猫の杖と竜の屍 考察
猫の杖。
ちょっと謎過ぎる。役に立つ代物なのか?だが、この無限廻廊のようなタイムリープ世界からの脱出には使えるかもな。何せ初見だ。使わない手はない。
さあ、そうと決まれば研究しよう。
観察。
細長く、軽い。しなやかで、ぐにぐに曲がる。
長さは、手の指先から肘くらいまで。
先端にふさふさしてる部分がある。
黄緑を基調としたデザインだ。
ていうか……
見た目が完全に、大きい猫じゃらし。
どんだけデカイ猫をじゃらすつもりなのだろう。
使用。臨床実験。
この手のアイテムは時間で効果が切れる。
元に戻れない事はないとしよう。あったらまぁ、タイムリープすれば……いや、よくない考えだ。もうリープしたくないんだっつの。
杖を小気味良く、指先で弄ぶ。
クルクルクルクル。ピョイ。ぼふん
ローズは猫になった。
「ミャミャッ!?フシャー!フシャーー!!」
怒ってる。おっさんらしい貫禄のあるデブネコだ。
可愛くねえ……アゴを撫でてみる。大人しくなった。前言撤回、ちょっと可愛い。ちょっとだけな。
効果時間を計測するべく、放置してみる。
その時、ストーンゴーレムとアイアンゴーレムが警戒を見せた。
「あっ」「あっ」「あっ」
「ミャッ」
何かを察し、各自警戒体制を取る。ローズも二足歩行でファイティングポーズを取った。
「……ローズ、その姿で戦えるのか?雷球か何か出せる?戦えそうなら、その姿での戦闘性能も計測してみたいんだが」
「ダグ、猫に戦わせるの?可哀想」
「ルイン、猫も戦えるみたいですよ。ほら、おっさん猫が冷気と電気バチバチ出してヤる気満々」
「フシャーー!(誰がおっさんだ!)」
ドラゴンゾンビが現れた!
ドラゴンゾンビが現れた!
どちらも体長目測5m級。重量は……どうだろ。肉がなくって中身スカスカなんだけど、足音は中々力強いものがある。
「敵2体。1体はルインとサミダレで片付けろ」
「ダグ、分かってる」
「サミダレ、行きます!」
「さあ、猫ローズ。実験開始だ。バックアップは引き受ける。好きなだけ暴れてみたまえ!ドジって死ぬなよ?」
「ミャミャーッ!?(サイズ差ァ!?)」
ローズは泣きそうだ。




