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東風と太陽~神話?はこうして創られる~  作者: 三神 凜緒
第一章 太陽さんの長い一日
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立派な神の心得 その二

太「無理やり割り込んだ講義の回ですね」

伝「参考書自体が薄いからね。何日にも分けての説明はバカバカでしょ」

太「一日で詰め込まれた身としては、大変でしたけど。結局、何度か忘れましたし」

伝「そんな事よりも、この次は例の妹さんが出るらしいわ」

太「ああ、あの人ですか」

伝「待っている人がどれだけいるか知らないけど、この作品を作っている人が一番気合いを入れたキャラみたいね」

太「そうですね。彼女が一体何を言っているのか、解説が無ければ判り難い言葉を喋りますけど?」

伝「作者的には、泣く泣く使用頻度を下げているらしいわ」

太「そうですか」

「ここで突然だけど、講義の続きをします」

「どうして、そうなるんですか?」

「要所要所で説明していかないと、後がつかえているのよ。予定では今日中に全部終わらせるつもりだから」

「は~~い」


ホントに突然始まった講義の再開。ソフィアさんの心中ではどんな状況化でも、説明できる段階に入ったら始めるらしい。

「『心得5 神とは決して特別な存在ではない』これはさっきリンが説明したから省略しましょう。次にいくわよ」

新たに淹れ直してくれた緑茶を啜りつつ、ボクはソフィアさんの話を聞く。何というか、手抜きしたせいか心得5はあっさり終わった。



「『心得6 神は国の城壁である』これは普通の神の場合で、コチやあなたなんかは関係ないんだけど、説明しておきましょう」

それは当然の事のようでいて、微妙にボクが想像したモノとは違った。

「これはつまり、神の力というのは国を守る為だけに使った方が好ましいと。

他国を攻める為に使うと、互いの国を破滅させるまでやる事があるから」

「国を破滅させる? そんな事が可能なんですか」

もしもそんな事が可能なら、この世界は随分と危うい均衡で成り立っている事になる。

もしも、破壊衝動の強い人が神になったら、それだけでいくつかの国が滅ぶ。

「実際にやった人はあまりいないけどね。意味が無いから。

だけど、やろうと思えば出来る。何しろ、神の力は天災と同義と解釈されているから」

「天災……つまり、大地震とか大津波、台風の事とかですか? 

確かに、それらを自在に起こせれば国の一つや二つ、潰す事が出来ますよね」


神=天災。大きな災害の陰には、神の意思がある。そういう考えは昔からあるけど、あながち間違いでも無いようだ。

実際の所、自分の中にそんな力が眠っているなんて想像出来ない。

今までやった事といったら、間違ってかなり大きな炎の塊を出して自分の部屋を黒コゲにしたぐらいだ。

あの力を使って、国を滅ぼす? ………全然、想像出来ない。

「忠告しておくけど、神の力は別に災害をもたらすモノだけじゃないわ。

恵みをもたらす事も沢山あるし、大衆にはそっちの方が人気はあったりするし。

あなたの力がどっちに特化しているのか、神ではないあたしには判らないけど、あまり気にしない事ね」

「はあ…………」

「神は力を有する事にこそ意義があり、行使してはならない。

それでもなお争うのであれば、『被害が出ない様に代理を立てて戦う』か、『力を使わずに戦う』かのどちらかを選ぶの」

「つまり、出来るだけ力を使わずにトラブルを解決せよと」

「そうじゃないわ。周りに被害が出ない方法なら、推奨されてるから。

つまり、一日でも早く力の加減を覚えなさいという事ね」

「結局は、そこに行き着くんですね。自信ないなあ~~」

「たださっきも言ったように、あなたは国を守護する事よりも、ただのナンデモ屋になりたいと望んだ。だから、そうそう大きなトラブルは転がりこんで来ないでしょう」

国を守護する事を放棄した神。人はそんな存在を何と呼ぶんだろう。考えてみると、ロクな名称が浮かばなかったから途中で止めた。

――――そんな事を考えないぐらい、沢山仕事をすればいいんだ。

「現段階で進めるのはこれぐらいかな。続きはまたにしましょう」

――――――



「どうしてこんなモノを飲ませたんですか?」

授業はとりあえず終わり、ワタシ(リン)は彼女アマノに詰め寄られていた。

それは当然の疑問だろう。その問いに対して、ワタシは簡潔に答えた。

「これからあの毎週恒例の仕事をするんでしょ? 自分がこれから攻略しようとする相手の苦しみを、あなたも味わった方が良いと思ってね」

ちなみに騙し打ちで飲ませたのは、単なるワタシの趣味なんだけど、それは秘密だ。

「毎週恒例のお仕事って……ああ、そうだそうだ。確か病弱な娘に薬を届けるからって、このアトリエに来たんだった。すっかり忘れていた」

「……病弱な娘? 一体、誰の事を言ってるの?」


どちらかと言わなくても、あれは真逆の存在だろうに。

そんなフレコミでここまで連れてくるなんて、何を考えている?

左眼を瞑り、首をかしげるワタシに、アマノは話し続ける。

「だけど、あの薬って精神安定剤みたいなものですよね。そんなモノを処方してどうするんですか? もっと滋養強壮に効くモノを出すと思ったんですが」

「……どうも、話が噛み合ってないな。ソフィア、どういう事だ?」


疑問を投げかけると、ソフィアは肩を竦めながら――――

「別に嘘は言ってないでしょ。『明日』になればそうなるんだから」

「それは、そうかも知れないが……」

騙し打ちにしても、これはちょっと度が過ぎている気がする。ヘタをすると、相手にボコボコにされて再起不能だぞ。

「お二人して何ですか。またボクに何か隠し事ですか?」

直球で説明してしまって良いのか。今回の事に関しては、ワタシは関与していないんだけど、このまま黙っていたら同罪にされる。

「同罪にされるんだけど………まあ、いいか」

「何ですかっ! その『まあ、いいか』って。あなた時々、その言葉を呟いてますよね!?」

今回はキリよくしたら、短めになりましたね。

今日は調子に乗って、24時にも投稿します。


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