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現実以外なら泥棒は合法だ!

不定期更新です。もしよかったら見て下さい〜

僕は泥棒が好きだ


ただ誤解のないように言っておくが、もちろん現実での事ではない。


それはダンジョン系ゲーム内での事だ。


ダンジョン系ゲームとは、、操作するキャラクターがダンジョンに潜り、出てくるモンスターや魔物を倒しながら深階層を目指す、ゲーム好きならまず知ってるゲームである。

(例:チョコ○の不思議なダンジョン・トルネ○の大冒険)


そしてダンジョン系ゲームには大抵、ランダムの階で強力な武器やアイテムを売るモンスターの商人がいる。


もちろんその商人からお金を払い普通にアイテムを手に入れる事もできるのだが、実はもうひとつだけ選択肢がある、、


そう、それが泥棒(万引き)なのだ!


商品である装備品やアイテムを袋にしのばせて追ってくる商人から逃げのびた時の快感は、例えゲームの中といえど泥棒をしたという背徳感と合わさって一言では言いあらわせない!


ふだん自分を抑え会社でもまじめなフリをして働いている自分だからこそ、このダンジョン系ゲームの中で泥棒を成功させる事は何より大事なストレス発散なのさ!


「よっしゃー」

そして僕こと、川本拓巳(24歳独身、普段は真面目なフリをしているしがないサラリーマン)は今コロボの不思議なダンジョンで追ってくる商人から下りの階段に辿り着く事でなんとか逃げきり、無事泥棒に成功したのだった。


歓喜をあげた僕はすぐさま持ち物を調べ、そして泥棒したアイテムがちゃんと持ち物に入ってるのを確認する。

、、思わず笑みがこぼれる。


このゲームを始めて丸一週間、初めて泥棒が成功したのだ。嬉しいに決まっている。

その時、ふと我に帰った僕は時計をみた。


夜の12時半、、


「やばい、もうこんな時間だ。はやく寝ないと明日ちゃんと起きれない。」

急いでセーブした僕はテレビを消して目覚まし時計をセットし、最後に電気を消して、おまけに軽い睡眠薬を飲んで慌ててベッドに入ったのだった。




目覚ましが鳴ってないのに僕はとつぜん目が覚めた。

おかしい、、睡眠薬を飲んだら基本的に朝までぐっすりなのに、、


ただその瞬間、違和感を感じた僕はすぐに頭を上げあたりを見回す。


なぜなら、明らかにここが自分の部屋ではないからだ。


そこは松明の火にうすく照らされた、周りの壁や天井や床が一面土で覆われたまるで狭い路地の中心だった。

そして、その中心でぼくは寝ていたのだった。


(どこだ、ここは。あきらかに僕の部屋じゃない。ただこの感じ、、どこかで見覚えがある、、)


そうそれはまるで寝る前までやってたダンジョンゲームの中のようだ。


(ダンジョン、、そうかここはダンジョンの中だ。という事は僕はきっとダンジョンゲームが好きすぎてダンジョンの中にいる夢を見ているんだ。という事はもしや、、)


ある事を思い浮かんだ僕はベッドから起き上がり周りを見回しながら、とりあえずベッドから降りたちょうど真正面の道をゆっくり歩を進める


素足で歩くダンジョンは岩がゴツゴツしてて歩きにくい、、


(夢なのにえらいリアルだな、、っていうか足が痛い、、)


そう思いながら歩いていると、大きな広間の様な所に出た。


そして、、その広間の一番奥には、、物物しい鉄の扉が見える。


おそるおそる近づきドアノブに手をかけると、ぼくはゆっくり扉を開け中を覗いた。


すると中には数多くの装備品や鮮やかな玉やしおり等のアイテムが、まっかな絨毯の上に綺麗に並べられていたのだ。ぼくは思惑通りこのダンジョン内に商店があった事でおもわずテンションがあがる。


(という事はあの奥にある人影のようなのは、、)


おそるおそるその人影に近寄ると、そこにいたのは、なんと大きな鎌をもったままいびきをかいて寝てる死神だった。

もちろん死神だから宙に浮いている


(商人だ!こいつ絶対商人だ!)


