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東風と太陽~神話?はこうして創られる~  作者: 三神 凜緒
第二章 白妙(しろたへ)のネコは気位が高い
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白猫は悩み、考える…

太「人間にはバグがあるよね…」

伝「いきなりどうしたの?」

太「いや~、ここ最近妙なミスが多すぎて…」

伝「その前フリ…確か次のAI漫才のネタだったのでは…?」

太「(*’▽’)」

伝「まあ、いわゆる…宣伝か…」

太「これ書き終わったら次は漫才だ~とか言ってましたので~」

巫「どうなるのかしらね…もっと執筆スピードあげないと」



その日も森は静かだった…

いや…ここ数日はずっとこの様子が続いていた…

「今日も中々、獲物が捕れないわね…? 何があったのかしら…」

今日も森に出て獲物を探していたのだが、何故かネズミもスズメも、カラスも見かけなかった…

確かにここ最近、私の気配を感じると警戒音を出し始めるスズメ達もいるが…それでも気配は感じる事が出来た。

「……嫌な予感がするわね…」

それからしばらくの間、森を宛てもなく彷徨ってやっと、数匹のスズメやカラスをちらほらと見掛けるぐらいで、いつものような活気を感じない…

「他の猫たちは何か知ってるかしら…」

これ以上歩いても体力の無駄使いだろうと、いくつかの木の実を採取してから、いつもの猫たちの溜まり場に足を運んだ。



たまり場に行くと、そこにはいつもの様に猫たちがゴミ漁りを……

「よう…今日は遅かったな…何かあったのか?」

「今日は…皆元気ないわね…誰もゴミ漁りをしてないの?」

そう…そこでも猫たちはいたのだが、誰もゴミ漁りをせずにぐったりしていた。

丸くなり、力なくパタパタと尻尾を振り続ける猫たち…

お腹も空いているだろうに、誰も何も食べようとしない…

「あんたは大丈夫なのか?」

黒猫もあまり元気はないようだが、それでも周りの猫よりはマシな状態に見える。

この場で一番元気なのは…少しお腹を空かせている私のようだ…

「何の事?」

「いや……実感がないならそれでいい…あまり気にする事でもない…」

そう述べると黒猫は…視線をこちらから外し、元気のない猫たちを心配そうに見守り始める。

「何か伝染病でも広まってるの?」

「……あまり首を突っ込むなよ…あんたは他の奴を心配しすぎる…」

「それこそ、いらぬ心配よ…私はそんなやわじゃないわよ…はあ~~~」

また…いらぬ心配をする奴だと溜息を一つ。

実は数日前から、こいつが何で怪我をしていたのか―――は訊いていないが…何となく、こいつ自身のポカで出来たモノだとは思えなかった…

それぐらいこいつは聡いし、反応も良い…

「………ほかの動物にも広まってるのよ…恐らく同じモノ…」

どこまで広がっているかは分からないが…放って置くとただでは済まないと感じていた。

実は昨日、今日と人間の姿も見ていないのだ…

「そうなのか?」

そこまでは気づいていなかったのか…足の怪我は一進一退を繰り返していてまだ走り回れないこいつには情報収集は無理だったのだろう…

「ちょっと北に行ってみるわ…あそこでなら何か情報が掴めるかも」

「北か…あそこは裕福な人や猫たちがいる界隈だったな…俺は行った事は無いが、何故そこに?」

私もあそこは縄張りでもないし、人間とは一定の距離感を保ちたい私としては飼い猫になるのも勘弁なので近づきたくないのだが…

「疫病の広がり具合の確認に、裕福なら治療方法も確率されているかも知れないでしょ?」

それかせめて、原因の特定ぐらいは突き止めたい…そう視線で黒猫に問いかけると、最後は大きなため息を一つ吐いて、頷いてくれた…

「気を付けて行けよ…」

「ええ…もちろん!」



――――

――――――――

治療を待ってる間というのはとにかく暇であった…

コチさんとソフィアさんはベンチに座って軽い口調で雑談を、ヨミさんはストレッチをしながら固くなった体をほぐしていた…そう…とてもリラックスをしていたのだ。

「まあ…慣れるとそうなるのかな…?」

相手が自分の親族なら色々と思い悩む時間にもなるのだろうが、名前も知らない相手になると心配ではあるが、どうしても深刻にまではならない…

「治療って…何をするんでしょうね?」

それよりも気になるのは、猫の治療方法だった…

だって…ねえ! 人間みたいに手を使える訳でもないのに、脳死の人間をどうやって治療するのか…

「大丈夫…お前なら…神の力を使われる時の感覚ってのが分かる筈だ…。神の力とは…この世界と相互干渉してるもう一つの世界。表裏一体のもう一つの世界に干渉し、この世界の理を自在に操る…」

「ああ…それは何となく感覚で分かりますが…うんっ?」

「おっ…?」

白猫と怪我人が入った部屋から、何か違和感のようなモノを感じた。それは、世界の常識を改変させるような不思議な感覚…神が力を使う時特有のモノだ…

一瞬だけ精神を向こうの世界に飛ばし、何をしているのか見てみる…

(これは……父性? 慈愛と厳しさを感じる…)

白猫の精神体は穏やかな父親のような雰囲気をしていた。雷神の精神体とは全く違い。苛烈さも、激しさもない。ただ穏やかな黒猫!? の表情だった…

(やっぱり、精神体でも猫なんだな~汗)

本当はもう少し観察していたかったが、一瞬で精神力を全て持っていかれ、限界だった。

これ以上の長居は、元の世界に帰って来れないと感じた……

――――

現実世界に戻ってくると、部屋からは男女のうなり声が聞こえてきた。

どうやら、怪我人二人の意識が戻ったらしい…

あんなに死んだように眠っていたのに…凄い力だ…

こちらも頭を軽く振り意識をはっきりさせようとしていると、部屋から白猫が出て来て、こちらをじっと見つめ返してきた…

――――まだまだ向こうに精神を飛ばすのに慣れていないみたいね…ちゃんと修行しないさいよ? 双子ちゃん~

「こっちの姿も見えるんですか…」

――――少し向こうに精神を飛ばしたぐらいで、そんなに疲れていたらこれからやっていけないわよ?

「はい…頑張ります…」

クラクラとしながらも、やっとの思いで返事をする。コチさんはそれを見て笑っているし、ソフィアさんはそっと私の肩を抱いて背中を撫でてくれていた。

そして、ヨミさんは……ストレッチを終えて……

「本当に働き者だな~~~チロは~~ヨシヨシ~~♪」

――――止めんか!! 離せ~~~~!!

豹変したように、女帝…のような猫を抱き上げて可愛がり始めた…

「一仕事終えるまで我慢してたけど、もう我慢できないわ~~~~」

――――お前は力が強いんだから、もう少し加減をしてくれ!? 痛い痛い~!!

「これから蜘蛛探しで、ヨミはしばらくお別れだもんね…もう~いい加減にしなさい…!」

普段とは真逆のツッコミシーン…珍しい事もあるものだ…汗

ただ、知らない単語が出てきたのにスルーしていた事に今さら気づいた…

「って、名前…ってチロなの?」


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