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助演女優賞の少女  作者:
1、出逢い
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朝、いつもより少しだけ早起きして、いつもの倍の時間を掛けて纏めたポニーテール。


お気に入りの黒と白のシンプルなドット柄のシュシュを、その根本に付けてきた。


今日の為に丁度いい長さに切ってきた前髪もそれなりに似合ってるはず。


初対面で顔色が悪く見えるなんて真っ平だと思って早寝しようと、昨日の19時には布団に潜って、20時には夢の中にいたから、血色がいい明るくて元気そうな少女に見える。


150cmしかない身長に、この大きめの黒い制服が似合わない事はもう仕方がない。


制服に着られてる感が半端ないけど、早々に諦めた。


彩花さいか! もう出発するわよ!」


玄関から少し怒気を含んだお母さんの声が聞こえた。


「はぁーい!」


いつも通りの返事をして、私は2階の自分の部屋から飛び出し、階段を駆け下りる。


玄関のドアの隙間にはそれなりに濃く化粧をしたお母さん。


「急がなきゃ、入学式に間に合わないじゃないの!」


「間に合うか間に合わないかは、お母さんの運転次第〜。」


「馬鹿な事言ってないで早く車に乗りなさい!」


頭をこつんと拳骨で軽く叩かれたあと、私は車のキーを持って家を出、車に乗り込んだ。


今の私の心の中は、ワクワクと不安で一杯だ。


「お母さん、早くー!」


私は今日、高校生になる。

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