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第8話 鑑定スキル

「え、これって・・・」


 目の前に突如現れた空に浮くボードは、紛れもなくレオンのステータスボードだった。


「や、やった!やったー!出るじゃん!あるんじゃん、ステータスボード!」

 レオンは喜びながら自身のステータスを確認した。


 この世界の5歳児の平均がどのようなものか分からないが、5歳のレオンはすでにMPとATKが300を超えていた。ゲームの知識が通用するのであれば、魔法学校に在籍していた時のレオンは500に近い数字を持っており、魔法騎士団団長に匹敵すると言われていたことを踏まえると中々に高い数値だと推測できた。


「HPは35、これは5歳児の平均ってところかな・・・スライムの攻撃で1削られていく感じだったから、スライムとの対戦くらいなら今でもできそうかな・・・DEXは30、うーんこれは低いのかな?思ったよりは普通?・・・あれ、これなんだろ?」


 レオンはボード下部の【その他】欄に書いてある文字が目に留まった。

「鑑定スキル(転生の加護による恩恵)レベル.1。

 ゲームの時にはこんな欄はなかったけど、転生って、光からの転生による恩恵のことなのかな?鑑定スキル、どうやって使えばいいんだろう。

 ・・・そういえばさっき、イライラして無意識に日本語が出ちゃったら、ステータスが見れたんだっけ。」


 レオンは念のため周囲に気を遣りながら日本語で読み上げた。

「<鑑定かんてい>」


 すると部屋中の家具や装飾についての情報がポップアップ表示された。

「わー!これは、【木の机:職人が作った大量生産品。】か。すごい、これは便利だな!ゲームの時は必要なものがある時はそこにチェックポイントがついててクリックすれば良かったけど、これは神様がその代用として与えてくれたのかな?

 でも、これさえあれば・・・」


 意気揚々と興奮していると再度ドアを叩く音が聞こえた。

「レオン・・・?大丈夫?風邪を引いたって聞いたけど・・・」


 ルークだった。

「ルークお兄様!今扉を開けますね!」

 ルークの声にレオンが嬉しそうに駆け寄り扉を開けると、ルークはすぐに部屋に入りレオンの額に手を当てた。

「風邪を引いたと聞いたけど、熱はなさそうだね?」

「あっ」


 レオンはルークを見上げ、ぺろっと悪戯に笑った。ルークはレオンの頭をぐしゃぐしゃと撫で、

「どうして嘘をついたの?・・・魔法を使ったこと、お母様に叱られた?」

 といつもの優しい笑顔でレオンに問う。

「ううん、本当に朝は少し具合が悪かっただけ!お兄様の顔が見れたからもう大丈夫!」

「そっか・・・じゃあ今日も文字を教えてあげるね。でも具合がまた悪くなったら言うんだよ?」


 レオンは大きく首を縦に振りながら、ルークに抱きつき、一緒に机に向かった。

 ここ1か月、レオンの頼みを受け、ルークは母や執事の目を盗んでは家庭教師に習った文字をレオンに教えてくれるようになった。昼はルークからの文字の勉強、深夜は1人で魔法の練習をしていたのだ。

 本来はエマからの生活魔法の時間も取るはずだったが、ルークライト事件があり、それは叶わなかった。



 不思議なもので、問題なく会話ができているにもかかわらず、文字の読み書きは想像以上に難しかった。アースガルド帝国文字は、アルファベットに似た24の文字から成り立つ。語順は日本語と同じだったが、見知らぬ単語ばかりでレオンはこれが覚えられるようになるのかと頭を悩ませていた。正直光の時から勉強は得意な方ではなく、特に暗記ものは苦手だった。

 しかし何度間違えても嫌な顔ひとつせず、毎回丁寧に教えてくれるルークのおかげで、辛い語学の授業もレオンにとっては待ち遠しい時間だった。



 毒殺のことを忘れることはできなかったが、ルークが心配するため、レオンは夕食の席についた。口に入れるもの一つひとつが怪しく思え、正直味を感じることができなかったが、この日は何もなく、無事に部屋に戻ることができた。


 エマがいつものようにおやすみのキスをする時も、つい身構えてしまったが、エマも後ろめたさがあるからだろうか、そそくさと部屋を出て行った。



 レオンはこの日もいつものように部屋を抜け出し、いつもの練習場に向かったが、今日はライトの練習ではなく、今日得たばかり鑑定スキルを使うと決めていた。


 理由は、1つ。「毒薬草」を見つけるためだ。

 ゲームの世界では毒状態になった場合、毒薬草をもとに作る、ポーションを飲むことでモンスターからかけられた毒状態が解除された。これが執事が与えた毒薬にも効くかは分からないが、今のレオンにはこれしか方法がなかった。



 レオンが「<鑑定かんてい>」と唱えると、当たり一面の木々全てにポップアップが表示された。

 目がポップアップの光でチカチカするほどだった。


「これじゃ情報が多過ぎで探せない!毒薬草のことだけ鑑定したいから・・・」

 レオンは再度頭の中で毒薬草を思い浮かべながら呪文を唱えた。


 すると一面のポップアップは消え、遠くの方でポップアップが光っているのが見えた。

 裏山は世界樹の加護があるため境界線を越えなければモンスターは出ないが、何が起きるかは分からないため、身をひそめながら指の先をルークライトで灯しつつゆっくりと光の方へ向かった。


「あった!!!これが毒薬草!!」


 【毒薬草:毒状態を治すポーションの材料。このまま食べることもできるが、苦い。】と書いてあった。

 レオンは毒薬草を見つけられただけ引き抜き、屋敷に戻った。



読んでいただきありがとうございます!

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これからも執筆を続けられるようがんばりますので、

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