表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/21

ハカオ王国への旅

第5章


学園から帰ったヒフンは家に入った。


「父さん、もう剣に魔法を使えるようになったよ!」とヒフンは嬉しそうに言った。


「えっ!?」父は慌てた。


「まあ、すごいじゃないの、あなた」と母は褒めた。


「へへっ」とヒフンは笑った。


母は父の方を見て微笑んだ。


夕食の時、父のご飯は茶碗の半分しかなかった。


「父さん、体の具合でも悪いの?」とヒフンが尋ねた。


「い、いや、へへ…」と父は圧を感じながら答えた。



---


翌朝。


「行ってきます」とヒフンは言った。


学園に着くと、レイ、ミシル、ジデン、そしてヴリンが集まっていた。


「どうしたんだ?」とヒフンが尋ねた。


「明日が試合だから、今日の午後にはハカオ王国へ向かう」とヴリンが説明した。


「練習したいなら、無理しないように。移動で疲れすぎるな」


「お、わかった」とヒフンはうなずいた。


ヒフンは練習しているレイに近づいた。


「一緒にやってもいい?」


「おう、待ってたんだ」とレイが答えた。


二人は一緒に稽古した。


その一方で、ミシルは魔法の本を読み、ジデンは何もせずに待っていた。


夕方になると、みんな練習をやめた。


そこへ突然エルリックが現れた。


「何をしている?」とヴリンが問う。


「学園長に命じられて、君たちをハカオまで連れて行く」とエルリックは答えた。


「そうか」


「準備はできているか?」とヴリンが聞いた。


「はい!」と全員が答えた。


「いい、絶対にはぐれるなよ」


一行はヴリンとエルリックに導かれて出発した。


ミルティ王国の国境で、一人の男が立っていた。


「初めまして。私はフェズ、この国の将軍だ。王の命で君たちの旅を指揮する。部下の二人は共に司令官で、こちらがベン、そしてあちらがゼルコだ」


わあ、将軍か…きっとすごく強いんだろうな とヒフンは思った。


「私はヴリン、レフォルト学園の教師だ」


「俺はエルリック、同じくレフォルト学園の教師だ」


彼らは握手を交わし、再び歩き出した。


途中で鹿を捕まえ、少し休んで食事をとり、また進んだ。


深夜近く、森の中で平らな場所を見つけ、宿営地とした。


「もう夜だ。ここで休むぞ」とフェズが言った。


ヴリンとエルリックがテントを出そうとすると、フェズは土魔法で小屋を作り出し、皆を驚かせた。


「女性はここで寝ろ」


そして同じようにもう一つの小屋を作った。


「男はこっちだ」


それぞれに入り、荷物を置き、敷物を広げて眠った。


「俺、先に寝るよ」とレイ。


「ああ」とヒフンは答えた。


真夜中、まだ起きていたのはフェズ、ヒフン、そしてエルリックだけだった。


フェズは土魔法で作った椅子に座り、見張りをしていた。


ヒフンは小屋を出て彼に近づいた。


「すみません」


「もう真夜中だぞ。まだ寝ないのか?」とフェズが問う。


「いくつか聞きたいことがあって…」


「なんだ?」


「フェズさんの一番強い魔法は、どの階級ですか?」


「俺の最強の魔法か? そうだな…たぶん一番下のDランクだな」


「へえ…」


「強くなるための技やコツを教えてもらえませんか?」


「技か…」フェズは少し考えた。


「一番いい方法は、自分より強い相手と戦い続けることだ。戦いで気を限界まで使い切るたびに、気の容量は広がっていく」


「なるほど…」


「もういいだろ。寝ろ。明日眠くて戦えなかったらどうする。お前はミルティ王国の代表なんだぞ」


「はい」


ヒフンは小屋に戻り、眠りについた。



---


翌朝、皆で目を覚まし、昨夜の獲物を朝食にしてから出発した。


ハカオ王国に到着すると、将軍ルーズが迎えた。


「ようこそハカオへ。我々は君たちを待っていた。私はルーズ、試合会場まで案内しよう」


「よろしくお願いします」とフェズは丁寧に答えた。


一行はハカオの宿屋へ案内された。


「宿を用意した。まず荷物を置いてくれ」


生徒たちは部屋に入り、荷物を整理した。


「では隣のレストランへ行こう。試合の前に腹ごしらえだ」とルーズは提案した。


「いや、結構だ。我々には昨夜の獲物がある」とフェズは少し遠慮しながら断った。


「そうか。ではごゆっくり。後で迎えに来よう」


ルーズは去って行った。


「なぜ誘いを断ったんです?」とヴリン。


「違和感を感じた。この時期はまだ国同士の対立が根強い」とフェズ。


「ミルティとハカオの協力関係を築くのも難しかった。王は何度も会議に出て、やっとハカオ王を説得したんだ。もし食事を受け入れたら、何かを盛られる可能性がある」


生徒たちは不安になった。


「ベン」


「はい」


「ルーズを追え。動きを見張れ」


「了解」


ベンは去った。


「誰に対しても警戒を怠るな。さて、俺たちは食事を取ろう」


彼らは鹿肉の残りを調理し、食べた。


「まだ正午前だ。試合は午後から。少し時間があるが、油断はするな」とフェズ。


生徒たちは落ち着かない。


状況が複雑になってきた…別の国にいて、家からも遠い とヒフンは思った。


しばらくしてベンが戻り、報告した。


「報告します!」


「どうだ?」とフェズ。


「ルーズは大きな闘技場のような建物に入った。観客が多く集まっていた。中に長くいて、その後出て、今こちらに向かっている」


「こっちに?」


「はい」


「よし、全員。怪しまれるな。自然にふるまえ。ただし常に警戒しろ。勝敗は今回の本質じゃないかもしれん」


間もなく扉を叩く音がした。


フェズが開けると、ルーズが立っていた。


「準備はいいか? 出発だ」


「はい、行けます」とフェズは答えた。


一行は外に出て歩き始めた。


「ベン、ここは闘技場への道か?」とフェズが小声で尋ねる。


「はい、この道で間違いありません」とベンが小声で返す。


彼らは歩みを進めた。



---




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