表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/37

貴婦人

 黒嶋探偵事務所には多くの依頼が舞い込み、日々忙しく調査に出掛けているが、この日はどうしてだか、調査が無く珍しく暇を持て余していた。

 当然のように事務所の下にある、せんべろで昼から飲んでしまったのは云うまでもない。

 黒嶋社長は事務所の冷蔵庫を更に開けて、手にした缶ビールを定足に放り投げた。

「まだ飲み足りなかったね。こうも陽が高く昇ってるうちから、酒は飲むものじゃないんだろうが、この赤羽地区にいて、暇なら昼からでも飲まない手は無いだろう」

「僕も昼から飲まないと何となく調子が出なくなったと云うか。昼飲みは癖になってしまいますね」

「まあ、我々の仕事は酒を飲むことじゃないだろうが、この赤羽地区の文化の継承も兼ねてると云うところだろう。バチが当たらない程度に飲めば良いさ」

 そのときコンコンッと、黒嶋探偵事務所のドアをノックする音がした。定足は酒に酔って重い腰を上げて、事務所のドアを開けた。そこには清楚な装いの中年の貴婦人が立っていた。どうやら依頼者のようで、定足は丁寧に挨拶を交わして、パーテーションで仕切られた応接間に招き入れた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