猫流の戦いを…!
太「皆の者! ネコは好きか!!」
伝「まあ、日本人は大体好きじゃないかな? 四本足の生き物なら何でも食べる国もあったり、カレーの国も確か猫が嫌いだと思うけど~基本的には好まれるんじゃないかな? 国によっては猫と結婚式をしてた所もあったっけ?」
火「猫にそこまでの愛情を抱くとか…ある種の狂気を孕んでいるわね…何でかしら?」
太「この世界の猫も大変な目に遭っているけど、その代わり人に市民権を獲得するために努力をしているのだ! 皆で応援してくれ!」
火「そうだったかしら? 何か流れでボスをやる羽目になっただけの気がする…」
太「おい…当事者!!」
多種族が揃い交われば、きっと認識の齟齬が生じ、何らかの争いが生まれ、強い者が生き残るのが世の常である。
猫が小鳥やネズミを食い、人間が猫を処分するのも、それが強い者であるが故からか…
「…何て後世の歴史家か、無関係の人間が言いそうな言葉だよな~」
「先生…それなんですか?」
「ああ…これ? 知り合いの錬金術師に頼んでおいた自動掃除機。ネズミ駆除に路地裏の清掃が必須だったからね…マンパワーの足りない場所に配置しておこうと思っていてね…」
「はあ…それって効果あるんですかね? 彼女確かに腕がイイと思いますが…何か盛大なボケをかましていそうで…」
「はっはっはっは…まあ、それはそれで面白い事になりそうだから、イイじゃないか…」
「彼女の発明はいつもどこか欠陥がある気がするんですよね~」
――――なんなんだ…これは? どうしてこんな事に…
何が楽しいのか知らないが、よく笑う白衣の二人の姿にため息を吐きながら、一向にこちらに気づかない人間の鈍さに呆れてモノが言えなかった…
――――先程知り合った女性についていき建物に入ると、鼻を突きだすような自然界には存在しない臭いに顔をしかめる…
人自体の臭いも慣れておらず、ただ埃やカビといった臭いはほとんど感じない。
石造りの建物がこの街には多いが、その冷たくツルツルとした石の感触に肉球が慣れない感触にビックリしている。
「やはり、根本的に薬の数が足りない…北からの物資はまだか?」
「新たな病気の運搬を行わないように、検閲に時間がかかっているようです…」
「面倒な話だな…」
人間同士の話し声や、大きな騒ぎも、慣れていないので苦手…
まあ猫が殆ど鳴く事が無いのがそもそもの理由であろうが…
全ての音を拾っていたら頭がパンクするので、普段は音の忖度をしているのだが、今は少しでも情報が欲しいので、全ての話声に耳を傾ける。
「この中に休憩中の先生がいますよ…」
――――ここ?
清潔感はあるが、質素そのものの扉であった。
首を傾げながら、彼女はノックを二回してから返事がまだないのにいきなり開けていく。
「入りますよ~先生~」
中に入るとこれもまた、診察室も質素な部屋模様であった…
――――これは…どう解釈すればいいのかしら……
建物全体の外観は実はとても派手な印象があったのだが、このギャップは…。
――――
太『一体何を期待しているんですか?』
――――いやね…表向きは質素倹約をしながら、裏では私腹を肥やしているんじゃないかな~とか妄想してしまった…
太『ああ~~、確かにそういう医者もいそうですよね~って…あなた猫なのになんつう想像を…( 一一)』
――――猫生経験豊富な猫なのよ…(‘ω’)ノ
『いずれそのギャップの理由も解説されますよ~
――――
「しかしここ…元々富豪の建物を改装したものだから、派手な内壁が多くて鬱陶しかったわよね…」
「先生は派手なのが苦手ですものね~」
――――
太『あっ…速攻で解説が入った…!(^^)!』
――――引き延ばすと、作者が忘れると思ったんじゃないかな~(._.)
