表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕らの日常と大切なもの  作者: 月詠 奏
2/2

5月。積み重なる日常。

 5月。肌寒かった初春もどこへやら。もうすっかり長袖では汗ばむ季節になってきた。

「うー……暑い。まだ5月なんだよなぁ。夏になったら溶けるんじゃね?」

 休日の真昼間。差し込む日差しと閉め切った部屋のせいで空気が籠り、熱気がやばい。遅い気象を果たした俺は起き上がる気力を一気に失った。と。

  ――ピーンポーン――

 間の抜けたチャイムの音。

「はいはいはいはい。起きりゃいいんだろ……」

 のたのたと布団から這い出て玄関へ向かう。ま、小さな2DKだし、そんな時間はかからないけれど。

「おはよ。やっと起きた」

 ドアを開けた先には彼女がいた。この季節にしては暑すぎる気温に少し高揚した頬がなんかかわいい。じゃなくて。

「ん、おはよ や、とりあえず入って。暑いだろ。買い物行ってたのか?」

 ぶら下げられていた買い物袋を受け取る。なかなかに重量があった。

「うん。暑いからって買い物サボった結果がこれだよ。そうだ、そうめん買ってきたよ! 暑いし、いいかなって」

 嬉しそうに話す彼女が愛おしい。

「買い物行くなら起こしてくれたらよかったのに」

「だって気持ちよさそうに寝てたんだもん。それより、一緒に作ろ?」

「ん」

 二人で狭い台所に立ち、料理をする。休日の楽しみの一つ。


 日常の積み重ねを感じながら、ぼくらは毎日を生きている。

日々の小さな積み重ねがいつか大切な宝物になることを祈って。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