディー! (FAあり)

超次元戦艦に昇格した次元戦艦オイナリサンは、真奈美が寝ている時に勝手なことをやらかす!

 プロローグ


 無限に広がる大宇宙――。


 その真の大きさを知るものは地球にはいない。なぜなら、人間には光速を超える術がないからだ。

 しかし、それでも人々は観測を続け、天文学を発展させ、少しずつではあるが、宇宙を正確にとらえ始めている。


 この物語りは、そういった天文学に、まっ――たく興味がない少女の話である。



 ナイスバディー!


 ――制服を着て気が付いた。胸の辺りが妙に苦しい……。


「ちょっとイナリ。私が寝ている間に……何かしたでしょ?」

「人間において理想的体型補強処理を行った。真奈美のスタイルは現在、全世界トップモデル上位十名の平均値。完璧」


 ……いつものようにイナリが異次元から直接声をかけてくる。


 部屋にある大きな鏡の前で自分の姿を確認すると、昨日まで全身が写っていたのに、――今朝は首までしか写らない!

 顔ひとつ分、伸長まで伸びている! スカートは短いし、制服の袖は七分丈になっているではないかっ!

「バカ! 早く元に戻しなさいよ。こんな姿じゃ学校へいけないわ」

「ええ? ……了解。復元中。――完了。真奈美は外見ではなく、中身で勝負する古風な女性と判断。しかし、それでは中身を向上する必要性大。野球部エースの橘太郎と付き合うのは前途多難と推測」

 先ほどに比べて……情けないくらいにしぼんでいく胸の辺りを、半ば惜しげに確かめながらイナリに言った。

「それってどういう意味よ! 私は性格もいいし、外見だってこれから良くなるんだから!」

 鞄を持つと、自分の部屋を出て玄関へ向かった。

「真奈美の成長課程、遺伝子情報、摂取物よりスリーサイズを予想中。完了。上より……」

「――言わんでいい! それに未来のことは分からないんでしょ!」

 放っておくと、好き勝手なことを言い出しそうで恐ろしい! 幸い家族は誰も聞いていなかった。

「未来のことは分からないが、確たる情報源があれば予想の確定率は極めて向上する。真奈美の体型は私が補強しない場合、99.9%的中可能。計算中」


 聞いていてムカつく~。そして、その予想を聞けば……さらに腹立つのだろう!

 

 はあ~……。

 次元戦艦にああだこうだ言っても無駄だわ。適当に聞き流しておくのが一番なのだ。

 どうせイナリは、いつもの異次元にいるせいで暇なのだ。最近はそう思うことにしている。


 せいぜい、暇潰しの相手でもしてあげるとしますか……。


「それは私のセリフ。暇をもてあまして大宇宙における限られた時間を浪費しているのは真奈美の方。しかも私は次元戦艦から昇進して「超次元戦艦」になったと報告済み。物忘れの多い真奈美に落胆中」

 次元戦艦だか超次元戦艦だか知らないが、そんなこと、女子高生の私にとって全然興味ない。

 昇進しても結局、今までのイナリのままだ――。


「――! それよりも、さっき予測が出来るって言ったわよね。もしかして、競馬とか賭け事も当てられるんじゃない?」

 やだ、大金持ちになれるかもだわ! 期待が膨らんでしまうじゃない~!


「……真奈美の護衛以外は任務外。興味なし。待機中」

「もう! 自分の都合の悪いときはすぐ「待機中」って言い出すんだから――!」


孤独堂様よりファンアートを頂きました!!

ありがとうございます!!


挿絵(By みてみん)

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