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欲望の赴くがままに  作者: えっひょい
18/19

17話:三歩歩いてもの忘れ

コンコンっ


後ろから感じるアデーレさんから感じる圧に耐えながら、緊張して唾を飲みながらドアをノックする。どうか私に火の粉が飛んできませんように、と祈り続けながら返事を待つ。

中から此方に向かってくる足音が聞こえてすぐにドアが少し開く。


「なに」


ドアが少し開き、予想通り不機嫌な表情を浮かべている先輩の顔が見えた。最初は此方に軽く睨んでいたが、私の後ろに誰かが居ると分かったのか、視線をアデーレさんに向け少し眉をしかめると私に怪訝な面持ちで小声で尋ねてくる。


「……なんでまたここに来たの?」

「いえ、あの、先日受けた依頼がですね、緊急依頼で行ったは良かったんですけど着いたら解決してて、報酬はアドルフさんが要らないと言ったものを貰ったらしいんですが」

「なら良いじゃない。後はアンタがどうにかしなしよ、一端の受付嬢でしょ。見ての通りこっちはアドルフ相手で手一杯なの」

「出来たらやってますよ。でも、アデーレさんが「本来は討伐した奴に渡されるべきもんだ。だったら渡してやるってのがスジってもんだろ」っていうもんだから、アドルフさんに会いた―――」


バンッ!!!


言葉を言い切る前に、ドアを思いっきり閉められた。


「ちょッ!!待って!!待ってください!!」

『現在取り込み中だから帰りなさい。そうね、明々後日くらいになったら話しを聞くわ』

「合わせる気ゼロじゃないですか!?」


縋りつくようにしながらドアをバンバンと叩く。ここで閉められたら、私は後ろで未だに圧を放っている彼女と廊下二人でどうしたらいいのだ。責められるのも嫌だし、無言も耐えられる自信が無い。嫌だけどもう中にいるお二人に縋りつくないのだ。


「アドルフさんが居るのは分かってるんです。少しだけ、ほんの少しだけ話させてあげてくださいよ!!」

『アドルフさん?知らない方ですね』

『え、俺が何?』

『ッ!!!』

『何故にッ!!!?』バゴッ!


ドアの向こうでまた理不尽な暴力を振るわれただろうアドルフさんの、ごもっともな台詞が聞こえた。



 


 ◇


 


「はぁ…………」

「………………」

「あの、喋って貰っていいですか?」

「僕はそろそろ開放されても良いんじゃないですかね?」

「アドルフさんには言ってないんで、黙っていてください」

「倍プッシュ」ダンッ

「あ゛ぁぁぁあッ!!」


更に石を追加され絶叫するアドルフさん。私は先輩とアデーレさんに聞いているのだ。元はといえば貴方が変な行動をしなければこんな事にはならなかったし、これでアドルフさんが話に入ってしまえば更に混乱するのは目に見えている。


先ほどまで入室を頑なに拒んでいた先輩だが観念して嫌々ながらも諦めて私達二人を応接室の中へと招き入れ、先輩とアドルフさん、私とアデーレさんの二組に別れて対面する形で座っている。

先輩は顔に手をやりながら溜め息をつき、アデーレさんは未だに石抱から開放されないアドルフさんを無言で見続けている。私は話の進まないこの状況を何とかしようと進行を試みる。

唯一の救いはこの二人が敵対するような状況ではないことだ。もし、この我の強い二人が敵対することがあれば、もう私の手のつけられるものではない。


「はぁ……。すまないね、ウチの後輩と馬鹿が色々とご迷惑を掛けてしまったそうで」

「おい、俺は後輩じゃないぞ」

「馬鹿は黙ってなさい」バシッ

「痛いッ!」

「本当にすみません、こんなギルドで」

「その……個性的なギルドでいいんじゃないか?」


苦笑しながら乾いた笑い声をする彼女を見ると彼女はアドルフさんの姿を見て若干、いやかなりドン引きしていた。こういう光景は二人と過ごしていると見慣れた光景なので特に思うところは無いのだが、都会の人は違うのだろうか。


