表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚から外れたら、もふもふになりました?  作者: みん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/60

37 杏子、打ち明ける


「“召喚の儀”……ですか………」


「えぇ。その4人の名前が、ハルマ、イツキ、サヤカ、ミオ。着ている服が、キョウコと同じだったわ」


膝の上に置いている手をギュッと握る。


「それにね、ハルマが、“もう一人居る筈だ”って。“キョウコも一緒に居た筈だ”って」


「…………」


ーあの4人だ。間違い無いー


「私の言っていた4人に、間違い無いと思います。でも……何で今なんですか?」


私がこの世界に落ちて来てから2年。あの時、一緒に召喚されたんじゃなかったのだろうか?


「それに関しては、予想でしかないのだけれど……キョウコは、ここに落ちて来る前に、サヤカに押し退けられたと言っていたでしょう?その時に魔法陣からはみ出てしまって、他の4人と時間軸がズレたのかもしれないわ」


「なる…ほど?」


なんだろうか?でも、あの時は、何故1人だけ?と思ったりもしたけど……。今にして思えば、あの4人と離れ離れになって良かったのかもしれない。


「ん?と言う事は……私とあの4人とは、歳が2つ差があるって事ですよね?」


「そうなるわね。」


私は次の誕生日を迎えると20歳になる。大学生と高校生。


ー何だろう……歳が違うだけでも嬉しいと思ってしまうー


「それでね、キョウコは()()()()()?」


()()()()()……とは?」


「ハルマは、キョウコを探して欲しいと願っているわ。勿論、探す事になるわ。召喚した(こちら)側のミスもあるからね。それで、キョウコは、あの4人の所に戻りたい?それとも───」


“戻りたい”


ー違う。もともと、あそこは私の居る場所じゃなかったー


「キョウコは既に聖女ではないと分かっているから、聖女として動かないといけない事はないから、ハルマ達には“探したけど見付からなかった。この世界に来た様子もない”と答える事ができるわ。そもそも、ウンディーネ様の加護もあるから、キョウコが嫌がる事はしないけれど……。ただ、白狼(ルーナ)は本当は、異世界から来たキョウコ(女の子)だと言う事を、国王陛下には報告しなければいけなくなるかもしれないわ」


できる事なら、もう陽真達と関わりたくなんてない。ないけど──


『──きょうこ!』


あの時、陽真の顔は、いつも私を揶揄ったり嫌味を言う顔じゃなくて、本当に必死な顔で──

幼い頃は優しかった。いつも私の心配をして──


「正直に言うと、もう、あの4人とは関わりたく無いんです。でも、陽真は……私の幼馴染みなんです。あの日、私1人だけ離れた場所で光に包まれた時、陽真は私を助けようとして手を伸ばしてくれたんです」


「──そう」


アシーナさんは、それだけ口に出した後、私がポツポツと話す事をただただ聞いてくれていた。リュークレインさんも。


昔は仲が良かった幼馴染み。それが段々疎遠になって─と思えば、私に絡んで来るようになり、それを疎んだ女子から苛めにあい──ようやく離れられると思えば、まさかの同じ高校。そこからの、陽真から振り回される日々と、更なる女子からの苛め───


ー一気に話してみると、私って結構可哀想な学生生活を送ってるよねー


なんて、ちょっと呑気?な思考に傾いていたせいか、目の前にいる笑顔のアシーナさんとリュークレインさんの目が全く笑っていなかった事には気付かなかった。



それに、あの変な執着心がある陽真の事だ。“見付からなかった”では、素直に納得しないかもしれない。


「一つ、提案?お願い?なんですけど──」


と、私はアシーナさんにとあるお願いをする事にした。






******



杏子からのお願いを聞いた後、アシーナとリュークレインはまた王城へと戻って来た。そのまま国王陛下の謁見を願い出て、今は、その返事待ちの為に第二騎士団副団長の執務室にやって来ている。


「レイン、大丈夫?」

「叔母上こそ……」

「「…………」」


「召喚される聖女の条件に、“清廉潔白”はないのかしら?」


「“死に直面した者”、“こちらの世界に魂と身体が馴染む者”です」


()()()魂でも良いのね……」


「叔母上………」


リュークレインが苦笑すると、アシーナはふぅ─と、軽く息を吐いた。


「ハルマは…アレよね?好きな子を苛めるタイプのお馬鹿ね。おまけに、そのイジメに“愛があると伝わっている”と思ってる自惚れタイプの………」


そんな愛情は、杏子には一切伝わってはいないし、寧ろ嫌われているなどとは微塵も思っていない。()()男の子だろう。


「あの4人の鑑定で、どんな結果が出るのか……楽しみだわ」


と、東の森の魔女がニッコリ微笑めば、第二騎士団副団長も


「本当に……楽しみですね」


と、ニッコリと微笑み返した。


そして、そのタイミングで、国王陛下への謁見の許可がおり、2人で謁見室へと向かった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