太『完璧にメタいですな…続きいきましょう~(*^-^*)』
――――そうねえ~
――――
「どうしましょうか…猫さん…?」
――――そこの人間たち…ちょっとイイかしら? 話があるの…
こちらから話かけないと一向に気配に気づかないようだったので、話の途中で悪いが口を挟ませて貰った。
「あら…あれ…? 何か聞き慣れない声がしたけど…誰かな?」
白衣を着てデスクに座っていたのは、メガネ姿の男性の姿であった。目の下に深い隈が出来ており、食事も満足に摂っていないのか、頬がこけている。疲労困憊を前面に感じる表情ではあったが、目の輝きだけは猛禽類のような鋭さと優しさを感じる。
――――随分とお疲れのようね…ちょっと提案があるんだけど…聞いてくれない?
「誰が話しているんだい? これは…アデリナ君の腹話術かい?」
「いえ…これはその…多分ですが…この猫さんが喋ってるみたいです…」
「おいおいおい…何を寝ぼけた事を言ってるんだい? 連日の夜勤で頭がおかしくなったのかい?」
――――幻聴でもイイじゃない? 疲れて頭の動きが鈍いのは分かるが、
猫の耳には聞こえる心拍の音にも乱れがあるようだ。どうやら、薬はあっても医者にまでは行き届いていないのかもしれない…
ヨタヨタとした足取りでこちらに近づく姿。ボサボサの髪。それでも強く感じる精気。
「これはたまげたな…まさかこんなに元気そうな猫さんがいるとはな…だが、病院に連れてくるのは感心しないぞ~?」
「すみません…ただ、どうしても会ってもらいたくて…この猫さん…人間の言葉を話すだけでなく、理解力も人間と同じぐらいあるみたいなんです…だったら…
もしかしたら、医者はその治療薬を自分に投与していないのかも知れない…
「メルヘンな話だな…この子に病気の傾向はないが、それでも不安がる患者さんがいるからね…誰かが扉を開けないように注意していて…」
「はい……」
彼女…アデリナ?はそう言って扉の前に立つと、私に話を続けて欲しいと頷いているのが見えた。
――――単刀直入に言います。現状人間が猫を恐れて殺し回るしかないのなら、私が猫の指導者となって、ネズミを捕獲しても捕食させるのを控えさせます。その代わり、あなたたち人間がその分の食料の供給を猫たちにすれば…問題は解決するのではありませんか?」
他の人間に見つかると問題が発生するのであれば、時間をかけていられない。
そう前置きしてから、私は彼にこれからの提案をし始める…
「それが実現すれば確かに…問題は解決するかも知れないね…その方法は人間である我々には出来ない方法だしな…」
――――もちろん、方策が軌道に乗れば、こちらへの薬の投与もしていただきます。これ以上の猫の個体数の減少はお互いに防ぎたい筈…
「現状、薬はこの病気の大本である場所から仕入れるしかなく。猫の数が減った代わりに、ネズミの数が急増しているからね…
袋小路に入っているのが実情だ…実現できれば願ったり叶ったりかな?」
――――問題は、この方法には人間側全体に理解をしてもらわなければいけないけどね…その為にまずはこちらから行動し信用してもらわないといけない…が、人間側にはなるべく喋る猫の存在は伏せておいてくれませんか?
彼はこちらに目線を合わせるように、しゃがみこみこちらに話かけている。
私の話に少し口元を緩ませながら、よく話す猫だな~とか関心していた…
「まあ…そんな話をした所で、誰も信用しないだろうしね…だが、どうして?」
――――言った所で頭がおかしくなったと思われるのがオチだろうしね…こちらがネズミを捕食しない分、当面はあなたが猫たちのエサを用意してくれないかな?
それさえ約束してくれれば、後は何とかなる…私が周りの猫全てのボスになるという難題もあるが…やる気さえあれば可能だと踏んでいた…
「ああ…これでも小金持ちだからな…何とかなるよ…了解した…」
懐に痛いな~とか、小さくぼやいていたが猫の自分にはしっかりと聞こえていた…のは、黙っておこう…うん…汗 先生にも張りたい見栄があるだろうからな…
ニンニクを食べて思う事…
最近チーズとニンニクを温めてくう事が多くなった…(-_-;) 体臭が気になりまするがな…




