第三十六話 記憶
あの恐ろしい戦いから、四日がたった。
その頃には、皆意識を取り戻していました。
皆が意識を取り戻したと同時に、明人はメモリーカードを抜いた。
かちっ
「・・・げほっ!げほっ!!」
明人は、いきなり咳が出始めた。
「あ・・・明人!」
百合花が近寄ったその時、
ぱたり・・・・
明人がたおれた。
「!!伊奈さん!急いで手当てしないと!!」
レオが伊奈さんと治療し始めた。
出来る限り治療するが、怪我が大きかったためなかなか良くならない。
すると、優が、
「伊奈さん、なんで明人だけ治療してなかったんですか?」
「明人君ね、自分はいいって言って皆の看病(特に何もしてないが)してたのよ?」
伊奈が心配そうに明人を見る。
レオがこちらにやって来た。
「だいぶ回復しましたよ。」
実古は、ぱぁっと明くなった。
「本当にぃ!?」
すると、レオもニッコリわらって、
「本当ですよ。」
と返した。
**二時間後**
「ぅぁ〜〜。」
明人が起きた。
「あっ明人!」
百合花がよっていく。
「明人・・・本当に・・・本当に・・・」
「?」
ん?と笑顔で首をかしげる明人。
「馬鹿!!」
バコーン!!
百合花ボカボカ明人の膝をたたいた。
「いててて・・・・。」
「馬鹿!あほ!無茶するな!お前は馬鹿だ!!」
ばかぼか殴り続ける。
明人は、何がなんだかサッパリだったが、百合花の目が少し涙ぐんでいたので、
今は黙っていることにした。
「明人ぉ、大丈夫?」
てこてこ実古がよってきた。
「ん?なぜか頭と腹が痛いけど・・・なんでだろうね?」
首をかしげる明人。
そんな明人の頭をくしゃくしゃなでる優。
「ま、無事でなによりだ。」
「ん?そういえば、皆怪我は大丈夫なの?そうとう酷かったけど。」
明人は、メモリーカードを使う前までの記憶はあるらしい。
「「「お前の方が怪我酷いぞ!!」」」
みんなに言われて明人は笑うしかなかった。
「んーどうしてこんな怪我したんだっけ?ちょっと思い出してみる。」
明人は「う〜ん」とうなり始めた。
「メモリーカードをつかって・・・。」
「つかって?」
レオが聞き返す。
「う〜ん・・・。」
「そうだ、キュウに切りかかったのだけど、よけられて次に銃を向けられて・・・
よけようと思ったけど、石でバランス崩してしまって・・腹を打たれて貫通したんだ!」
明人がちょっとずつおもいだしていく。
すると、百合花が、
「頭の傷はどうしたんだ。」
「えぇっと、確か・・・貫通した先は、岩で・・岩が砕けて頭に当たったんだっけ?」
頭に巻いてある包帯をさすりながら明人が言う。
たまに傷口を触ってしまい、「痛い!」といっているが。
「えぇっと、どうやってここまで運んでくれたのぉ?」
実古が質問する。
「確か・・・脇に実古を抱えて、背中に百合花をおぶって来たとおもうよ?」
すると優が
「俺は!!?」といってきた。
「レオ君がはこんでくれてたとおもう。」
レオがははっと笑っている。
「なんだっけ?レオ君と何か話してた気がするんだけどなぁ。思い出せないや。」
百合花が、不思議そうにしている。
「なんで、明人の記憶が途切れ途切れなんだ?」
すると、レオがその答えをいった。
「メモリーカードですよ、そのメモリーカードは明人君自身の能力を上げる
物で、その能力がすごく上がるので、上がりすぎて性格も変わるんですよ。
余計なことは、全部取り除かれますからね。」
「性格・・・どんなのだろう?」
明人自身はよく分からないようだ。
「普段の明人君じゃあ片手で実古さんをかついで片手で百合花さんを
おぶるなんて無理ですし、剣が使えるようになるのも、余計な恐怖心が
無くなったからですよ。」
ぐさっ
明人の普段の駄目さがよく分かる説明で、明人は少し傷ついてます。
「明人には余計な事が多すぎて性格も大きく変わるんだな。」
最後の百合花の一言で明人はすねた。
〜キャラの伝言板〜
作者「結構書いたなぁ。」
明人「本当だ、珍しい・・・。」
百合花「頭でもうったか?」
作者「酷い!」