牢屋の子
グロくて怖いモノです。
苦手な方はブラウザバック!
_極悪人の為の牢屋にて
「飯だぞ」
皿にも入っていない硬いパンが投げ入れられ、桶に入った水は鉄格子の近くの外に置かれる。
「ありがとうございます!」
ニコニコと笑いそれを受け取るのは、鮮血の様な赤髪に紺色の瞳で右目には紅い線で描かれた逆五芒星がある、6歳の子供。
「いっただきま〜す♪」
ルンルンと硬いパンを牢屋の外にある水に浸し、食べ進める。
「ご馳走さまでした〜!」
あっという間に食べ終わった。
「水は置かないでって言ったじゃない!!」
甲高い声と共にヒールの音が牢屋に鳴り響く。
「申し訳ありません!ですが、これは国王の命令で…」
「煩いわ!!私は王妃なのよ!!!コイツを処刑なさい!!」
豪華なドレスを来た女性が命令すると周りに居た兵士達が一斉に跪く。
「「「はっ!」」」
3人の兵士がぼくにご飯をくれた兵士を囲い、捕まえる。
「は、放してくれ!!俺には妻と子供が…!」
「命令なんだ、許せ」
そのまま、外に持っていこうとする。
「待ちなさい。ソイツの首をこのガキの前で落として」
ニヤニヤと意地の悪そうな笑みを浮かべる。
「で、ですが…!」
「早くしなさいよ」
「「「はっ!」」」
牢屋の中に入って来た。
(あそんでくれるの!!?)
兵士3人の内、2人がぼくにご飯をくれた兵士の両腕を抑え、もう1人が剣を構える。
「やりなさい」
ヒュッと音を立てて、剣を下ろす。
「待って!」
ぼくが声を掛けると首に当たる寸前で剣が止まった。
「それ、ちょうだい!」
「はぁ!!?ほら、兵士さっさと斬っちゃいなさい!!」
オロオロとする兵士。
「ちょうだい、ちょうだい!」
ぼくはピョンピョンと跳ねるが、兵士は困っているだけで、くれなかった。
「アリーン!それ取って!」
ぼくの声と共に、黒いプリンセスドレスを着た、茶髪で黒眼のビスクドールがトテトテと兵士に近く付く
「ひっ…!」
途端に顔を青くした。
「何を怖がっているのよ!!さっさと、斬りなさい!!」
「に、人形が…!」
怯えている間にアーリンは剣を奪い取り、ぼくに渡してくれた。
「ありがとう!」
ぼくがお礼を言うと、アーリンはポッと顔を赤くした。
「た、助かった…!」
ぼくにご飯をくれた兵士がホッとしていた。
「ありがt」
ザシュッと音を立てて、首から紅い桜を撒き散らすのは4人の兵士。
「雨だ〜!」
ぼくはキャッキャッと喜ぶ。アーリンは黒い傘をさしていた。濡れたく無いらしい。
「キャアァァァァァ!!!」
「どうした!!?」
外に待っていたのかドタドタと王様と兵士達が入って来た。
「おうさま〜!みてみて、雨!」
「ひ、人殺しだ!!即刻、ソイツの首を刎ねよ!!!」
王様は周りの兵士達に指示を出す。
皆、ぼくと遊んでくれるらしい。
「わ〜い!」
燥ぎ、剣を持ち直したらアーリンに止められた。
「これ以上、服を汚したくないわ。ここから、出て私達の国に行きましょう?」
「行ったら、もっと、も〜〜〜っとあそんでくれる!!?」
「えぇ」
「じゃあ、行く!」
ニコニコと笑いながらアーリンの後に続く。
兵士達は道を開けてくれた。
「な、何をしている!ソイツを、処刑しろ!!」
「邪魔」
「ハイィ!」
アーリンの一言で王様は壁にピッタリと張り付く。
「さぁ、行きましょう」
目の前に黒い扉が出来る。
「うん!」
ぼくはその扉の中に飛び込んだ。