強い美少女の生徒
第3章
家に帰り着いたヒフンは扉を開けて声をかけた。
「ただいま。」
父親が現れ、疲れた様子のヒフンを見て眉をひそめる。
「どうしたんだ?」
「大丈夫です。ただ学院で訓練していただけです。」
「そうか……剣の稽古は明日だな?」
「うん。」
ヒフンは風呂を済ませ、食卓についた。
「父さん。」
「なんだ?」
「今日、学院で武器にオーラを流す訓練を習ったんだ。オーラを流せるようになったら、その次は何を鍛えれば剣術をもっと高められるの?」
父は真剣な眼差しで息子を見つめた。
「魔法と剣術をバランスよく鍛えるんだ。武器には魔法も流せる。そうすれば破壊力が増す。だから、お前は魔法も学ばなければならない。」
「そうなんだ、わかった。」
魔法か……やっぱりレイはその辺り得意そうだな。
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翌朝。
「行ってきます!」と元気に家を出るヒフン。
学院に到着し、教室へ入ると辺りはまだ静かだった。
「まだ誰もいないな。」
魔力を剣に流す……こういう感じか。
彼は剣を手に取り、じっと見つめる。
その時、教室にレイが入ってきた。
「君も早いな。」
「おはよう。」
「おはよう。」
「レイ、剣に魔力を流せるか?」
「武器に魔力を? まだできないな。」
「そうか。」
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休み時間。
校舎裏を歩いていたヒフンの前に、不良グループが現れる。リーダーは王国軍司令官の息子、ザイデンだった。
「おい、金を全部出せ!」
「持ってない。」
「ふざけるな!」と取り囲む不良たち。
ヒフンは剣を抜き放ち、構えた。
「これ以上はやめろ。」
「おいおい、本気か?」と一人が笑う。
ザイデンは一歩前に出て剣を抜いた。
「暴力で話すのが好きらしいな。」
まずい……話し合いじゃ終わらなそうだ。
ヒフンは赤いオーラを剣に纏わせた。
二人はぶつかり合い、しかしザイデンは難なく受け流す。逆に背後を取られ、ヒフンは蹴り飛ばされた。
「ぐっ……!」
「ハハハ、弱すぎるな!」と笑う取り巻きたち。
「諦めろ。金を置いていけ、そうすれば見逃してやる。」
「だから金なんて持ってない……!」
ザイデンは不機嫌そうにヒフンを掴み、投げ飛ばした。さらに追撃しようとした時、少女が現れる。
「弱い者いじめなんて、卑怯者ね。」
剣を構えて立ちはだかったのは美少女ミシルだった。
「ミシル……お前、いい度胸だな。」
「女だからって手加減するつもりはないわ。」
二人は剣を交えた。ザイデンがオーラを放つと、ミシルは剣に炎の魔法を纏わせ、逆に押し返した。熱さに耐えきれずザイデンは飛び退く。
「ファイアブラスト!」
炎の塊が空から落ちる。
「ウォーターレイゾン!」
水流が放たれ、二つの魔法はぶつかり合う。
その瞬間、教師ヴリンが現れ、両方の魔法を止めた。
「やめなさい!」
二人は渋々攻撃を収めた。
「これはどういうことだ!」
「ザイデンが弱い生徒をいじめていたんです!」とミシル。
「僕は何もしてません! 突然ミシルが攻撃してきたんです!」とザイデンは嘘をつく。
「先生! ミシルは僕を助けてくれただけです!」とヒフンが必死に訴えた。
「そうか……だが学院で無断で魔法を使うのは禁じられている。」
結局、ザイデン一味は学院の掃除を、ミシルは庭の手入れを罰として命じられた。
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放課後。
「手伝わなくていいのに。」
「でも君は僕を助けたから罰を受けたんだろ?」
「だからって、なぜ助けようとするの?」
「だって、君は僕を守ってくれたじゃないか!」
「……ふん。」
顔を赤らめたミシルを見て、ヒフンも思わず照れた。
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数日後。
ミシルがヒフンのクラスに転入してきた。
その美貌に男子生徒たちは騒ぎ、女子生徒は理由を尋ねる。
「前のクラスで問題を起こしたからよ。」とあっさり答えるミシル。
*もしかして……ザイデンと揉め続けたせいか?*とヒフンは心配そうに思う。
「なあ、フン。あの子、けっこう可愛いな。」とレイが囁く。
「なっ……ち、違うよ!」
赤くなるヒフンを見てレイはにやりと笑った。
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授業中、教師ヴリンが発表する。
「四日後、ハカオ王国の学院との模擬戦が行われます。代表として戦いたい者は明日、職員室に申し出なさい。」
教室がざわめく。
四日間……まだ時間はある。俺も参加したい。強い人たちに会えば、もっと成長できるかもしれない。
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放課後。
「レイ、君は模擬戦に出る?」
「ああ、出るつもりだ。強い相手と戦って、戦い方を学びたいからな!」
「そっか……」
「じゃあ、また明日な!」
ヒフンは友の背中を見送り、静かに決意を固めた。
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