戦いは続く……
真奈美の勇士(?)を見て、親友の五十鈴佳奈も、ある決断をする。
戦いは続く……
月曜日、いつも通りに学校に行くと、佳奈も則子も心配そうに私に近づいて来た。
昨日のことを根掘り葉掘り聞いてくる。別に包み隠すことはないから、笑いながら全てを話した。
もちろん、昼食前のことについてだけ。
「心配しないで、大丈夫よ。私はそんなちっぽけなことでクヨクヨするようなか弱い女子じゃないのよ」
「な、なんか……偉く成長したわね」
則子が感心している。
「成長って言うか……度胸がついたのは確かね」
宇宙の大きさに比べたら、私の悩みや心配なんて、小さいものなのよ。
「私も……挑戦してみようかな」
「「えっ!」」
「佳奈も橘君に告白するの? やめときなよ。今の彼には野球しかないんだから~」
「マナを見ていたら、私もただ大人しくしてても何も始まらないって思ったの。撃沈されるのもいい経験なのかなって思うし……」
やれやれ、私の忠告全く聞いていなかったのかしら。でも……。
……則子ならともかく、佳奈だったら大丈夫。絶対私と同じ運命よ――。
「うん、じゃあ佳奈も頑張って。応援するからね」
そう言うと佳奈も笑顔で頷いた。則子は一人……やれやれといった顔をしている。
『ライバルは排除すべし。真奈美に何か奇策があるのなら拝聴したい。待機中』
――バカ、そんなのないわよ。友情よ友情。




