表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神の失恋  作者: 浅華
4/5





なんとなく、訓練場で暇そうにしているやつを見つけては剣を打ち合う。


本日分の雑務は、午前中に終わらしてある。


基本的には将のつく立場になると、戦以外は書類仕事くらいしかすることが無い。

まあ、稀に自ら進んで王都の見回りをする大将(変人)もいるが。


一応勤務時間は決められているわけで、3時までは訓練場か与えられた自室にいないといけない。バレなければ少しくらい早く帰ってもいい。


俺が訓練に参加してるのが珍しいのか、先程の新人や、それ以外の下っ端共が俺の打ち合いの周りで順番待ちをしている。



訓練場から見える時計塔で時間を確認すると、もうあと30分程で3時になる。


こいつらの相手をしていたらキリがない。


とりあえず今打ち合っている奴を蹴り飛ばした。


「おい、今集まってるお前らで終わりな。一人一人面倒だからまとめてかかってこい!一撃当てたやつはそうだなぁ…次の昇級試験で成績に手心を加えてやろう」



うぉおおお!と野太い叫びが訓練場に響く。


12人か。










うーん…鍛錬が足りんなぁ〜



「はい、終わりな〜。じゃあ俺は帰るから。うわ」


時計塔から3時を知らせる鐘がなる。


もう少し早く切り上げるつもりが、途中から連携を覚えてきた下っ端共がねばりにねばってこんな時間になってしまった。


もうアマリアはカフェに行ったのだろうか。



少し小走りで門の所まで向かう。


俺らの間で待ち合わせのカフェと言えばひとつしかない。


門の近くまで来るとカフェの方向に歩いていくアマリアの背中が見えた。


「アマリア!」


走ってアマリアの所まで行く。


門に立っている兵士が「ご苦労様です」と、畏まった敬礼をしたが手をヒラヒラと振り通り過ぎる。



「そんなに急がなくても良かったのに、中将は忙しいのではないの?」


「いつも暇だよ、訓練場で少し手間取ったんだ。子供は?」


「遅くなるかもしれないから4時に迎えに行くって伝えてあるわ。…手土産を買いに行きたいのだけど」


「じゃあそこら辺でケーキでも買えばいい。最近流行ってるのは…3番街のとこだな」


「せっかくなのでそこにするわ、ありがとう」




アマリアとケーキ屋に向かう。


歩きながら昔話をする。



「ふふふ、ベルクとこうして街を歩くなんて久しぶりね」


「そーだな、最後の方はお前ヴェルダーの野郎にべった……っごめん」


「…いいのよ〜、間違ってないもの。」


失言した。


チラッと横目でアマリアの様子を伺うと目が合ってしまった。


「ふふ、もう吹っ切れてるわ。最初は泣き暮らすみたいなものだったけどあの子を引き取って育てるって決めてからはもうそんなことは無いわ。」


母になってアマリアは違う意味で強くなったみたいだ。


「母は強しってか、もう無敵だな!」


「ええ、ベルクなんかボコボコにしてしまうわ」


「こえ〜〜いてっ」



アマリアに横っ腹を軽く殴られながら笑いあって歩いた。











わぁ、ブックマークついてる!あざす!


よくよく考えたら1話で幸せ願って2話で落ちてるんよなー…




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