表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

漫才:地球へ…

作者: てこ/ひかり

ボケ「はいどうも〜」

ツッコミ「今日はよろしくお願いしま〜す。ツッコミ担当の田中です」

ボケ「ボケ担当の坂本です」

観客「観客の櫻子です」

審査員「審査員の真田です」

司会「司会進行の吉澤です。さて、突然ですが皆さんはどれだけ知っていますか? 自分たちが住む、地球のこと……」


女優「私たちは今人口問題、エネルギー問題、食料問題など、実に様々な難題を抱えています」

プロデューサー「2011年には、世界人口は70億人を突破。国連の予測では2050年には97億人、2100年までに100億人を突破するだろうと言われています」

AD「日本人の平均寿命は女性が87.32歳、男性が81.25歳。過去最高を更新し続け、今後も止まる気配がありません。介護、年金、医療費……もう誰にだって他人事では、ありませんよね?」


アナウンサー「石油や石炭は、あと何年持つのでしょうか? 資源には限りがあります。世界中の新興国が発展すれば、当然消費量も増え続けて行きます」

TV局社長「さらに世界では毎年24億トンもの穀物が作られていますが、そのうち穀物が十分に行き渡る国は、2割に満たないのが現実です」

ベテラン漫才師「科学技術が発展し続ける、21世紀。我々は未曾有の局面を迎えているのではないでしょうか?」


スポンサー「このまま私たちは、何もしないで良いのだろうか? 自分たちにできることは、何かないだろうか? 大会を運営する傍ら、私たちは寝ずに考えました」

カメラマン「そこで我々は、ひとつの結論に至ったのです」


構成作家「我々ができるのは、”漫才”だ」

若手コント職人「これは”漫才”の大会なんだ、と」


広報担当「我々は面白い漫才を皆さんに届け、笑っていただく。それ以外にないのだと」

営業「いたずらに不安だけを煽っても、仕方ないじゃないかと」

中堅ピン芸人「確かに地球にとって重要な問題かもしれないが、それは今、この場で言うべきことなのか? と」

アイドル「目を逸らすつもりはない。地球からも、"漫才"からも」

劇場支配人「自分たちにできることを信じて、精一杯仕事をし、お客様を満足させる。それが、我々が地球のためにできる役割だと信じて」


照明「そして私たちは、”ひとつ”になったのです」

子供たち「みんながチカラをあわせれば!」

地方中継「面白いものが!!」

音声スタッフ「できるんだ〜!!!」

人気アニメ主人公「僕らに、任せて!」

特撮ヒーロー「さぁ……始めようぜ」


男優「それでは、演じていただきましょう」

ディレクター「もしかしたら、笑えないところもあるかもしれない。理解しづらい部分もあるかもしれない。それでも2人、一所懸命作りました」

魔法少女「心配しないで! きっと、大丈夫だから!!」

視聴者「どうか温かい目で見守ってあげてください」


全員「今地球のために、私たちができること」


ナレーション「お2人の漫才です。どうぞ!」

ツッコミ「いや演りづらいわ!!」

ボケ「どうも、ありがとうございました〜」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