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第50話 魔法学校入学

 3日ほど馬車に揺られれば、帝国の入り口へと到着する。帝国の入り口で身体検査や身分証の掲示などを行い門を潜れば、そこはもう帝国唯一の管轄都市、オーディンだ。


(おーー!これ、これだよ!『キミコイ』でデートする街並み!!うわー、やばい、聖地巡礼の気分だ。)

 レオンとフェルが尻尾を揺らし辺りをキョロキョロしているのを見て、街行く人たちがくすくすと笑っていた。


「ゴホッ、ゴホンッ。フェル、さっさと学校に行って入寮手続きするぞ。」

「あ、レン、じゃなくてレオン様、待ってくださいよ〜!」


 レオンは赤くなった顔をフェルに見られないよう、急足で魔法学校へと向かった。



「ここだな。」

「ここが魔法学校なんですね!レオン様よく迷わずに来られましたね。」

「ま、まあ地図が分かりやすかったからね。」

(本当はゲームで街の中の探索もできたから、アイテム探しして道順覚えたんだけどね。)


「こんにちは。入学生の方ですか?」

「はい。これ入学証明書と手続き書類です。」

「確認いたします。・・・ありがとうございます、書類問題ございません。

 アレース公国のレオン=クラリウス第二王子でいらっしゃいますね。アースガルド帝国魔法学校への入学、おめでとうございます。ここオーディンの街では身分や人種、ステータスの値による上下関係はございません。トラブルが発生した場合退学処分や国外追放もあり得ますので、本日から魔法学校の一生徒として生活いただくことをお願いいたします。」

「わかりました。」

(俺にとってはむしろその方がありがたいけど。でもだから街で俺の容姿を気にする人がいなかったのか。)


「従者の方はフェル様ですね。従者の方が起こしたトラブルも主人の責任となりますので、ご注意ください。」

「はい、フェルはレオン様の従者ですので大丈夫です!」

「ではこちらで手続きは終了です。レオン様のお部屋はこちらの道を真っ直ぐ進んで行き、左手側に進んで行きますと男子寮がございますので、そちらの1060と書かれた部屋になります。家からお送りした荷物がございましたら既に届いているかと思いますので、ご確認くださいませ。また本日は入学歓迎パーティもございますので、よろしければご参加ください。こちらが案内です。それでは楽しい学生生活を!」


 まるで遊園地のチケット売り場のようだったなと思いながら手続きを終えたレオンとフェルは、ひとまず言われた通り寮の部屋へと向かった。

 流石は帝国管轄の唯一の学校ということもあり、寮とは言っても部屋は10畳ほどのスペースがあり、従者用の小部屋まで備わっていた。


「レン!ここが私たちのお部屋!?ベッドと机と空っぽの棚・・・荷物はまだ届いてないのかな?」

「あぁ送るのも手間だったからな、闇空間ダークベースに入れて持ってきた。まぁベッドと机があるからあとは衣類と本ばかりだがな。よし、フェル手分けして仕舞っていくぞ!」

「うん!」


 最小限の荷物しか持ってこなかった2人だが、それでも片付けが終わる頃には日が暮れていた。

「よし、とりあえずはこれで終わったな。」

「レン〜お腹すいたー!」

「そうだな、そろそろパーティの時間だし行ってみるか。食事がなさそうなら街に出てみようか!」

「うん!早く行こいこ〜!」

「おい、その格好で行くのか?・・・まぁ身分関係なしって言ってたし着替えなくてもいいか。よし、じゃあ行くか。」

 尻尾をブンブンと振るフェルに引っ張られながら、2人は案内の会場へと向かった。



「レン!見てみて!あれご馳走だよ〜!!」

「こら、フェル、人前では従者らしくする約束だろ!」

「あ、ごめんなさい・・・。」

「分かったならいいよ。まだパーティは始まってないようだし、始まったら一緒に食べような。」

 レオンはいつもフェルに自分は甘いなと感じていながらも、すまなそうに耳と尻尾を垂らす姿を見ると、つい叱ることができなかった。


「ふふっ、相変わらずのようだね。」

「お、お兄様!!!」

「レオン様、フェル、お久しぶりです。ルーク様はお2人が本日入学されると予想され、お待ちになっていたんですよ。」

「そうだったんですか!上学年の方とは寮も違うと聞いていたので、授業が始まったらお兄様を探そうと思っていたんです!お会いできて嬉しいです!!」

 帝国内に入ると帝国外への連絡は容易には行えない。特にここ魔法学校の関係者は帝国を守っている4つの公国間で格差や争いが起きないよう、情報漏洩が起こらないよう手紙などを含めた一切の連絡手段がない。そのためルークにレオンが入学することを伝える術がなかったのだ。

 影移動シャドウムーブメントで魔法学校への侵入も試みようとしたが、帝国内に入るための門に何らかの防壁魔法が施されているようで、帝国内に入ることすらも叶わず、ルークとは2年振りの再会となった。



「レオンだったら絶対に魔法学校に入学してくると思っていたよ。入学おめでとう。」

「お兄様も、3学年への進学、おめでとうざいます!」

 ルークは今年で18歳。ゲームの画面上で見たルークの姿に成長していたが、その姿は想像の何倍も輝いて見えた。ルークが従者として選んだリンもすっかり大人の女性へと成長していた。



 ルークとの再会を楽しんでいるうちにパーティは始まり、お腹を空かせたフェルのためにレオンはフェルの望むものをフェルに取るようにお願いした。

(従者が食べたいものを主人が指示して取らせるってなんだかな・・・まぁフェルが喜んでるからいっか。)



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