恋しくて……
もし
この世界が
突然なくなったら
どうする?
昨日今日までここにいた世界
毎日のように投稿して
毎日のように誰かに会って
当たり前の日常が
突然消えて無くなるなんて
よくあるじゃないか
……
誰か僕を
探してくれるかな……
僕は
誰かを
探すのかな
もう会えないかも知れない日常に
ふと疑問を抱く
タマシイなんてものが
あるとして……
いったいどうやって感じとればいいんだろ……
君と出会った日常
別れなければならない日常
そんなものがいつまでも続くはずの無い日常
不変なものなど無いと
永遠が首をかしげる
……
そうやって
何もかもを忘れる美しさは
夏の夜に咲く大輪の花火で
記憶の中に鮮烈な輝きを残して散る
どこまでも後に広がる黒色の空に僕より遥かに寿命の長い確かな小さな輝き
やっと届いた星の終わりに放たれた何億光年
……
冬への移ろいに
夏を想うのは
今ここにいないから
……
本当に
10年20年と続くのだろうか
この世界が
あと10年20年と終わらずに続く保障があるのだろうか
孤独になった僕は
どうすればいい?
割り切れずに
全てが幻であったことを知る
覚えてるはずないじゃないか
覚えてるはずない……
とどまらない記憶がどんどんと消されてゆく
死ぬ頃に思い出しても
もう戻れない過去がある
今だけは
ここで触れ合った確かな人たちがいたことをとどめる
想い出同士が語り合う場所
ふたりきりだったことも
忘れる
いつしか想い出の
見えない者同士が語り合った場所が
なくなる……
ふたりは……?
……
風が運んでゆく
サラサラと……
秋の風に生まれ変わる者の春の夢託して
冬の眠りにつく
ほんの数時間前の出来事は
もう触れることの出来ない現実
今ここに残る余韻は
また…
忘れて…
きっと…
前に…
進める……
恋しくて……切なくて……君を想う……。