審判の始まり
『臨時ニュースをお伝えいたします。本日未明各国に対し世界政府首相が神殿にての演説が行われる予定です。諸国はこれに反発、衝突は避けられない模様です。』
ニュースで目が覚めた。
今は何時だろう?時計に手を伸ばす
23時・・・あれからそんなに時間はたっていないのだろうか?
「違いますよ」
左手の悪魔が僕に話しかける。
「あれから2日たっています、身体に不具合はありませんか?」
そういえば全身が痛い。
ゆっくりと立ち上がり身体の状態を確認する。
うん、特に変化はないようだ。
「耐える事が出来て安心しましたよ。まぁ少し残念でもありましたが」
残念?
どういう意味なんだろう?
「こちらの話です。それよりも世界が面白い事になっていますね。」
本当だ、戦争が始まってしまうのか?
なるべくなら戦争なんて起きてほしくない。
「それは無理でしょう。人間は戦う事が必然の製作物なのですから」
楽しそうにベルゼブブは告げる。
「たとえば平等などと訴えている者は少し間違っていますね。生物が2体以上存在すれば優劣を競うのは摂理ですから。」
そうかもしれない、
でも僕は人間の可能性を信じたい。
カーテンを開けて空を見る。
闇夜に大きな三日月が輝いている。
なぁ、ベルゼブブ、あの後・・・蓮華はどうなったんだ?
「・・・彼女は私が上へ送りましたよ。」
聞いたことがある。ベルゼブブはカナン人の魂を運ぶと信じられていた。
そうか、彼女は逝くことができたのか・・・
ありがとうベルゼブブ、でも少し残念だ。
彼女の最後を送ってやれなかった。
「・・・そうですか」
僕が行った事が正しいかどうかなんてわからない。
でも・・・
いつかは蓮華に会えると思うから
今は少し待っていて。