「どうかしました?」

「いや、気にするな……」


何か言い難そうに呟くと「おっほん」と咳をして、それで気分を切り替えたのか、先ほどのドン引きした様な表情は無くなり、キリッとした表情で先輩に目を向け話を切り出し始めた。


「別に難癖をつけにきた訳じゃない。ただ、スジを通しに来ただけだ。それが終わったら帰らせて貰う」


そう言って横に置いてあった報酬の金が入った袋をテーブルの上にドサッと乗せる。


「まずこの護衛の報酬だ。アンタは要らないって言ったらしいけど、仕事もしてない私が貰うのは筋違いってやつだ」

「いや、別にそんな気にしなくていいぞ。あんま状況を理解してないけど、アンタに迷惑かけちまったらしいから迷惑料として受け取って貰えればいい。移動費とかもあるだろうし」

「移動費は王都のギルドから払われているから気にしなくていい。そっちにはその気が無くても、こっちとしてはお情けを貰ったようで良い気分じゃない」

「難儀な性格ね」

「性格、というかプライドの問題だ。Aランカーに一人だけで上り詰めて、それなりにプライドってものがある。そうじゃなきゃナメられて鬱陶しくて構わない」


ギルドは結局荒事が殆どの仕事。そして荒事は大体男がやるものというのが相場になっているだろう。そんな中で女一人パティーも禄に組まずに何年もやってきたとなると、色々と面倒事があったってのは大体想像がつく。

隣で先輩とはまた違った大人な女性を凄いなぁと思いながら見ていると、テーブルに置かれたお金を石を抱かされて立てないアドルフさんの代わりに先輩が手に取る。


「要らない、と言っても貴方のその様子じゃ納得して受け取って貰うというのは無理そうね」

「あぁ」

「分かったわ、ならこの報酬は貰っておくわ。それが場を収めるには一番でしょうし」


そう言って受け取った報酬の入った袋をアドルフさんに抱かせている石に高い位置からドサッと落とす。やられたアドルフさんの口から「もう感覚が無くなって、何も感じねぇ……」と言っている姿を見て、もう開放してあげて良いんじゃないかと思ったが、それを先輩に進言するのが怖かったから言うのは止めた。


「後は小言位だ。今回の情報伝達のミスの件、アタシに迷惑が掛かったのは別に良いとして、この若い奴の教育はしっかりしてくれって事を言いたかった」


目の前に座っている先輩に対して少しキツイ目付きでいいながら綺麗で長い足を組ませ、その流れで腕を胸の下で組み胸がムニュと持ち上がる。その光景は女性の私からでも凄く魅力的なもので隣に座っている私はそれを見て思わず「うわぁ、すご」と言ってしまった。


「それは申し訳なかったね。それに関してはしっかりと教育しておくよ。そこの後輩と馬鹿に」

「…………?」


可笑しい。馬鹿扱いされたにも関わらず、未だにツッコミが来ない。何故かと彼に視線を向けるとアドルフさんは真顔で真っ直ぐと視線を向けていた。というか、アデーレさんの胸と足へと向かっていた。

アデーレさんが足を動かせば視線を下へ、腕を動かせば上へ、ねこじゃらしを動かされそれを追いかける猫の如くアデーレさんの手足の動き通りに動いている。

その光景に思わず凄いと感じた。女性として軽蔑する前にその恥知らずで下心丸出しな視線がチラ見ではなくガン見という堂々とした姿勢にだ。


「……………………」


先輩もそれに気づいたのか、隣に居る彼にまるでゴミを見るような目を向けている。その冷めた視線をものともせず彼は前を見続けている。

が、突然普通の表情になって目線をアデーレさんの顔へと向けた。


「アンタ、はアドルフだっけ?アンタも気をつけてくれよ」

「あぁ今回本当に申し訳なかった。今後はこんな事が無いように気をつける」

「私から言いたかった事はこれだけ。若手教育ってのは大事だからな、ちゃんとやっていかなきゃ後で痛い目を見るのは自分達だ。ところで、ここにはアンタ以上の奴は居ないのか?一番上の人間にしちゃ随分と若いが」

「あ、あぁ、それは―――」


アデーレと先輩の会話が続く。それに伴って視線がアドルフさんから先輩へと向けられたと同時に、アドルフさんの視線が再びアデーレさんの胸と足へ向かうが、少しするとまた視線を違う方向へ向けている。

そのあまりにも不自然な動きに不思議に思っていたが、見ている内に分かり戦慄が走った。

この男、堂々とイヤらしい視線を向けていると思ったら、アデーレさん本人の視線が自分に向いたらバレないように視線を戻しているのか!?

