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僕らの日常と大切なもの  作者: 月詠 奏
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4月。春風の吹くころ

始めました。

 前を歩く彼女の気まぐれに遊ぶ長い黒髪を掴もうとしては逃げられてばかり。掴んだと思ったら、彼女がくるりとこちらを向いたため、また逃げられてしまった。

「あぁっ! もう!!」

 振り向いた彼女は可笑しそうにクスクス笑う。

「何してるのよ。引っ張ったら結構痛いんだから止めてよね」

 怒ったような口調だが、顔が笑っている。抜けるような青空をバックに、風に舞う桜と黒髪が彼女をいっそう幻想的に見せている。

「ちょっと聞いてる?」

 おっと。ぼーっと眺めていたらしい。

「ごめんごめん。聞いてるよ。昼飯だろ?」

 ちょっといたずら心を起こしてみる。こんな時、彼女はいつも乗ってきてくれるから。

「そうそう。お腹空いちゃって! じゃなくて!」

 うん。おもしろい。ばかと言いつつ脇腹を突こうとする彼女を避けつつ、ごめんごめんとじゃれる。

「もう! でもほんとにお腹空いてきちゃった。お昼ご飯何食べたい?」

「そうだなー。パスタにしようパスタ」

 隣に並んだ彼女のやわらかそうな髪をまた掴みかけて慌てて手を引っ込める。昼飯抜きにはなりたくない。

「じゃあ春らしく、筍と菜の花とあさりのパスタでどうかな?」

「いいね。乗った。じゃあ買い物して帰るか」

「うん!」

 ぽてぽてとのんびり商店街に向かって歩く。


 これは、春風が心地良い4月のこと。ぼくらはここから始まった。

小説を書き始めて早7年。初めて作品を投稿、公開しました。

未熟でしかありませんが、「今しかできないこと」を全力でやって行きたいと思います。


感想、指摘、苦情など、なんでもコメントいただけたら嬉しいです。

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