12港街ぶらり旅
最終章 ここまでのあらすじ
真なる創造主にして氷原の魔狼ヴァナルガンドは、この世界を自らの餌とする為に創りたもうた。
この世界を喰らい、元いた世界に復讐する力をつける為だ。
だが、彼を追い異世界から来たウォーデン老とその弟子ハリエットにより窮地に立たされたヴァナルガンドは、彼の忠実なる僕である人狼ギャリソンによって造られた迷宮『グレイプニル』へと逃げ込む。
そしてヴァナルガンドとの戦いで深い傷を負ったウォーデン老は、迷宮の攻略をアルト隊に託した。
さまざまな難関を乗り越え第3階層へと降り立ったアルト隊。
そこは地下迷宮でありながら空や大地が露見する理不尽な空間、『歪んだ妖精界』であった。
探索を開始した彼らは、そこで『妖精王国の王女アン』と名乗る女妖精に出会う。
彼女が言うには、この世界は崩壊に瀕しており、救ってくれる者を求めているらしい。
アルト隊はどうやらこれが第三階層を抜ける為の条件ミッションであろう、と判断し、アンの依頼を受けるのだった。
一方、拠点にてヴァナルガンドの目論見解析を進めていたウォーデン老は、ついに『ヴァナルガンドがこの世界を喰らう日』を突き止める。
それはこれより2週間後、春分点と呼ばれる日だった。
アルト隊だけでは攻略が間に合わない、と判断したウォーデン老は、『転移術』を修める馬頭の悪魔オリュフェスを召喚し、迷宮攻略者をスカウトする為、まずはレギ帝国西方都市ボーウェンへと旅立った。
まず第一のスカウト目標は、ボーウェンを拠点とする冒険者隊、女戦士アスカが率いる『シュテルネンハオフェン』だ。
その店、『煌きの畔亭』という名の小さな食堂の扉を開ける。
すると、
「いらっしゃいませ」
という威勢のいい挨拶が聞こえてきた。
長い白髭を蓄えた「ザ・魔法使い」という出で立ちの老人ウォーデンは、感心しながら頷いて店内を見回す。
数組のテーブルはほとんど満席であり、僅かに空いている席もテーブルの上には帰った客の残した食器類がある。
それを忙しそうに片付け回るのは、人の良さそうな中年男だ。
コック帽を被っているからには料理人なのだろうが、小規模店舗なので特別にウエイトレスなど雇ってないのかもしれない。
コック帽の中年男は、ウォーデンとその後ろに従って入ってきた馬頭の人外に一瞬ギョッとしたが、すぐに笑顔を浮かべて寄ってきた。
「今、テーブル片付けますので、少々お待ちください」
「急がなくても良い。それくらいの時間は気にせんよ」
ウォーデン老は鷹揚に頷いて返事をし、扉から少し脇に避けて待つ事にした。
「ふむ、繁盛しているだけのことはあるようだの」
「ほう、判るのか?」
待たされる僅かな時間の中、ウォーデン老が白髭を撫でてそうつぶやくと、筋骨隆々の馬頭が赤い目をギロリと向けてそう訊ねた。
目つきは怖いが、別に喧嘩売ってるわけでも怒っているわけでもない。
この馬頭を生やした御仁、オリュフェスは悪魔であり、これがデフォルトなのである。
「このような大衆食堂に重要なのは、味はもちろんじゃが、清潔感や気持ちの良い店員の作る雰囲気じゃな」
「なるほど」
ウォーデンの識者ぶった言い回しに、オリュフェスは納得気に頷いて見せるが、実際には理解したわけではない。
ただ、「人間社会とはその様なものなのだろう」と聞き流したに過ぎなかった。
その様に何気ない話をしていると、先のコック帽の男が早足に近づいて来る。
「ようこそ『煌きの畔亭』へ。初めてのお客様ですね?」
「ほほう」
コックの言葉に、少しだけ驚いて片眉を上げるウォーデン老。もっとも、眉の下の目は閉じたままだ。
