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take2 メリーさんの「お人形ごっこ」

「………寒っ!」

ボクは今、何故か携帯片手に都内で一番高いビルの屋上で一人つっ立っている。

ブゥゥン…ブゥゥン…

いきなり携帯が震えだした。ってか着信だ。

「はぃ?もしもし?」

かったるそうに電話に出る。

「もしもし?私、メリー。今、あなたのいるビルの屋上に向かっているエレベーターの中なの。」

…………。

「だからなんだ!?うっさいんだよさっきから!こっちに来てんだろ!?分かったっていっ………」

ツーツーツーツー

このやり取り、これで何回目だろうか…。怖いっていうか、むしろ腹が立ってきた。

「そ。ご愁傷様!頑張れ、あと十分くらいでかたが付く!」

「明音さん…むしろ君の方がボクにとっては脅威な、ん…でぇ!?」

おいおいおいおい……

「来たわね、メリーちゃん♪」

何でそんなに嬉しそうなんだよ!?包丁飛んで来たんだぞ!?

「スリルがあって楽しいじゃんwってか…」

そう言って明音はボクを指差した。

「…何!?」

「アブナイヨ〜」

ガツンッ×7(くらい)

「っわぶねー……」

どうにか連射された包丁をかわした。

「ふむ…ターゲット以外には手を出さないのね。いい子ねぇwメリーちゃん!」

ど・こ・が!明音じゃなくてボクがターゲットってトコからしていい子じゃない!

「あそ。で、メリーちゃん来たんだから早いとこ研究に入りなさいよ〜!」

そうだった…今回の研究。

『メリーさんと「お人形ごっこ」をしてみよう!』だ。

今になって思ったんだけど…自殺行為だな…

「はぁ…仕方ないなぁ…」

ボクはノロノロと敷いてあったブルーシートの上に移動した。

「明。恥ずかしいから早くしてくれない?」

「分ったわよ。…っしょっと!」

明はいきなり空を切った。

ボクから見ると、ただのアホなのだが…

「…聞こえてるって…放すわよ?」

いぃぃい!!ごめんなさい!

えっと!明さんはボクらには見ることのできないメリーさんを掴んでくれたんです!

「っとに!いちいち余計なのよ!ほら!やるわよ!?」

…ボクは用意されてあった人形を取り出した。

なんかさぁ…ボクって皆に誤解されるような事ばっかしてない?

「大丈夫よ!あんたは正真正銘の変態なんだから!」

さいで。


〜〜二十分後〜〜

ブゥゥンブゥゥン…

ボクの携帯が鳴りだした。

「はい?」

「…私よ。メリーよ……お願い、もうやめて?」

「いいけどぉ〜…」

「分ってるわよ。もうやめます!誓います!」

「了解!明音〜!降参だって!もう放してあげてもいいっぽいよ?」

「そう?じゃぁ。」

明音は掌を広げた。

「…ふぅ…あんたらは…花子が言っていた通りね…陰陽師よいも厄介だわ…」

「そりゃ、どうも。」

「じゃあね。もう切るわよ。」

ブツッ!ツーツーツー…

「っあ〜!死ななくて良かったぁ〜!!」

「…そうね、でも、それどころじゃなさそうよ?」

「…ん?」




え〜…緊急連絡。

なんか…えっと…そのぉ…

「そろそろウチの学校の裏庭の元井戸から例のあの人登場!ほら!作戦立てないと死ぬわよ!?」

やべぇ…死期が近づいてる音がする………

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