take1 花子さんとの鬼ごっこ♪
こんばんわ。
ボクの名前は緒方恭介。高1さ。
只今、24時を回ったボクの学校の教室中。…そろそろだ。
そうそう、誤解を招かないように先に言っておくけど、ボクは決して変態なんかじゃないよ。これはあくまで部活動なのさ!別に好き好んで真夜中の女子トイレなんかに行ったりするような……何?
…そんな目でボクをみるなぁ!
分かったよ…ちゃんと説明するから、その目だけはやめて…?
って言っても、ボクの部活動の説明をするのはちょっとむずかしい。だから、今回の活動を見てもらおうと思う。
という訳でボクはこれから女子トイレに行く。…………ついた。
さて、ここまできたらこれからどうするのか、分かっているだろう?
「はぁ〜なこさぁ〜〜ん!!!」
もちろん。これだ!
「はぁい…」
よし!来たぁ!!
「何して遊ぶ?」
「そうだなぁ………」
考えるフリをしながら手首に付いているボタンを押す。
あとは、あいつに任せるだけだ!
「……誰かが私を呼んでる…」
ふっ!引っ掛かったな!
「ちょっと行ってくるわね。それまでに考えていて…」
よし!思惑どおり!
〜30秒後〜
「はぁ〜なこさぁ〜〜ん!!!」
「はぁい…」
花子さん、ちょっと疲れてるな?
「花子さん!鬼ごっこしよ!」
「え!…いいわよ」
そういえば、うちの学校の花子さんは「遊び」と題した「殺人」をするんだ。まぁ、もう30年前の話だけどね。
「じゃぁ、私が鬼ね。分かってると思うけど、捕まったら…」
「ボクは死ぬ。でしょ?」
「…い〜ち…にぃ〜い……」
さぁ、そろそろだ!もう一度、ボタンを!
ポチッ
「…また、呼んでるわ……」
〜10秒後〜
「はぁ〜なこさぁ〜〜ん!!!」
「は…ぁ……い………」
「もう一回、最初っからね!」
「分ったわ…私が鬼ね…い〜ち…にぃ〜い……」
ポチッ
「まただわ………行ってくるわ…」
〜10秒後〜
「はぁ〜なこさぁ〜〜ん!!!」
「はぁ…い……」
「最初っからね♪」
「…分かったわよ………はぁ…い〜ち…にぃ〜い…」
ポチッ
「もぉ!今日は勘弁してあげる!だから、帰って!」
「そう言われてもなぁ…こっちは勘弁しないもん♪」
「……………分かったわ…もう、殺しはやらない。それでいい?はぁ…“あの”噂は本当だったのね……」
「ん?噂?」
「っとに。あんたもとんでもない部活を作ったものね!こっちはえらい迷惑よ!さぁ、もう帰りなさいよ!連れの女の子と一緒にね!私はもう潰したんだから、もう用はないでしょ!?二度と来ないでよ!?」
そう言って、花子さんは消えた。
『状況終了!もう学校から出ていいよ〜』
持っていた携帯で今回の協力者(部員)に連絡する。
『りょーかい。』
今回の研究。「花子さんを『遊び』で極限まで疲れさせたらどうなるか?」
今回の作戦を分かりやすく説明すると…この小型無線(手首についていたやつ)で、もう一人の部員に合図を送り、順番に、死なないってか殺されない程度に「鬼ごっこ」をしていった訳だ!
2対1なんだから、疲れるのは当たり前だよね!(笑)
まぁ、ボクらの活動はこんなものだ。分かって頂けたかな?
「分かるわけないでしょ。」
…心の中を読むなよ…いつもながら怖い。
「あっそ。あ!はじめまして〜私は『怖いもの研究部』の副部長、矢島明音です♪よろしく〜」
「よろしく〜ぢゃなくて!あ〜もう!いいや!そう、ボクが部長をやっているのは『怖いもの研究部』!だからボクは変態じゃないの!…何でまだそんな目で……」
「まぁ、あんたが『変態』って事は間違ってないけどね。」
うるさいなぁ…霊感ありあり変態少女!
「聞こえてるよ?いつまで経っても成長しないねぇ…」
「だ〜か〜ら〜!心の中を読むなって!」
「その『霊感』のお陰でこうやって活動できるんでしょ?ありがたく思いなさいよ。」
…まぁ、その通りだけど……
「でゎそうゆうことで、我ら、泣く子も黙る『怖いもの研究部』!毎週火曜に活動しております♪来週は……なんか、その前に「メリーさん」が現れそう…まだいつ来るかは未定!次回の活動をお楽しみに〜!」
勝手に終わらせるなよ!
「またね〜!」