「はじめまして、私、この店の店主をやっているアンソニーと申します。ささ、お席へご案内しましょう」
判らいでか、と言わんばかりに、引きつった視線を馬頭のオリュフェスに向けつつ、コック帽の男アンソニーは2人を今空けたテーブルへと連れて行き、そしてメニューを置いて厨房へと向かった。
客席のある領域とキッチンを隔てるのは2段になったカウンターだったが、厚いカーテンが掛けられているので中の様子は見えなかった。
「ふむ、あれが店主じゃったか。するとコック長が他にいるということかのう」
「なぜだ? あの男が店主でありコック長という事もあるのではないか?」
アンソニーの背中を視線で追ったウォーデン老の何気ない一言に、オリュフェスは首を大きく傾げる。
首から上が馬の頭ゆえ、少し傾けただけで頭頂の移動幅が大きいのだ。
ウォーデン老は得意げに答える。
「厨房から料理を差配する女の声と、それに従う男の声が聞こえるからの。おそらくその女がコック長なのじゃろう」
「なるほどな」
オリュフェスは無関心気に、それでいて「よく考えるものだ」と呆れたように言って厨房へと耳を傾けた。
確かに奥からは「塩は小さじと、何度言ったら憶えるですの!」「お? この匙、小さいだろ?」などという声が聞こえた。
程なくして先ほどのアンソニーが再びメモを持って姿を現し、風変わりな2人から注文を受けてまた去って行く。
しばらく待たされて料理が運ばれてくる。
どれも庶民料理ながら美味そうなオーラが見えるようだ。
ウォーデン老は「山賊揚げ」と名づけられた、鶏の肉を大きめにカットした揚げ料理の定食を、オリュフェスは山盛りのサラダを、それぞれ食べ始める。
「おぬし、そのなりで意外なメニューを頼むのう」
いかにもたんぱく質をふんだんに摂取して作られたような、筋骨隆々なオリュフェスの身体を見上げ、ウォーデンはポカンと口を開けてそうのたまった。
「まぁ、馬だからな。草食なのだよ」
そんな問いに、オリュフェスは肩をすくめてそう答えるのだった。
小一時間、食事とちょっとした会話でくつろいだ二人は、どちらとも無く「そろそろ行くか」と言う雰囲気になり席を立つ。
会計と共に「ありがとうございました」と挨拶を受けて出入り口へ向かったところで、新たに入ってきた客とすれ違った。
先頭に立つのは、鈍色の『板金鎧』に身を包んだ、長い黒髪の凛々しい女戦士。
そして金の髪を左右で括った、紺の『長衣』を着た少女と、銀の髪と合わせたような銀糸の刺繍入り『長衣』を着た少女が続く。
「む、あの女戦士、なかなかの力量と見た」
「ほう、判るのか?」
店に入った時とは逆に、馬頭の悪魔オリュフェスがそう呟くと、ウォーデン老が疑問気に訊ねる。
オリュフェスは分厚い胸板をそらして、臼歯の並ぶ口でニヤリと笑った。
「強い戦士は油断を見せぬし、視界の強者に注意を払うものだ。あの女戦士、我とすれ違う時に、鋭い視線を送ってきた。こちらの実力も判ったのだろうな」
つまりは「強い俺に気づいたのだから、やつも強いだろう」という、遠回りな自画自賛でもあった。
まぁ長く生きるうえに強力な力を持つ悪魔なので、さもありなん。というところだ。
少々呆れつつも頷いたウォーデン老は、店を出て一息、そして街を見回した。
「腹も満ちた。休息も十分であろう。その、強い冒険者とやらを探すのか?」
この2人がここへやって来た理由を上げていた棚から下ろし、オリュフェスがギロリと赤い目を老人に向ける。
ウォーデン老は顎鬚を軽くしごきながら、難しい表情を晒す。
