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東風と太陽~神話?はこうして創られる~  作者: 三神 凜緒
第二章 白妙(しろたへ)のネコは気位が高い
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心得のまとめ と 風の道

太「大気の神って、基本万能の力を持っているよね」

雷「そうですね。あらすじで出したカマイタチも、大気を圧縮し薄いドライアイスを刃とした技。物を冷やし燃やし、圧縮と解放が大気の本髄」

錬「そんな彼の最大の弱点は、自力が弱い事だな。すぐにガス欠なるのは彼のこの世界に対する執着の薄さにあるのかね」

太「おお、いきなり登場しましたね」

錬「今回も本編にはあまり登場出来んからね。副音声で登場してみた」

雷「錬金術師さんとは、本編の見えない処でひとかたならぬお世話になり。此度はお繰り合わせの上で出て来て貰いました」

錬「そんな忙しい訳でもないしね。余り見た事がない彼の働きっぷりも見てみたかったし。―――と言っている間に、彼も随分と疲れた顔しているわね」

太「ああ、やっぱり、無理してたんですか」

錬「彼の力では『風の道』までが限界でしょう。よく頑張ったわね」

雷「お兄様は、昔からそうでしたから」

『心得1 神とは世界を変革する力を有している』

『心得2 神は自らを神と称してはならない』

一応 ○

『心得3 神は不老でも不死でもない』

『心得4 神は王ではない』

『心得5 神とは決して特別な存在ではない』

『心得6 神は国の城壁である』

『心得7 神は原則神具を用いるべし』

多分 ○

『心得8 むやみに力を使わない』

多分 ×

『心得9 神は労働に見合った対価を受け取る事』

これも ×

『心得10 共に戦ってくれる仲間を集めなさい』

今は ×

『心得11 一芸を身につけるべし』

どう考えても ×


0~3 ⇒あなたは悪評の立つ神となるでしょう。

4~7 ⇒あなたは平凡な特徴のない神となるでしょう。

8~10⇒あなたは好評な神となってしまうでしょう。

11  ⇒ ?????


「現状では○が五つで、△が二つ。×が四つか……」

この前貰った参考書のチェック欄に○×△と記入すると、思ったほどに○が埋められない事実に、大きなため息が一つ。

果たして、ボクは立派な神になれるんだろうか?

いや、まあ、特別で立派な神を目指している訳じゃないから、評価が平凡でも気にはならない――ならないんだけど、それなのに、結果をみるとガックリときてしまう。

ガタゴトと縦に横に揺れる船体では、ヘタに頭を垂れるとムチ打ちになってしまう。さっき首の痛みと共にそれを学んだボクは、出来るだけ身体を動かさずに振動に耐える。

「手っ取り早く、○を増やすにはどれが楽かな?」

また、大きく舌を動かすと揺れた時に噛む可能性がある。故に、小さく動かして歯の間に舌がいかない様に喋る。それはまるで、腹話術のような感じといえば分かるかな?

「あなたってさ」

「はい? ソフィアさん、どうしました。人の脈なんて測って何かありましたか?」

一体、何をしたいのか。それは判らないけど、少しビックリした顔をしてから手を離し、感心したような顔で声を漏らす。

「さっきまで、『わ~わ~ぎゃ~ぎゃ~』騒いでいたのに、随分と落ち着いているわね?」

「それはもう、最近は『何事も腹を括ればどうという事はない』と学びましたので」

突然の急カーブ、船体を激しく横に揺らすがシートベルトが良い仕事をしていて、身体はガッチリと固定されていた。

「………それだけで、この絶叫マシーンを克服したか。あなたは将来、大物になりそうね」

同じようにシートベルトを装着しているソフィアさん。彼女もまた、この激しい揺れの中で平然と喋っていた。

舟の後ろでは、コチさんが風を起こし、ヨミさんがマストで方向を調整していた。

普通の人にはあまり見せられない姿。何しろ、こんな事神ぐらいしか出来ないのだから。

その為、出航?したのは陽が暮れて人目が無くなってから。

もちろん、夜目が全く利かないボクは役立たず。仕方なく黙って舟の隅っこでジッとしていたんだけど………とにかく、暇だ。


「コチさんの話では、途中で強風が吹き荒れる場所があるって話でしたが、どの辺りにあるんですか?」

「ああ、それはね。あと一時間ぐらいかな。昔の大気の神様が旅人へ簡単に長距離の移動が出来るようにと創られた『風の道』があるのよ。そこでは、これと同じような舟が沢山あってね。道沿いには幾つかの町もあって、それなりに賑わっているのよ」

