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政治経済エッセイ

「石丸構文」の真の恐ろしさとは?

作者: 中将

筆者:

 本日は当エッセイをご覧いただき誠にありがとうございます。


 今回は石丸氏の問答を模した「石丸構文」というのがⅩ(旧Twitter)で一部で流行っているのでそれについて「恐ろしさ」を語っていこうと思います。



質問者:

 なんなんですかその英会話の構文みたいな用語は……。



◇「石丸構文」と「恥を知れ!」は本質的には同じところに根がある



筆者:

 さて、「石丸構文」とはどうして生まれてしまったのかと言いますと。


 東京都知事選挙の結果が判明してから、日本テレビ系ユーチューブ生配信に石丸氏が出演しました。


その際にコメンテーターの社会学者の古市氏から、


「石丸氏の定義する”政治屋”と石丸氏本人とはどのように違うのか?」


という問いに対して、石丸氏はその違いを散々はぐらかして答えず、時間切れになってしまったのを皮肉って応用したものを言います。


(古市氏の聞き方もよくない点はあるし意地悪な側面もある)


具体的な内容についてはX(旧Twitter)をご覧いただければと思います。



質問者:

 私も映像を見ましたか、もうちょっと答え方があったんじゃないのかな? って思ってしまいますね。



筆者:

 まぁ、ヘッドホンで音声聞いている状態なので聞き間違ってしまった可能性はあると思います。


 ただ、古市氏の前の方と同じ質問を繰り返されたと感じたなら、

自分の回答は正しく伝わっていなかったのかも? と思い直して、もう一度自分の意見を強くアピールできるチャンスと考えて、再度説明すればよかったのでは? と思ってしまいますね


 そこを何か挑戦的に問答を続けていればイメージダウンをしてしまいますからね。


 敵対的な問いに対して敵対的に答えていては、

 マイナス面しかないように思うのでもうちょっとやり方があったように思います。


 テレビの視聴者は高齢者の方が多いですからね。


 また、同じ質問は一度しかしてはいけない、回答は一度したら終わり、というルールがあるわけでも無いのですし、その局でも同じ質問をされるからイライラしていたのかもしれませんが、もうちょっと温厚に応答されてはどうなのかな? と思います。



◇石丸氏は「メラビアンの法則」と「タイパ思考」を活用



質問者:

 全部のチャンネルを皆さん見ているわけでは無いですからね。局が切り替わったら常に「初めての人がいる」と思った方が良いでしょうね。


 石丸さんと言えばもう一つ「恥を知れ恥を!」というのがネットに有名になって若者から支持が増えたという話もありますね。



筆者:

 その解説をする前に皆さんの頭に入れていただきたい知識がありまして、

「メラビアンの法則」と言うのが存在します。


 これはアメリカの心理学者アルバート・メラビアン氏によって提唱され、

 言葉に対して感情や態度に矛盾があった場合に、非言語情報からの情報を重視する傾向があるという法則です。


 具体的には「言語情報が7%」「聴覚情報38%」「視覚情報55%」の割合で、判断に影響を与えるというものです。


 つまり、話の内容というよりも「話している人の見た目」や「話し方」によって大きく左右され「説得感がある」と思ってしまうという事です。


 「話の上手い人」は内容と言うより相手の頭をバグらせつつ、他の93%に全振りをして「無理やり説得させる」という事です。

 

 文章で見ると「言語情報100%」になってしまうので、「そんなのに騙されるわけ無いだろ」という事になってしまいますからね。

 


質問者:

 なるほど、全てを文章で文字起こしされていることと実際の動画での印象は全く違うという事ですね……。



※気になる方は実際の映像でご確認ください。



筆者:

 特にお年寄りだと若くて、それっぽいことを堂々と言っているだけで騙されてしまうことが多々あるんですね。


 しかし今回注目すべき点・特筆すべき点は石丸氏に投票したのは高齢者の方々ではなく「若い層」だということなんです。


 この現象と言うのは石丸氏の評価が仮に落ちたとしても「第二、第三の石丸氏」が登場してくる可能性があると懸念しているわけです。


※小池氏に関しては実績と立ち居振る舞いなどから高齢者が投票したという事です。



質問者:

 確かに高齢者の方々は減っていきますけど、これからの世代は増えていくばかりですから、石丸さんのような方を支持していく傾向は増えていくかもしれませんね。



筆者:

