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掌の悪魔  作者: 土竜会
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疑いと信頼2



僕は言われた通り、教会の前に立っている。


改めて考えると、教会など入ったことがない。


なにか特別な入り方などがあるのだろうか?


「・・・あまり気にせずに入った方がいいと思いますよ?」


左手の悪魔から妙な突っ込み・・・微妙に不快だ。


ところで教会なんかに悪魔が入って大丈夫なんだろうか?


「問題ないですよ。悪魔だから教会に入れないなんて、人間の勝手な思い込みですから」


それを聞いて安心した。


さぁ中に入ってみよう・・・


~教会内部~


平日という事もあり、中は静まりかえっている・・・


周りを見回しても信者の姿は見えない。


「おや、教会に何の用ですか?」


急に声をかけられて驚いた。奥の方から神父と思われる人間がゆっくり歩いてくる。


見た目は想像していた神父よりもとても若い人だ。


いや、今はそんなことを考えている時ではない。


軽く会釈をして、あのシスターの事を聞いた。


「あぁ、オラクルさんの事ですか。彼女なら裏庭の方にいますよ」


にこやかな表情で神父は教えてくれた。


僕は礼をしてその中庭へと向かうことにした。



「あら、思っていたよりも遅かったですね」


銀髪の少女はあの時と変わらない態度で接してきた。


オラクルはジョウロを置くと、僕のそばへと歩いてきた。


「?、どうしました?私の顔に何か付いてます?」


いや、そういう訳では無い。


ただあまり周りで見ない銀髪や赤い目が少し気になっただけです。


「えっと・・・私はアルビノなんです。まあ、そのせいでよく迫害されましたけどね」


僕は失礼な事を聞いてしまったのかもしれない。


とりあえずオラクルに謝った。


失礼な事を聞いてしまってすまないと・・・


「あっ、いえ、気にしなくていいですよ。それより妹さんを見に来たんじゃないんですか?」


そうだった。


僕はオラクルに連れられ教会の奥の地下室へと連れていかれた。


その部屋はひんやりとしていて少し怖い・・・


ちょっとおびえている僕をみて、オラクルはクスクスと笑っている。


『修さん、笑われてますね』


これまた頭にくる左手からのツッコミ・・・


あぁそうさ、僕は怖がりさ!!こうなったら開き直るしかない


「ほら、そこのベッドに寝てるわよ」


オラクルの指先には、ベッドに横たわった妹の姿があった。


「ここは私の部屋ですから、神父さまも入ってはこないから安心ですよ」


ニッコリと笑って僕の顔を見る。


不意を突かれた!!思わずドキッとした


自分の顔が赤くなっているのがわかる


しかしオラクルはそんな僕を気にする様子もなく妹にかかった布団をめくった。


裸になっている妹の体には昨日と変わらず、黒い液体が包んでいる。


「安心した?妹さんがちゃんと居たことに」


この少女は人の気持ちも読めるのか?


目を丸くしている僕に彼女の眼は顔に出てますよと、言っているようだった。


「じゃあそろそろ、悪魔について教えてあげる。知りたいんでしょ?この殺し合いを」


ニコニコ笑いながら僕に椅子を勧めてくれた。


どうやら長くなるらしい。


妹に布団を掛け、ベッドのわきに座ったオラクルはゆっくりと語りだした・・・


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