僕はこの死神が商人だと確信する。


なぜならダンジョン系ゲームでダンジョン途中の商人が死神というのは良くある設定なのだ。しかもその死神が明らかに寝ているときたら、、これはもう明らかに、、


(泥棒して下さいチャンスだ!どっからどう見ても、泥棒して下さいと言ってる様な物だ!

っていうか死神でも寝るのか、、あんま良くわかんないけど!

とにかくなんて自分にとって都合の良い夢なのだろう。

ありがとう僕の夢!!夢の中だから、思いっきり泥棒できるよ!)


ボルテージがMAXになった僕はさっそく今から盗もうとするアイテムをチェックする事にする


まずは一番左にある武器。綺麗な青い水晶の様な素材で作られている剣。僕はその剣をおもむろに持ち上げる。


持ち上げた剣は中々重い。ただ、そんな事をすぐに忘れるくらい。その剣は美しかった。


(刀身の薄く透ける青がすごく美しい、、)  


「この剣を鑑定しますか?」


まるで美術品のようなその剣に思わず見惚れている僕にどこからともなく声が聞こえてくる。


「えっ、何?」


おもわず、僕が叫ぶ


「ですから、このアイテムの効果を頭の中に表示しますか?」


「だから、あなたは誰?まさか商人?」


商人を振り返ると、さっきと変わらず寝ている。つまり死神の商人ではなかった。


(あなたに脳に直接呼びかけている私はナビーゲーションシステムです。あなたの指示に従って装備やアイテムの表示や鑑定、そしてあなたのステータスの管理をしています)


その声は若い感じで無機質な感じの女性の声だった。


(じゃあ、この剣の能力をみせて)


その瞬間、手に持っている剣の情報が頭にうかぶ。


オリハルコンの剣


販売価格5500000000000


伝説の素材オリハルコンで作られた究極の剣


強力な光属性が付加されている。


光 SSS


(オリハルコン!あの、よくゲームとかによく出てくる後半でしか手に入らないレアアイテム!!

ゲームでは見た事あるけど、現実だったらこんな綺麗なんだ!っていうか値段すご!

えっ、いくらなんコレ!デカすぎてわかんない!

あっ、ちなみにだけどナビゲーション、このオリハルコンの剣っていま直ぐに装備とかできないの?っいうかすでに手で持ってるから、もうすでに装備できてる状態なの?)


(それはちがいます。今のあなたは剣を持っている、という状態です。装備をしている状態ではありません。

あなたがこのオリハルコンの剣を装備したいのであれば、このオリハルコンの剣を自分の物にしなければいけません)


(なるほど、、)


(ちなみにオリハルコンの剣、装備はできませんが私ナビゲーションシステムの袋に入れる事はできます。一応入れてみますか?)


(ナビゲーションシステムの袋?、、良く分かんないけど、じゃあとりあえず入れて)


その瞬間、ポンっという音と共に剣が消えた。


(これで、、私ナビゲーションシステムの袋の中に入りました。一応確認しますか?)


(もちろん!)


持ち物


ボクサーパンツ  装備

ど根性ガエルのTシャツ 装備

スウェット    装備

オリハルコンの件 未払い


(たしかに、、オリハルコンの剣入ってるな。ただ、、それより気になることは、、

なあっ今着てるこの寝まきも一応装備されてる事になってるの?)


(はい、あなたの今着ている寝まきはあなたの物であり物はアイテムですから)


とにかく、これで僕はある事を一つ確信する。

それはこの夢の中のダンジョンがダンジョン形ゲームを模して作られているということだ。


ではないと商人が死神であったり、スターテスが表示されたりアイテムを消した状態で携帯できる訳がないしな

 

(とにかく、盗もうとしているアイテムが簡単に携帯できるのはありがたい。出来なかったから嵩張って

泥棒どころじゃないもんな、、)


さて、それじゃ次の段階に行こうか!準備しなきゃいけない事はまだまだある!




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