空はもうすっかり夜の帳が降り切っている。
「そうじゃのう…」
探すと言っても、ここ港街ボーウェンはなかなかの都会だ。
如何に探すべきか、などと考えているのだろう。
またすぐ見つかると限らないので、今晩の宿を確保する必要もあるだろう。
オリュフェスはそう得心しつつ、老人の答えを待った。
そして数秒が過ぎ、ウォーデン老は顔を上げた。
「ハリエットの言うこの街の凄腕冒険者は、女ばかりの隊と聞く。一つ、若い女子がたくさんいる店にでも行って、情報収集するとしよう」
「ふむ、妥当であるな」
感心気に頷いたオリュフェスを引きつれ、ウォーデン老の足は一路、歓楽街へと向かうのであった。
ところで、ウォーデン老とすれ違った女冒険者たちと言えば、この街ですでに知らぬ者なしの冒険者となった、戦乙女然とした女戦士アスカの率いる『シュテルネンハオフェン』であった。
彼女らが『煌きの畔亭』店主アンソニーに案内されて席に着くと、途端にリーダーであるアスカは人目をはばからずテーブルに突っ伏した。
「何あれ、怖い」
付き従って席に着いた2人の魔法使い。
『魔術師』のマリオンと『精霊使い』のナトリは、不思議そうに首をかしげた。
「なによ、何があったの?」
「この平和な食堂で、いったい何を見たのか」
怪訝そうに眉を寄せるマリオンに、まったく感情を匂わせない平坦な表情のナトリ。
どちらもアスカの急変を心配している事は間違いない。
また、アスカの着ている鎧下のフードから出てきて、おもちゃサイズの食卓を整え始めた人形サイズの少女たち、『癒しの手』エクレアに、『探索の目』クーヘンもまた同様に彼女へ視線を向けた。
「え、だって何か変な、馬の頭の怪物がいたじゃない?」
一瞬、仲間たちの反応に戸惑ったアスカだったが、認識の齟齬を埋めようと先ほどすれ違った悪夢のような人物? の事を話題に上げる。
だが、彼女以外は誰もが首を傾げるばかりであった。
その上で、呆れたようにため息をついたシュリンプテイルの金髪少女マリオンが、肩をすくめてのたまった。
「確かに変った人だと思うけど、変人なんてこの街じゃ珍しくないでしょ?」
「確かに、ついこの前までもバッタ怪人が闊歩していた。珍しくない」
続いて出た銀の髪のナトリの言も相まって、アスカは釈然としない感情を抱えテーブル上でのたうった。
「そうだけど、そうだけどさー」
隊で唯一、現代日本人の感覚がある彼女としては、この街、この国、この世界の人々の意識に、染まりきれない部分があるのを認めざるを得なかった。
翌朝、安宿の1階食堂スペースで、少々青白い顔をしたウォーデン老がテーブルに頬を当てるように伏した。
「うーむ、やはり簡単に見つからぬか」
テーブルを挟んで向かいに座り腕を組む馬頭の悪魔オリュフェスは、無言のまま老人を見下ろし、酒臭い息を吐く。
昨晩、『煌きの畔亭』を出た2人は、そこで話していた通りに『若い女子のいる店』へと赴いた。
それは客に女性が酌をしながら、会話などを楽しむ店だ。
時には店員である女性たちと自由恋愛に発展する事もあるという。
そんな店を、ウォーデン老とオリュフェスは3件ほどハシゴしたわけだが、当然、目的の冒険者隊『シュテルネンハオフェン』は見つからなかった。
夜半過ぎに酔いに酔ったウォーデン老たちが泊まったのがこの安宿であり、彼の青白い顔もただの二日酔いだ。
「あれだけまわったのにのう。何が悪かったんじゃろ?」
「回る場所が悪かったのではないか?」
今にも吐きそうな顔でグデグデ言っている老人に見かねオリュフェスがそう言うと、ウォーデン老はハっと身を起こして眉を上げた。