「『風の道』ですか。まあ、馬を維持するよりもこっちの方が安いとは思いますけど、安全性とかは大丈夫なんですか?」

安全な道のり。それはとても大切な要素。これがないと物品の輸送も出来ない。

「あっはっはっは、何を言っているのかしらこの子は。ただ、安全なだけの乗り物なんて退屈でしょ?」

「ようは危険なんですね」

「その危険を求めて、年に何回かレースが開催されたりするから今度見てみようか?」

危険を求めてのレースって、そんなんで本当にこの『風の道』は旅人の足になっているんだろうか?

そう尋ねたら、ゆっくり行きたい人はマストの大きさを調整すれば可能らしいので、スピードに合わせて、一般道と高速路が設けられているらしい。

往復も合わせると四つの『風の道』があるのだから、昔の神様は至れり尽くせりだね。

「ちなみに、その風に乗って渡り鳥なんかも上を飛んでいるから、バードウォッチングも盛んだったりするんだぞ。大勢の鳥が編隊を組んで頭のすぐ上を通過したり、舟で鳥と競争したりする光景は、ちょっとした名物だ」

「へえ~~、いわゆるジェット気流ですかね。ボクも一度見てみたい」

こう言っちゃあなんだけど、ボクは動物が好きだ。(哺乳類、鳥類に限る。他はダメ)

「動物で思い出しまけど、ネコの健康診断ってそんなにダメなんですかね?」

健康診断と云えば、検温、血液検査、触診、尿検査などを行うんだろうか?

ボク自身が体験しているのはこの四つだけど、他にも何かあるのかな?

「う~ん、ダメって事はないけど相手がノイローゼになるまで追いかけ回すのはアウトでしょうね。どうしてもやりたいなら、追いかけなくても良い位の信頼関係を築いてから―――の方がお互いの幸せに繋がると思うわ」

「つまり、物事は順序立てて進めろという事ですか」

当たり前の話だけど、たとえそれが善意による物であったとしても、知らない人に身体を弄られるのはどう考えても恐怖とストレスを与える行為だ。

「彼らは多分、動物が好きで好きでしょうがないでしょうけど、自分の気持ちを優先するあまり、相手の感情を考えれないんでしょうね」

ある意味、イキ過ぎた善意とおせっかい。ボクなんかは今までそういう人たちと接した事が少なかったから良いけど、

「依頼主のはふりさんは、どうしてこんな依頼を出したんですかね?」

「それは、彼が動物の声を聞く事が出来るから。人と動物の仲を取り持つのも自分の仕事だと思っているんじゃない」

「へえ~~、凄い力ですね」

凄いよね。確かに凄いんだけど、舟の揺れが気になってリアクションは小さい。

「言っておくけど、あなたが身に付けているその勾玉。それと同じ物を相手の首に掛ければあなたでも可能よ」

翡翠と云えばただの綺麗な石で、宝石よりも価値は低いんだけど加工料なのか勾玉は若干お高い。その分、壊さない様に慎重にならざるを得なく邪魔だったのだ。

「おお、そうなんですか。だから、大量に勾玉を持たせたんですか、納得です」

凄いよね。凄いんだけど、舟の揺れとその揺れで勾玉が潰れて割れない様にするのに神経を割いていてリアクションは、とにかく小さい。

「…………」

「ん? どうしました」

「いや、何でもないわ。公表した場所が悪かったわね。面白くない」

「????」

一体、彼女は何を求めているんだろう? それが判らないまま、舟は夜明けの光を見る前に『風の道』へと入っていった。

・ ひとかたならぬ 並大抵ではない

・ お繰り合わせの上 なんとか都合を付ける


脈拍がなんとなく落ち着いた。まだ疲れやすさが抜けないけど。

ただ問題は、私生活の方が忙しくなって執筆が進まない。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 凄いよね。確かに凄いんだけど、舟の揺れが気になってリアクションは小さい。繰り返されているのは、意味があるんですか。動きのある描写、とっても上手ですね。
2019/11/09 19:17 退会済み
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