女神に会いましたどんな人ですか?
聖也が目が覚めると真っ暗な場所に佇んでいた。周りを見渡しても黒、黒、黒、真っ黒であった。
「ここが死後の世界と言うものなのか?」
聖也はトラックに跳ねられ交通事故で亡くなってしまった。唯一の家族の夏夜を残して。
「夏夜の奴、今頃何してるのかな?」
聖也が死んだ後の現実の世界はどんな感じになったかは、聖也には知る由もない。自分の死体がどう処理されたか、自分の葬式は行われたのか、聖也にとっては、ぶっちゃけどうでもよかった。夏夜がちゃんと生きててくれるなら。
「それよりも、死後の世界って退屈なんだなー」
聖也の周りには何もなく、ただただ広い空間があるだけだった。
「寝て時間でも潰そっかなー」
聖也は地面と言えるのかどうかわからない空間に寝転んだ。
「そういえば、死んだ後の服装って死ぬ直前の服きてるんだなー」
聖也の服装は夏だったので半袖のカッターシャツを着ており下の方は制服のズボンを履いていた。死ぬ直前の服は、地面に引きづられいたりしていたのでボロボロになっていたが、この世界では綺麗になっていた。
「服にも命があるってことなのかなー?」
作ったものには作った人の気持ちが込められていると聞いたことがあるが、もしかしたら気持ちが命になっているとか、ないとか
と下らないことを考えていた聖也であったが、一つ疑問が出来ていた。
「どうして俺一人しかいないのだろう?」
もしかしたら自分以外にも過去に死んでいる人がいて、もっとたくさんの人がいるのかと聖也は思っていた。
しばらく色々考えていると、突如、聖也の前方が眩しく光る。
「何だ!?」
突然の光に目をやられてしまう聖也。しばらくして目をシパシパして見ると、目の前には見たことのない女性が立っていた。
「綺麗だ・・・」
目の前に現れた女性の姿に聖也は見惚れてしまい綺麗以外の言葉が出なかった。
「ありがとうございます。お世辞でも嬉しいです」
フフッと笑い丁寧に返事を返してくる。
「私の名前は女神ネイア。貴方をとある理由でここに呼び起こしました」
「えっ!女神!?」
突然、自分のことを女神と言う女性に驚きが隠せなかった。でも、この美しさなら不思議には思えなかった。
「ネイアさんはどうして俺を呼んだんですか?」
聖也はネイアが自分を呼び起こした理由が知りたかった。
「今私が見守っている世界、ミューネが危機に陥っています。その世界を救ってほしいのです」
「えっ、それ本気で言ってますか?」
女神ネイアが言ったことは聖也の考えていたことの180度、違う答えが返ってきた。
「どうして俺なんですか?」
自分は特別、運動や習い事をしていた訳でもないので全く戦力にならないのにどうして無力な自分を選んだのかがわからなかった。
「ミューネには聖剣というものがあります。聖剣は選ばれた人にしか使えなくて、適合者がいなければ本来の力を発揮することができません。それで、一つの聖剣の適合者があなたでした。」
「どうして俺が適合者って分かったんですか。」
「聖剣はオーラというものを纏っており同じオーラを持っている人にしか適合しません。私は、聖剣の適合者を見つけるために色んな世界の方々を見てきていました。そこで同じオーラを持っている方が聖也さん、あなたでした」
「そうなんですか・・・」
にわかに信じ難い話だったが選ばれたなら仕方ないと思った。そして、密かにワクワクした気持ちが生まれていた。
「どうしてその聖剣の持ち主を探していたんですか?他の聖剣もあると思いますのに」
「その聖剣でしか魔王を倒すことが出来ないからです」
「魔王!?」
心の中では分かってはいたが本当に魔王相手に戦わないといけないとは思わなかった。
「ミューネには地水火風の四大属性と光闇、光と闇の属性のオーラが存在します。ミューネでは選ばれた人のみオーラを持つことができます。地は水に強く、水は火に強く、火は風に強く、風は地に強いです。光と闇は対照となっており、特に光と闇のオーラを持っている人は珍しいです。そして魔王のオーラは闇オーラを纏っています」
「ということは俺のオーラは光ってことか」
「はい。そして魔王を倒すオーラを纏う聖剣はあなたにしか使えません。」
「だいたい分かりました」
(つまりまとめるとこういう事か、ミューネという世界では今、魔王に支配されようとしていて魔王を止めることの出来る聖剣を使えるのが俺と言うことか。)
聖也が納得しているのを見ていたネイアは聖也の前に立ち、
「それでは日野聖也よ、あなたはミューネを救ってくれますか」
ネイアさんが俺に真剣な眼差しを向けてきた。そして俺は、
「救って見せますミューネを。魔王を打ち倒してミューネを救います」
「よくぞ言ってくれました、それではこれから、あなたを聖剣の元へワープさせます。覚悟は宜しいですか。」
ネイアさんが期待の眼差しで言い放つ。
「はい!」
俺は同意して返事をした。ここから俺の第2の人生が始まるんだ!
「それではワープさせます。はっ!」
シュン
日野聖也はその場から姿を消した。
「信じています聖也さん、ミューネでも頑張ってください。」
そうして女神ネイアは目を閉じその場を後にした。
稚拙な文章になってしまってすみません。どうも暁の目です(*´∀`*)語彙力が無いのに小説を書くのは辛いですね。見てくれてる人がいるかは分かりませんが感想お待ちしています・・・