第一話 地獄
「おい。」
(あーーなんか聞こえるぅ〜。)
「・・・。ちっ」
(ち!?)
げしっ!ボカッ!ゴキャッ!ぶしゅぅぅぅ・・・。
(痛い!痛いよ!!血がぁ・・・。)
「おい!」
「はいぃ!」
目が覚めたら、明人は知らない場所にいた。
ただ、なんとなく暑かった。
「あっあなたは?」
明人の前には、ロングヘアの女の人が立っていた。
「普通は、そっちから名乗るもんだ。」
「あ・・・はい。」
なんとなく頭があがらない明人。
「あまの あきひとです・・。」
そういって、地面に漢字を書いて見せた。
<天野 明人>
「ふぅん。私は、さきい ゆりか だ。」
<咲伊 百合花>
そういって自己紹介を済ませた。
「あの・・・。ここって、どこ?」
「・・・・。」
百合花は、うつむいてしまった。
「?」
「ここは・・・・。」
「地獄。」
「へ?」
「地獄だ。」
明人は、キョトンとしている。
「うそ?俺死んでないよ?」
「私もだ。」
「ならなんで?」
「わからん・・・。」
百合花は、またうつむいてしまって、
明人は、ただただまばたきをしているだけだった。
(なぜか嘘じゃないってだけは、分かる。百合花がうそついているかおじゃないし・・・。)
百合花が、歩き出した。
「どっどこいくの?」
「大王がいるはずだ。」
「は?」
「地獄があるんなら、大王もいるはず・・。」
「おお!」
「そして・・。狩る。」
明人の背中が凍りつく。
「まあ、大王のとこへ行けばなにかわかるだろ。」
「なら、俺も行く!まだ死にたくないし!!」
「ふっチーム結成だ!!!」
チーム結成!!