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ボディーガードは次元戦艦オイナリサン!  作者: 矮鶏ぽろ
最終章 宇宙制御戦艦オイナリサン!!!
135/196

いざ、小宇宙へ参ります!

小宇宙近くへと移動する宇宙制御戦艦オイナリサンと真奈美。

二人(?)の行く手に待つものはいったい……!?

 いざ、小宇宙へ参ります!


 私にとっての運命の選択を行う日は刻々と迫っている……。

 それに佳奈との仲は悪くなるばかり……。

「こんな事をやってる場合じゃないんだけどねえ」


 宇宙制御戦艦の艦橋内で、艦長用の制服に袖を通しながらぼやく。


「現在大宇宙各地にてゴジュルヌ星団艦隊と次元戦艦交戦中。……こんな事と呼べるものではないと忠告中」

「って言うけど……、どうせゴジュルヌ艦隊なんて次元戦艦には手も足も出ないんでしょ?」

 力の差が大きすぎる……。無謀だわ。

「ゴジュルヌ星団の技術は我らサラマン星団と比較して低いことは確か。しかし、以前の異次元消失装置や異次元粒子砲等を密かに開発していれば、次元戦艦では太刀打ち困難な場合があると推測」

 異次元消失装置と聞くと、またあの時の情景が思い浮かぶ。

 ――イナリがパニックに陥るし、艦内は大きく揺れるし、何せ弾装が異次元から取り出せなくなるのが致命的だわ。

 弾がなきゃ次元戦艦もただの船よね……。


「ただの船ではない! 重力制御エネルギーにてレーザーの(たぐ)いは発射可能! 更に頭突きも可能! 異次元シールドは消失するが、次元戦艦の装甲は地球上のどの材質よりも強固。真奈美の着替え待ち中」

 着替えを終えた私は、少し真面目な顔で言う。


「もう……あんな事になるのは二度と御免だからね。危ないと思ったら無理せずに撤退するのよ。もう私を一人で宇宙に放り出したりしないって約束して!」


 イナリが私を一人脱出ポッドに乗せて自爆した事を思い出す。

 誰も居ない暗黒の宇宙を一週間も彷徨ったのだ。


 泣いても誰も助けてくれない日々は、今でも思い出すだけで辛くなる。


「……了解。約束する。真奈美の安全が私にとって第一の任務。そして、私も真奈美の為に必要と認識。無茶はしない。慰め中」

 頷くと、イナリは異次元から大宇宙へと移動した。


 全てのモニターが異次元のピンク色から真っ黒へと移り変わった瞬間、目の前で数千もの爆発が生じる――。

 花火大会フィナーレのスターマイン嵐の中へ突っ込んだような状態だ――。


「――だー! ちょっと、なんなのよこれは! 一体どこへ出たって言うのよ!」

 爆音に耳を手で抑えてしゃがみ込んでしまう~。

「小宇宙確認地点まであと一光年の位置へワープアウト。ここから小宇宙のデーターを解析。索敵中」

「索敵中だあ?」


 艦橋両側のモニターを見るが、周囲は宇宙戦艦ばかりだ!

 よくみると小さく、「敵」とルビが書いてある~!


「敵艦影なし! 小宇宙解析完了。小宇宙への入り口周辺は異次元消失装置の動作を確認。コスモゲートと呼ばれる敵大型要塞確認。……真奈美聞いてる? 耳を塞いでいては聞こえないと忠告中」

「バカイナリ! 何が敵艦影なしよ。周りは上下左右前後敵だらけじゃない!」

「戦力的に敵と認識せず。この宙域は宇宙制御戦艦07245、ファンデルワールスの制御宙域。現在ファンデルワールス率いる千隻の次元戦艦大艦隊とゴジュルヌ艦隊との交戦中。功績を横取りするとの誤認回避のため反撃はせず。小宇宙へ接近中」

「……大丈夫ならいいけど、気をつけなさいよ。味方からの砲撃とか異次元消失とか、何があるか分からないんだから」

 ソファーへゆっくり座り、テーブルのコーヒーに手を伸ばした直後の――、


「――緊急危険回避作動! 異次元へ急転送。――完了」


 イナリのアナウンスより一瞬早くに全てのモニターが宇宙空間から異次元へと切り替わっていた――。



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