ワラッテ
暇があれば読んでくれるとありがたいです
真っ赤に燃えている。紅蓮に輝く夕日を背に君はこっちを向いて笑っていた。白い歯が、絹のような明るい茶色の髪の毛が、ほんのりと色づいている頬。
細い君の指がそっと僕の首にすいつくように触れる
時が止まった
胸が苦しくなり、次第に体が減少する酸素を求め出す。枯れたような声が漏れ出す
首がシマル、マワル、世界がマワル
夕日も、君も、なにもかも
ケタケタと笑う君の不気味に白い歯、渦巻き、響き、飲み込んで。この華奢な腕にこんな力があるのかと思わせるくらい、見た目と比例しない万力のような力で僕を絞める。
涙も出てこないで、ただ「ごめんよ」
そんな言葉がどこまでも、どこまでも広がって滲んでいった
「また、あの夢か」
僕は汗がぐっしょりと染み込んだシーツと、無情に時を刻む時計の音がなる部屋にいた。
「最近は見ないようになったと思ったのにな」
ぽつりと呟いた軽い口調とは裏腹に心底驚いていた僕がいた。この変な夢はいつから見てるんだっけ、と霞んだ記憶を探ってみても出てこない
ただ、ただ一つだけ言えることがある。俺はキミを知っている。夢に出てきたキミを知っている。だって、キミは僕の初めてだから…
そんな光の射さない問題を考えていると、横の目覚ましが鳴り響く。まだ、汗が引かない手で落ち着きのない目覚ましをなだめ、学校へ行く準備をする。
僕の家は親がいない。幼いころ会社の同僚にミスを押し付けられ、償いきれなくなり夫婦そろって身投げしたらしい。
しかし、その後で間違いが発覚し、両親に莫大な保険金と慰謝料が入った。だがとうの本人達は海の藻屑と消えているため、息子の俺に金が入ってきた。おかげで、金と居場所には困らない。だけど、そんなのいらない。
もっと自分を感じられる何かが欲しくて…
「でも、学校に行ったところでな…」
これといって友達がいるわけでもないし、頭も体力も並程度だ。正直行きたくない
今日の授業は何だっけ?と独り何もないつまらない僕が歩いていた
そんなつまらない日に、何もない日に限って何かあるのが世の常なのだ
隣から車の音が近づいてくる。幼児が口に出すような可愛げのある音では無く、頭が回避を全力で推奨するようなクラクション混じりのブレーキ音
あぁ、無理だ
そして僕は死んだ
呆気なく跳ね飛ばされ、見るも無惨な姿で粗大ゴミと変わってしまった。あぁ、出かける前にトイレに行っておけばよかったなぁ。そうすれば失禁する量も少なかったかな
目を開くと自分の部屋のベッドの上にいる
無情に時を告げるベルタイプの目覚まし時計がなっている
おかしい、俺は死んだはずなのに
頭が回らない、それもそのはずだ
『酸素が足りないのだから』
「起きたの?おはよう」
絹のように柔らかな髪、キミに明るさを与える白い歯、無邪気な笑顔
こうしてまた僕はキミに殺される
お疲れさまでした
駄文ですいません
自己満足で出来た作品です