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不祥隠蔽  作者: 亀山誠
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籠城

「用意がいいね」

小雨がぽつぽつとフロントガラスを濡らしている。

無線がひっきりなしに鳴っていた。

奥に見える高層マンションからはテレビカメラが中継している。

駐車場の入口には犯人が用意したと思われる大きなピックアップトラックが他の車両を入ることのできないように行く手を阻んでる。

用意周到な犯人、マスコミの素早い動き濡れたフロントガラス越しにそれを見て郷原進次はうなだれた。

セントラル銀行木更津支店から千葉県警本部に銀行強盗事件発生の通報が入ったのは正午過ぎだった。

千葉県警刑事特別捜査隊3係長の郷原進次は遊撃捜査担当として現場に送り込まれた。

犯人が籠城しているため、この場合立てこもり事件として捜査行われる。

立てこもり事件において遊撃捜査は必要ない。

刑事特捜隊1係 突入救助担当と2係 交渉担当が捜査の中心となる。

銀行の向かいにあるクリーニング店の2階には刑事特捜隊長の亀原警視と交渉担当の2係長 平野警部が前線本部を設置し犯人への接触を試みている。

所轄には指揮本部が設置され、刑事部長が本部長をしている他、所轄の刑事課長と警備課長が詰めている。

郷原は前線本部のお粗末ぶりに呆れ、車の中で待機することにした。

郷原率いる3係の捜査員たちは捜査車両に分乗し、もしもに備える。

本当にもしもの時だけだ、隊長の亀原はSAT出身であるためこのような事件のオペレーションは得意分野だ。

「さっさとやってほしい、どうせ出番はないんですからね」

そうつぶやくのは神嶋警部補だ。郷原率いる3係の係長代理であり、ナンバー2。

なかなか頼れる部下だ。

「集中力切らさないようにと、連絡しておいてやれ」

郷原が3係捜査員への連絡をそう指示すると神嶋はすぐ取り掛かる。神嶋はすぐ動くがモットーの捜査員だ。


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