 「恥を知れ恥を!」は、安芸高田市議だった武岡氏が2022年に「居眠り」をしてしまったことに対する批判だったようです。


 「居眠り」と言いますと国会議員が居眠りして高給を貰っていることが皆さん脳裏に焼き付いていることから、痛烈なフレーズだったこともあって一気に石丸氏の名がネットで広がったように思います。



 ところがこの一件については“背景情報”があるのです。


 武岡氏の「居眠り」について他の市議たちから「居眠りでなく、病的だと感じた」と指摘がありました。

 その後、すぐさま武岡氏は病院でMRIなどの精密検査を受けた結果、「居眠り」は「無症候性脳梗塞(軽い脳梗塞)」が原因だったと診断されたようです。


 その診断書を議長を通じて石丸氏に渡したところ「個人情報」だといってシュレッダーにかけ、「診断書を受け取っていない」と後に主張しているのです。



質問者:

 えっ……何だかこれまでのイメージとは全く違いますね……。サボって寝ている議員についてなのかと思っていました……。



筆者:

 脳梗塞になるような人物が市議に相応しいのか? と言われれば相応しいとは思えず、次の市議選で当選できるとは思えないです。


 それにしても同じ市の現職だったのですから何らかの配慮があってもいいはずだと思います。


 また、医師の診断書を受け取らないといった行動は問題外であり、「恥を知れ恥を!」と言う発言については名誉棄損にもなりかねないために撤回するべきであると思います。


(なお、“居眠り”の武岡議員は在任中の24年1月末に死去)



質問者:

 石丸さんは今回の都知事選挙で累計1億回もYOUTUBEで再生回数が回ったようですから、イメージ戦略に成功したという事ですか?



筆者:

 石丸氏のYOUTUBEやティックトックは実に“秀逸”です。

 話の前後関係が分からないと「聴覚情報38%」「視覚情報55%」を前面に押し出し、

 「いいところの切り取り」をして拡散しているのです。


 「石丸構文」もそうなのですが、「聞き手側の思考をバグらせる」と言う意味では共通していると思います。



質問者:

 前後関係を知ると全く違って見えてしまいますね……



筆者:

 背景を理解すると「論点ずらし」にしか見えないことは他の出来事でもありそうでしたね。


 今の若い方は「タイパ思考」という事で長々と話を聞いていられる方は少ないです。

 一瞬で痛快な表現を使って「老害を討伐」「マスコミ(主に中国新聞)を粉砕」している構図は若い方には非常にポイントが高かったのでしょう。


 確かにお年寄りが上のポジションを占拠し、マスコミが偏向報道をしていることで日本が衰退している側面は間違いなくあります。


 しかし、石丸氏の批判に関しては“必ずしもそうとも言えない”と思える面もあります。


 これは、情報化社会になり情報量が圧倒的に増え、やることなすことが増えているのでティックトックなどで瞬時に情報を取り入れようとする傾向が非常に強いことも挙げられます。



質問者:

 前後関係の情報を精査することなく「何かやってくれそう」という「インパクト」で決めてしまっているという事ですか……。



筆者:

 僕も石丸氏の全てを知っているわけではありませんが、

発言の前後関係を含めて精査しますと小気味のいい言葉を言って、


「悪い政治家やマスコミを斬っているように見えるエンタメ」


 をやっているだけに過ぎないように思えてしまいます。


 安芸高田市民はそれが分かってしまったので、都知事選挙と同日に行われた安芸高田市長選挙では石丸市政を引き継がない方が当選したという事です。



質問者:

 その分析が当たっているのだとしたらあまり政治家に向いている方とは言えませんね……。



筆者:

 この手法がまかり通ってしまうと「そういう人だ」と完全に認識されるまでの間のラグの時間を利用して次々と出世していったり、

「第二、第三の石丸氏」が誕生してしまう可能性が大いにあり得るということですね。


 これが本当の意味での「恐ろしさ」だと僕は感じています。


 もっともこの評価は現時点の僕の情報収集に基づいた個人的評価であり、

 分析ミスの可能性もゼロではありません。


 これらの分析が当たっていたとしても、石丸氏は40代前半とまだまだ政治家としては若いことから も今後大きく変革・飛躍する可能性はあると思っています。


 

◇「これまでの政治家」も活用してきた



質問者:

 でも、いわゆる「自民党裏金問題」の政倫審などの答弁でも思ったんですけど、

 基本的に政治家の方って「まともに答えていない」感じしませんか?