「おお、そいつは気づかなかった。おぬし、なかなか賢いのう」
そうかな。違うと思うが。という言葉を飲み込み、オリュフェスは明後日の方向に目を向ける。
だがウォーデン老はそんな素振りも気にせず、それどころか二日酔いすら忘れたかのように元気になった。
そしておもむろに朝食用のトーストを齧りだし、今日の予定を切り出す。
「では本日はまた違うベクトルへ向かうとしよう。どれ、昨晩評判を聞いた『アップストン菓子店』とやらに行って見るかの」
「ふむ、菓子屋とやらには女子がいるのか?」
「老若に関わらず、女子は甘味が好きなものじゃ。きっと探し人も見つかるじゃろうて」
「なるほどな。伊達に歳は食ってないと言う事か」
ウォーデン老を見る目がいくらか胡乱気になりつつあったオリュフェスだったが、この論には納得して頷いた。
「ちなみにワシも甘味は好きじゃな。少々楽しみだの」
「我も嫌いではない」
そして2人は朝食を腹に収めると、軽く身支度してから『アップストン菓子店』があるという街の目抜き通りへと向かうのであった。
老人と馬頭を持つ逞しい男が目抜き大通りを行く。
朝とは言っても、すでに朝市もすでに終わっている時間であり、道行く人の数も幾分落ち着いている。
それでもレギ帝国内で有数の都会、港湾都市ボーウェンである。
朝市や通勤の人ごみがいなくなれば、次にはノンビリとした買い物客や旅人で賑わい始めた。
そんな人々は今、大きくわけで2種類に分別される。
ウォーデン老たちを、いや正確に言えば馬頭の悪魔オリュフェスに怖れの視線を向ける者と、一瞬驚きはするが、その後は興味を失って通り過ぎていく者である。
前者は旅人などであり、後者は生粋のボーウェンっ子だろう。
大陸との行き交いもある港街ボーウェンでは変った風体の者が来ることも稀にある為、オリュフェスでさえスルーされるのだった。
もちろんそれは大人の対応であり、子供たちは単に珍しがり、特に勇気ある者は近くに寄って来る事もある。
オリュフェスにしても、勇気ある者は好ましく思っているので特に威嚇するでもなく好きにさせているようだった。
さて、さすが目抜き大通りだけあり、人出だけでなく、立ち並ぶ店もまた、どれも繁盛している様子だ。
そんな中、ウォーデン老は一つの店に目を留める。
目的の『アップストン菓子店』である。
立ち並ぶ繁盛店の中でも一際綺麗に整えられた店構えに感心しつつ、ウォーデンを先頭に扉をくぐる。
「いらっしゃいませ」
まず聞こえてくる、挨拶の言葉と共に目に入るのは、白いシャツとエプロンを身に着けた若い売り子の女性と、透明なガラスを使ったショーケースだ。
この世界にも透明なガラスが無いわけでもないが、より安く鋳造しようとすると不純物も入るし、型に砂などを使う事も多くなる。
つまりは透明ガラスとなれば大変高価なものなのだ。
それをショーケースに使う。
場合によっては王侯貴族が利用するような高級宝飾店などでしか見られないものだ。
それが菓子を売る為に使われているわけで、何と贅沢なことだろうか。
器はともかく。
そのショーケースの中もまた見事だった。
白やブラウンのクリームや、赤や黄色の果実類がたっぷり使われたケーキ類。
飴色に輝く焼き菓子。
数にして10種類以上の品が並んでいる。
雑貨屋でない限り、個人の商店でこれほどの品揃えをする店など、めったな事ではお目にかかれないのではないだろうか。
2人してショーケースに釘付けとなり、ごくりと唾を飲み込む。
想像だけで甘さが口の中に広がるようで、頬が俄かに痛くなる気さえした。
