あばら骨のような人口要塞。ゴジュルヌ第一惑星
一気に敵の本拠地へとたどり着いた真奈美とイナリ。
奇襲攻撃をイナリは推奨するが……。
あばら骨のような人口要塞。ゴジュルヌ第一惑星
「それに……星じゃないじゃない」
「ゴジュルヌ第一惑星も人工要塞と判明。さて、現在敵要塞には、まだ我々が小宇宙へ現れた連絡は未到達。つまり、私と真奈美が小宇宙へ侵入した情報が着くのは数時間後。その為、奇襲及びそれに類する先制攻撃が効果的と判断。作戦会議、開催中」
目の前に、立体映像の要塞が映し出された。また会議か……。
「要塞内部に異次元消失装置とかはないの?」
「解析データー上では無し。異次元は通信や移動で多用する為、敵襲以外で異次元消失装置を使用すれば、混乱発生。戦いにおいて前線基地には設置しても、本拠地に設置するのは愚行。助けも呼べない。ネットサーフィンもできない」
……。
「じゃあ、異次元粒子砲は設置されているのかしら?」
立体映像の要塞先端には、どうやらそれらしい物が見える。指で触りながらそう問い掛ける。
「一台のみ確認。ただしエネルギー未充填。異次元消失していない為、この位置から私の異次元へと転送することも容易。転送可能」
「別にいいわ。そんな事しなくても」
「どうして? 理解不能。危険の芽は未然に排除すべし。反論中」
ここぞとばかりにギャーギャーうるさい。
「別に戦争をしに来たわけじゃないのよ。話し合いで解決できるかもしれないじゃない」
「……話で済んだら戦争要らない」
なんかのことわざかしら?
「とにかく、さっきの戦闘機出してよ。あれで行けば敵も警戒しないでしょ」
「無理無理無理無理。危険大! 真奈美がシャシャリ出て、いったい何を話すのかと質問中」
全部のモニターに無理と表示される……。
「無理じゃないわよ。イナリが異次元から守ってくれるんでしょ? だったら異次元シールドもあるんだし、いざとなったら異次元にも逃げられるじゃない。それに、ゴジュルヌ星団はなぜサラマンに対抗して戦争を起こすのか……興味あるのよ」
「異次元シールドを使用すれば、確かに安全。真奈美は宇宙服を着ずに太陽ですら歩ける。しかし……」
イナリが言い難そうにしている。
「イナリには交渉能力なんて無いでしょ。言われた通りにさっさと戦闘機出しなさいよ。もう三時過ぎちゃったじゃない!」
「あ、カッチーンときた! せっかく真奈美の安全を第一に真剣に悩んでいたのに~。もう知らない。勝手に飛んでいくがいいと判断。フン!」
イナリがそう言うと、私はまたしても戦闘機のコクピット内へ転送移動させられた。
「ありがとう。ちゃんと異次元から守っててね」
「フン。憤慨中」
イナリは怒っているが、直接イナリの声が聞こえるのは異次元シールドを展開してくれている証拠なのだ。
まったく、扱いやすくて可愛いったらありゃしないわ。
「扱いやすいは余計と忠告中!」
「黙っていないと舌噛むわよ~」
スロットルを吹かせて宇宙の闇の中へと再び飛び立った。




