私のせいで
私は高島さんから衝撃的なことを聞いた。
蒼空が殴られてる??なんで??
用事って言ってたじゃん‥!
軽い感じで言ってたじゃん‥!!
なんで、私に教えてくれなかったの!?
「高島さん、蒼空が殴られてるってほんと!?」
「マジだよ。今も3人相手に殴られてる」
3人!?私は焦っていた。蒼空が隠してたことなんて何も気づいていなかったから。
「蒼空と高島さんは、どこにいるの!?」
「あたしたちがいるのはーーー」
高島さんから、ここからまあまあ近い公園にいると聞いた。
私に何ができるか‥蒼空、どうすればいい?
私が行っても足手まといになる。
でも、ここでじっとしているのは嫌!!!
私にできることは‥!!
「高島さん!!!
蒼空と他校の生徒たちを携帯で撮って!!!
危ないから少し離れたところで!
それで相手を脅す!!」
「!?あんた、そんなこと言う奴だっけ?」
「そんなのいいからお願い!!」
高島さんの返事を聞く前に電話を切る。
そして私はすぐに教室を出る。
荷物は邪魔だから置いていく。
そんなことはどうでもいい。
高島さんは蒼空が高校から少し離れた公園で殴られてると丁寧に教えてくれた。ありがとう。
蒼空が私に言わなかったということは、間違いなくストーカーに関することだ。
ごめん、、、私のせいで、、、本当にごめん!!!
私はすぐに校門を抜けて外へ走り出す。
蒼空がいる公園に向かうために。
待ってて蒼空!!必ず私が助けてみせるから!!
お願い!!間に合って!!!!
―――――――――――――――――――――――――
俺が本気を出し始めて5分が経過した。
さすがの俺も3人相手だと余裕で勝てるわけではない。完璧な俺も人間の1人に過ぎないってことだな!
まあ3人のうち2人はすでに戦闘不能だが。
1人目は俺が相手の拳を体を捻って避け、その反動を生かした見事な回し蹴りが顔にヒットし、すでに気絶しているかわからないが、倒れてから動かない。
2人目は相手の拳を自分の手のひらで受け止めた直後にカウンターでみぞおちにグーパン。これ効くんだよなぁ!案の定倒れた。そして動かない。
俺、攻撃力高いな。さすがは俺なんでもできる!
最後の1人は相手の拳が自分の顔に飛んできたからそれを首を捻って避けて、その直後に少し手加減して顔面に右ストレートで仕留めた。
お料理の時間は終わった。だが予想よりも結構殴られた。この俺が少し計算を誤るだなんて。ま、俺も人間だしな!
い、痛くなんてないんだからね!!!!
「はぁ‥はぁ‥思ったより苦戦したわ。
お前らやるじゃん!でも相手が悪かったな!!」
俺は地面に倒れている3人に対してそう言う。
まあそのうちの2人はたぶん意識ないけどな!!!
たぶん俺が刈り取ったからな!!!
意識が残っている1人のヤンキーのシャツを掴んで強引に立ち上がらせる。言いたいことは言っておかねば。
「これでわかったな!!二度と結愛に近づくな!!」
「何のことだ‥」
「とぼけるな!!
お前たちが結愛をつけてたんだろ!?」
「はあ‥?顔も知らねえ女に
何かするわけねえだろ‥」
は?
まさか、こいつらは結愛のストーカーじゃない‥?
そういえば、こいつらは結愛の名前を出しただけで、他には何も言ってなかった。
結愛は学年1の美少女と言われるくらいだから、他校のやつが名前を知っている可能性は十分にある‥!
間違えた!!この俺が間違えるなんて!!
一生の不覚だ!!!!
もし、本当のストーカーが今日も結愛の後を追いかけるために高校周辺にいて、彼氏である俺がこいつらと移動したのを見ていたら!!!!!!
「おい!!よく聞け!!
おまえらがこの件を学校に報告したとしても
俺は録音データを持っている!!!
それに俺のこの顔を見れば正当防衛が認められる!
俺の器の広さに免じて、
おまえらが今後一切俺と結愛に関わらず、
学校に報告しなかったらこの件は黙っててやる!!
感謝しろよ!!!!わかったな!!」
俺は1番伝えたいことを改めて言う。
「そして、もう二度と俺と結愛に関わるな!!!」
男を掴んでいた手を離す。男はそのまま地面に倒れて気絶した。
これでこの件は解決だ!!早く結愛のところへ!!
今から走るのでブレザーは邪魔になるからカバンの中に強引に突っ込んだ。あぁ、砂まみれ。準備できたので今から結愛の元へ向かおうとする。
「あんた、やるじゃん‥」
後ろから誰かの声がする。急いでここから移動しようと思ってる俺はその声が男か女なんて判断できない!
ヤンキーたちの仲間なら厄介だな!!!
「ああ!?誰だこんな時に!?
!!、高島!?なんでここに!?」
ヤンキーたちの仲間ならめんどくさいと思って振り返ったが、そこには高島がいた。
「偶然通りかかっただけよ。
もしあんたが訴えられたとしてもあたしが
証言してあげるわ」
「今はそんなことどうでもいい!!!
高島、手を貸してくれ!!!!」
高島が偶然ここにいたのは都合がいい。
結愛はおそらくもう学校から出ているはず!
ここから結愛の家の方面までかなり距離があるがそんなの関係ない!何がなんでも助ける!!
頼む!!間に合ってくれ!!!!




