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異世界恋愛

5年経ったら結婚して!!〜ぽっちゃり侯爵令息にプロポーズされた伯爵令嬢のその後〜

作者: 九重ネズ

「メ、メリッサ!ご、5年経ったら、僕と結婚して下さい!」


 そう言って顔を真っ赤にしながら、王家主催の大規模なお茶会で私にプロポーズしたのは、幼馴染で5歳も年下のぽっちゃりな侯爵令息でした。

 彼の名前は、インディ様。まだ10歳なのに、伯爵令嬢である私より身分が上で、なおかつ私より背が小さい可愛い子です。


 けれど本来、この国で一番モテるのは細身で容姿が美しい男性。インディ様のようなぽっちゃりさんは普通、忌避されるものなのですが…。

 私はインディ様のプニップニのお顔とつぶらな瞳が死ぬほど大好きなので、ニッコリと笑いながらこう返事をしました。


「ええ!分かりましたわ!では5年後、貴方が婚約を打診できる年齢になりましたら、ぜひよろしくお願いいたします!」

「メリッサ…!うん、ありがとう…!」


 私からの返事がOKだと分かり、満面の笑みで嬉しそうに笑うインディ様。

 ああっ!本当に可愛らしくて、頭を撫でてしまいたくなります…!



 …しかし…あのプロポーズから5年後。まさかインディ様がシュッと縦に伸びた細マッチョイケメンに変貌するとは、誰が思ったのでしょう。

 正直、すっごく不満です!


 あのプニップニのお顔をもう拝むことなんて出来ないですし、舞踏会にいるインディ様は沢山のご令嬢に囲まれてて、いい気になってますし!?

 あーもう、5年前の告白はなしにした方が良いですよね!?


 どこか心がムカムカしてきた私は、インディ様に背を向けて、舞踏会会場から抜け出します。

 その時、「メリッサ、待ってくれ!」というインディ様の声が聞こえ、あろう事か彼は私の方に走ってきました。


「メリッサっ!やっと僕、15歳になったよ!だからメリッサ、また僕と結婚して」

「嫌です!5年前に戻って頂ければお受けしますが、今の貴方とは嫌です!」

「え…」


 インディ様の言葉を遮って、嫌悪を隠さずに話す私は、なんて悪い女なんだろうと思います。

 でも、嫌なものは嫌だったのです。

 もし、今もインディ様がぽっちゃりだったら、他の令嬢方に狙われなかったですし、私だけのインディ様でいてくれると思ったのです。

 だから私は、この場でインディ様を突っぱねたまま、外に置いてある馬車に乗って家に帰ったのでした。



 その後、私の言った事を理解したインディ様は、一ヶ月でぽっちゃりボディに。

 そして、そんな彼にもう一度愛のプロポーズをされ、即答でOKの返事をして婚約者同士になったのは、また別のお話…。

ここまでお読み頂きありがとうございます!


ちなみに、インディが細マッチョになったのは、『そっちの方がよりメリッサに愛して貰えるだろう』と思ったからです。健気ですね〜(о´∀`о)


よろしければ、感想や「☆☆☆☆☆」の評価、いいね等お待ちしております!(^^)

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― 新着の感想 ―
[良い点] インディ様…(T□T) でもシュッとしてるほうが健康には良いよ、きっと。うん。 [一言] 1000文字で可愛い恋話、楽しませていただきましたー♪
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