筆者:

 特に国会議員の方は自分から辞任をしなければ国民から解任されることが無いので「その場を凌ぐ」ことで解決してしまうんですよね。


 個人情報、権利、公平性、人権など体のいい言葉や「丁寧に説明」「遺憾の意」で取り繕って問題な政策をオブラートで包んで誤魔化したり、


「管轄外、担当外」「(懸念点に対して)それは軽微で問題ない」

などと問題点を逸らしたりします。


 彼らの素晴らしい「高学歴の頭脳」は、詐欺的手法で得票し、我田引水と言い逃れと地位保全のために活用されていると言って良いでしょうね。



質問者:

 もうちょっと、日本国民のための政治に目を向けて欲しいところですね……。



筆者:

 石丸構文やそれに伴った東京都知事選挙で165万票獲得したムーブメント現象は、形を変えて「現代風」に行われた結果と言って良いでしょうね。


 ただ問題は若い方が「タイパ思考」などの性質上、同じような手で引っ掛かってしまう可能性が高いのが、将来に渡っての不安としてありますね。



◇ 政治家の詭弁に騙されないようにするためには?



質問者:

 しかし、どうしたら政治家の詭弁みたいなものに惑わされずに済むようになるのでしょうか……。



筆者:

 まず、政治家が基本的には詭弁を使う事を前提に置くことです。

 地位のある人物がそれらしく話してしまうと“そうなのかも?”と思ってしまって納得してしまう事が普通の方にはあるからですね。

 誤魔化しや論点ずらしを彼らは「常習犯」として行っていることを忘れてはいけません。


 次に、「要素の分解」をすることです。


 数学の「因数分解」みたいなことを現実世界でやっていき、「重要な因子」を探し当てるのです。


 政治家の方が語っていることについて一番大事なことはどう見ても「話の内容」であり、次にその内容についての過去の実績などからの信頼性があるか? 年を取りすぎている方については任期を全うできるか? などそういった点になります。


 演説などの動画では最初にお伝えした通り「メラビアンの法則」で「言語情報が7%」「聴覚情報38%」「視覚情報55%」となります。

 

 ですが、それは一般的に意識しない状況ではそうなってしまうのであって、

 文章以外の状況でも「言語情報100%」に限りなく近づけることを意識することが大事です。


 そうすることで主張している中で「大事な因数」を見極めやすくなります。


「偽物の政治家」は内容以外の93%を前面に出して「どうやったら良く見せられるか」に全振りしていますからね。



質問者:

 それが気付ければ、あれ? 思ったより中身無いな? って気づけるかもしれませんね。


 後は面倒でも前後情報についても精査した方がよさそうですね?



筆者:

 そうですね。


 ただ、いちいち前後情報を見ていくのは大変なので、

 僕は「批判している人」にアクセスしてその批判している内容を許容できるのであれば支持しますし、許容できなければ批判する側に回ると言った形をとっているという事です。


 (もちろん根拠のないデマで批判しているケースがあるので注意が必要です)


質問者:

 確かに目立っている方なら必ず賛否両論ありますよね……。



筆者:

 今のSNSではフォローしている人やそれに関連する情報しか入ってこない、

「エコーチェンバー」や「フィルターバブル」ともいわれる現象が起きてしまいますから、

 常に多角的な視点で物事を見ていく必要があるように感じますね。


 SNSや検索エンジンなどのツールは使いようによっては依存症や互いに攻撃し合ったりと非常に危険ではありますが、大きな武器にもなります。

 

 僕も色々なツールを使いこなして分析していき、この情報化社会を乗り切っていきたいと思いますね。


 選挙で支持し、投票するという行動は「アイドルを推す」と言うのとはワケが違い、

 その地域又は国政の4年間の政治の方向性を決めると言っても過言ではありません。

 慎重に総合的に見て判断していきたいですね。 


 という事でここまでご覧いただきありがとうございました。

 いつも皆さんがご覧いただいていることで励みになっています。


 今後もこのような時事問題や政治・経済、マスコミの問題について個人的な解説をしていきますのでどうぞご覧ください。

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