「これはまた、何とも贅沢な店よな」
「どれも美味そうだな。して老人よ、財布の中身は大丈夫であろうな?」
「ふむ…」
すぐに食べてみたい、とは言え、これほどの店だ。
価格もまた高価だろうと、想像に難くない。
ところが、最も高いケーキで12銀貨と言う値札だ。
これは、たかが菓子と見れば確かに高いが、それでも目が飛び出るほどというわけではない。
昨晩寄った庶民的なレストランでそこそこな定食を食べれば5銀貨。
最も安いどんぶり飯で3銀貨。
そう考えれば、ちょっと贅沢したい庶民でも手が届くと言えよう。
「手持ちでも充分楽しめそうじゃ。だが問題は味よ」
「そ、そうであるな。しかし、どうする? ここで菓子を購入して、どこで食す?」
そこに若い売り子が口を挟む。
「当店はイートインも出来ますよ。あちらでご注文いただけば、お茶とセットでお楽しみいただけます」
「なんと!」
店員の言葉に2人は驚きの声を上げた。
手の誘いに従って視線を向ければ、確かにレストランのようなテーブルが数セット置かれた場所が用意されていた。
「ではそうさせてもらおうかの」
「な、ならば我はこの赤い実の乗った茶色いヤツを頼む」
「ザッハトルテですね? お飲み物はどうなさいますか?」
「む、我は茶を喫する習慣がないので詳しくないのだが、何が良いのだ?」
「王道は何と言っても紅茶でしょう。ですが濃厚な甘みにはブラックコーヒーなどもよく合うと思います。中にはミルクを注文する方もいますよ」
訊ねられ、売り子の娘は顎に人差し指を当てつつスラスラと答える。
こういう質問にも慣れている様子だ。
「むぅ…」
オリュフェスは腕を組んで長考に入る。
その間、ウォーデン老もまた、ショーケースに張りつくかのごとく菓子類を凝視していた。
どれを食べようか迷っているのだ。
ここに弟子のハリエットがいれば「ヴァナルガンドと対峙した時より真剣ダネ」とでも言っただろう。
「ちょっと、後ろ詰まってるんだけど?」
と、夢中な2人に背後から苦言を呈すものが急に現われた。
いや2人にとって急だと感じられただけで、実際にはさっきからいたのだが。
ともかく、オリュフェスは少々驚きつつも振り返る。
そこには冒険者風の少女が3人立っていた。
黒髪の戦乙女アスカ、金髪の天才魔法少女マリオン、銀糸の『長衣』を着た無表情なナトリ。
港街ボーウェン隋一の冒険者隊『シュテルネンハオフェン』だ。
「おっと、スマンのう。田舎者ゆえすばらしい菓子に夢中になりすぎたわい」
すぐに謝罪を挟みつつ、ウォーデン老もまた振り返る。
振り返り、3人の少女を見止めると片眉を上げた。
「ほう、おぬしら、昨晩見かけた顔じゃの?」
「ん?」
言われ、黒髪の女戦士アスカも気づいた。
というか、後姿で気づけよ、と言われそうではあるが、彼女はその時初めて、前でのろのろ選んでいる2人組の内の1人が、昨日の馬頭怪人である事に気づいたのだ。
悲鳴こそ上げなかったが、心臓が止まるかと言うほど驚いた。
そんなアスカの心中など量ることも無く、金銀の少女たちは口々に言葉を乗せる。
「これでも私たち忙しいんだから、あまり待たせないでよね」
「ケーキの摂取は重要。急を要する」
「それはスマンかったの。どれ、お詫びに今日はワシが奢ろう」
「まぁご馳走してくださるなんて、素敵な小父様じゃない」
「奢り、尊い」
かくして知らずして、ウォーデン老は探していた『シュテルネンハオフェン』に邂逅するのだった。
馬頭怪人と同テーブルを囲み、アスカ、密かに涙目である。




