護衛依頼その1
風呂から上がった俺は伊織さんの部屋に呼ばれ、今日の依頼の報告をした。
「とまあ今日はこんな感じです。」
「猫探しと落とし物捜索ご苦労様。明日からこの依頼に取り掛かってもらいたい。」
そういって書類を渡された。
「今度は護衛ですか。」
「依頼人の名前は黒川龍。護衛対象はその孫黒川花。」
「黒川花って俺のクラスメイトじゃないですか。」
「その通りだ。」
「でもなんで護衛何て必要なんですか?黒川さんは普通の女の子ですよ。」
「それは黒川家の特殊な事情と言ったところだ。」
事情といっても大したことは無さそうだし俺でも出来るだろう。
「ちなみに依頼人の意向で護衛としてつくことは対象には教えないでほしい。それと護衛する時間は登校後から帰宅するまでの間だ。期間は問題が解決するまで。」
「わかりました。ばれないようにですね。」
「護衛なんて危なっかしいこと優太に頼みたくなかったんだけどね。主に学校での事だから優太に頼むしかなかったんだ。」
「大丈夫です。任してください。」
「ところで、なんでまだ全裸何ですか。」
「おや、今更かい。ちらちら体を見てニヤニヤしてたくせに。」
相変わらず鋭い……
「どちらかというと優太が素直すぎるだけだと思うがね。」
目の前に裸の美人がいたら見てしまうのが男子高校生というものである。
「そんなに物欲しそうに見てどうしたんだ?触るか?」
「な、なにいってるんですか!明日に備えて寝ますのでそれじゃ!」
実際に触りたくてもそんな度胸無いのが男子高校生である。
そのまま部屋へ逃げる。
「はぁ……優太のバカ。」
一人になった部屋で誰にも聞かれないつぶやきが虚しく響いた。
小説書くのって難しいですね。