第三十七話 風船(?)
明人の大事をとって一日休む事にした一行は、もう少しこの場所に留まる事にした。
「しかし、やっと人間界に戻れるな。」
百合花は、熱いお茶をずずっとすすった。
「本当だねぇ〜〜!」
皆は待ちきれない様子だ。
だが、この明るいふ陰気は、レオの言葉によって壊される事となった。
「でも、皆さん。鬼ランクAの三人をやっつけなくちゃまた
大王の後を継いで同じ事を繰り返す事になるよ?」
「え・・・。」
百合花、実古、優はかたまった。
+++++
明人は、隣の和室で寝転がっていた。
「あぁあ〜暇だなぁ・・・。すごく良くなったし、もう
元気なのに〜。」
ぶつぶつ言いながら、隣で本を読んでいるレオに話かける。
「暇だよ、レオ君。」
「え?そうですか?」
「うん。」
「・・・それなら、ちょっと運動しましょうよ。」
レオが本にしおりを挟み、近くに置いた。
そして、むっくり立ち上がって、隣の部屋へ皆を
呼びにいった。
皆が集まった。
「それじゃあ、皆さん。運動しましょう。」
実古は、めんどくさそうに髪をいじっている。
「運動・・・?なにをするのぉ?」
「えっとですね・・・Aランクに勝つために、トレーニング
しましょう♪」
「「「運動じゃない!!」」」
「?まぁ、今から、対戦してもらいます。あたまに風船をつけて、
相手に割られたら終わりで!」
レオは、カラフルな風船を用意した。
そして次に紙をカサカサとだし、
「じゃあ、対戦相手をいいますね。」
百合花vs優
実古vs伊奈
明人vsレオ
「れっレオくん。」
おそるおそる手を挙げる明人。
「レオくんって、ランクAだよね?俺、死ぬって。
まだ、人生楽しみたいし、老後はのんびり暮らしたいんだァ〜・・・」
「大丈夫ですよぉー。大王も、ランクA以上だったし。」
「いや、無理だって。」
そんな明人を無視し、みんなは風船を頭にとりつけた。
実古たちは、庭。
百合花達は、屋上
明人たちは、裏庭
で戦う事になった。
バトル開始☆
+裏庭+
「レオく〜ん、俺やだなァ。」
「じゃ、始めましょうか?」
軽く無視。
「あ、明人君はメモリーカード差し込んで。」
「いや、メモリーカード使ったら、意味無くないですか?」
「いやいや、キレバージョンで力を上げておけば、普通バージョンでも
力は上がりますから♪」
レオはにっこり微笑んでみせた。
「ぅ・・・わかった。」
カチッ・・・・
「・・・・・・・・・・・。」
(目つきがかわった・・・ってことはキレバージョン?普通バージョンから
キレバージョンへ変わる時間は、かからなくなりましたね。)
「明人さん?大丈夫ですか?」
くるっ・・・
明人は、レオに背を向けた。
「どこ行くの!!?」
慌てて明人のもとに寄り、顔を覗き込んだ。
明人の顔からは、不安の表情が滲み出ており、ますますレオは不安に
なった。
「明人さん!」
「・・・、すぐに確かめないと・・・。」
明人はそれだけ呟いて走りだした。
だんだん遠くにいっていく明人を見てまたレオが慌てて、
「あっ、修行中です。まずは修行しないとっ!」
レオが言い終わってすぐ後に明人は振り返り、目にもとまらぬ
速さで走り、拳でレオの風船をわった。
レオは異変に気づき、ガードしたが遅かった。
ぱああぁぁぁん!!!
「・・・・・・。」
無言ではらはらと落ちる風船の欠片を見つめる。
風船の欠片はまるで蝶のようだ。
「・・・明人さん、Aランクの事ですか?」
こくっ。
明人が頷く。
「すぐに・・・分かるとおもいますよ。」
無言のまま明人はメモリーカードを抜いた。
くらくらっ!!
ばたーーーん!!
すぐにぶっ倒れてしまった。
キャラの伝言板
作者「ほったらかしですみませんでしたぁ!!」