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七河蒼空は、外見以外に問題あり  作者: とい
第1章 学年一の美少女と。
3/60

本当に猫かぶってるよ。

 俺が罵倒されていただけの回想が終わりました。


 昨日のことから、俺と七海は偽恋人となっている。


 2人並んでそのまま教室に入ると、もちろんクラスメイトから悲鳴が上がる。ごめんね俺を大好きなみんな!!


 「なんで七海さんがあの七河と!?」


 「まさか付き合ってるとかじゃないよな!!?」


 「それはないっしょ。七河の性格終わってるし」


 「確かにそれはありえないな。偶然か」


 あれ?俺へ悪口が飛んでるぞ?なんで?


 「おい!?好き勝手言いやがって!!!

  わかったよ教えてやるよ!

  俺と七海は付き合い始めたんだ!!!!!!」


 俺がそう言うとまた悲鳴が上がる。クラスの男子は滅ぶべし!!いや、俺も男だ!


 「七海のやつなんでよりにもよって七河?」


 「ステータス狙いなんじゃない?外見だけは良いし」


 「たしかに。外見の良さに他の部分

  全部持ってかれてるもんね笑」


 クラスの女子も滅ぶべし!!いや、女は俺が守る!!


 ていうか七海ってクラスの女子から嫌われてるのか?


 何か含みのある言い方だし。


 まあこんなに美人なら妬まれることもあるか。


 「本当にこいつと付き合い始めたの!?」


 同じクラスの加藤が七海に聞く。

 お前らしつこいなぁ〜。


 「はい、七河くんと付き合い始めました。

  これから暖かく見守ってください」


 七海はそう言って頭を下げる。


 え?こいつ誰???本当に猫かぶってるよ。もはや尊敬するわ。


 俺は自分を曲げるのは大嫌いだからな!!


 こうして朝の騒ぎが終わった。すげ〜疲れた。いや、まだ授業始まってねぇ!!!




  2年生になって3日目なので、クラスの委員を決めることから始まる。


 「はい、それではまず学級委員から決めましょうか」


 そう言うのは、俺たち 2年1組担任の古賀こが 秋葉あきは先生だ。教師になって 2年目らしい。先生、すごく美人です!!!!!!


 「誰か立候補する人いる〜?」


 おっとりした聞き方、俺良いと思います!!


 誰も手を上げない。まあわざわざ学級委員になりたい人なんていないよな。


 「じゃあ〜、あたし七海さんがいいと思います〜」


 そう言った女子の名前は、高島たかしま さくら。去年も一緒のクラスだったから知ってる。


 俺は記憶力も良いからな!!さっき七海のことをよく思ってないような発言したやつだ。


 推薦とはまた断りづらいことを。厄介だな。


 七海の反応を伺う。


 「!え、私ですか?」


 明らかに嫌そうだな。だが猫かぶってるから断りづらそうだ。


 「七海さんってリーダー気質だと思うんだよね〜

  みんなもそう思わない?」


 高島がそう言った後、みんながざわざわ意見を言う。良いかもな、七海さんが適任かも、など。


 なんで初対面のやつは同じクラスになって3日でリーダー気質とかわかるんだよ。面接でもしたのか???


 ますます断りづらそうだわ。そして俺はこの空気感が大嫌いである。彼氏の俺の出番だな!!!


 「‥わかりました。私がー」


 「ちょっと待って〜〜!!!」


 俺はそう言って席から立ち上がる。当然みんながこちらを向く。


 「推薦するなら俺だろ!!!!!

  なんで俺じゃないんだ!!?

  イケメン、背が高い、頭脳明晰、運動神経抜群!!

  そしてリーダー気質で性格が良い

  完璧な俺じゃないんだ〜!!?」


 「は?なんであんたが推薦されると思ってるのよ?

  あんたみたいな自己中にリーダー気質なんて

  あるわけないでしょ?

  そう言って、ただ七海に良いとこ

  見せたいだけなんじゃないの??」


 「彼女に対してカッコよく見られたいのは

  当たり前さ!!

  すごくね!?同じクラスになって3日で

  俺が自己中でリーダー気質ないってことは

  全く当たってないけど、俺の本音は当てた!!

  先生、俺は高島を推薦します!!!!

  だって相手をよく見てるので!!

  しかもあの空気の中で真っ先に発言できるし!

  学級委員は成績とかじゃなくて、周りを見ている

  人で、発言できる人がいいと思います!!」


 「は!?あんた何言ってんの!?」


 よし、いい感じだ。


 高島を学級委員の土俵に上がらせた。これで状況がカオスになって、七海が無理矢理学級委員になることはないだろう。


 「先生。私学級委員になります」


 そう思ってたら突然七海がそう言った。


 七海!、な、なんでだ!!!?


 俺の完璧なフォローがァァ〜〜‥


 1人が決まった。あと1人。


 七海は続けて言う。


 「先生、私は七河くんを推薦します。

  高島さんの推薦理由をあの短時間で即座に

  作り上げた。それもなかなかの理由を。

  認めたくないですが頭の回転が早いので」


 は?????なんで巻き込まれた!?


 ま、まさか七海のやつ、最初から自分は学級委員になる予定でもう1人を俺にしようと考えてたのか!!?


 いや俺を選んだ理由の言い方に棘がある!!アドリブで作ったのバレてるし!!


 さっきのこの俺の発言をアドリブだと気づくとは七海はやっぱ面白い!!


 これはもう覚悟するしかない。同じ学級委員なら都合が良さそうだしな。


 ポジティブに考えよう!!


 「俺が、学級委員になります‥」


 こうして俺たちは学級委員になった。



    グッバイ‥俺の休み時間と放課後‥


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