彼の常軌を逸した実力の内の一つの気配探知でアデーレさんの視線を先読みして視線を戻すだなんて実力の無駄使いもいいところだ。堂々としていて漢らしいと思っていたのに、とんだ臆病者だと責めたいが話的には真面目な所なので自重する。


「ん、ん゛っ!」


会話の途中で突然隣にいた先輩がなんともワザとらしい咳き込みをし始めたと思うと、先輩はアデーレさんと同じように足と腕を組み始めたのだ。しかも、こちらは意識しているので足の露出度と胸の強調度が高い。アデーレさんには少し劣るかもしれないが、それでも先輩の胸は平均を大きく上回る大きさだ。視線を集めるには十分以上の威力がある。その思いは先輩も一緒で上手くいくと確信しているのか勝ち誇った様なドヤ顔で隣のアドルフさんに視線を向ける。


「ジーーー」(アデーレの胸ガン見)

「―――――――――」(絶句)


先輩ガン無視でアデーレさんの胸ガン見。

何と言うえげつない行為だ。あそこまでやって勝ち誇っていた表情をしていたのにガン無視された先輩の心情を察すると涙が止まらない。思わず「くっ……」と声と涙を流し口を覆ってしまう。そんなことをしていると先輩は顔を下に向けてしまい此方に表情が見えなくなり、泣いているのか怒っているのか先輩がどんな感情でいるかが分からない。まさか本当に泣いているのだろうかと好奇心に負けて覗こうとしたところで先輩がバッ!と突然立ち上がった。


「ん?なんだ、突然」

「ちょっとやらないといけない事が出来てね……」


そう言ってスタスタと歩いてアドルフさんの少し後ろへと向かう。何をするのだろうと見ていると床に置いてあった石板を無言で二枚持ち上げる。そしてアドルフさんの横まで移動すると彼の上に置かれている石板の上へ高い位置から容赦なく叩き落す。


「ふんっ!」

「あ゛あぁぁぁッ!!!??」


叩きつけられた方も叩きつけた方も、石板は衝撃で砕け散った。これでアドルフさんの上に乗る石板は無くなったが叩けつけられた衝撃は相当のものだったのは分かる。

至近距離で聞かされる知り合いの断末魔。隣に居るアデーレさんと一緒に思わず「うわ……」とドン引きした声を出してしまった。あまりにえげつない仕返しだと思っていると先輩は私に視線を向けて言う。それはとても小さく此方がに聞こえはしないが口の動きで分かった。


『あ と で お ぼ え て い ろ』


何と言うとばっちりだ。私は貴方の心情を察して思わず泣いてしまっただけなのに!!

だが、怒りを抱く前に目の前で行われた暴行を見て、自分にはどんな暴行が行われるのだという恐怖心しかなかった。



 


 ◇


 


あぁ痛い。何故仕事から帰ってきたら待っていたのは暖かい食事ではなく冷たい石抱きだったのか未だに理解出来ない。説教ならまだ分かったものを。

それと別に変な事を言っている訳でもないのに石板の枚数を上乗せしていくシステムは止めて欲しかった。今となっては、その重ねる石板全てが砕け散ってしまったから意味は無いが。


気を取り直して話を聞こうとフリージアの隣に座り、話を切り出す。


「今回は色々な事があって面倒くさくなっちまってな、俺も正直あんまり理解してないんだけどな」

「え、さっきまでのやり取りは?これできっぱり終わりなのか?あんな事があったのに」

「何の話だ?」

「何か気に障ることでもあったかい?」

「?」

「何だその心配そうな人を見る目は!?これはアタシが可笑しいのか!?アタシが可笑しい側なのか!?」


何を言っているのだろうか?

特にこれと言っては何も無かったはずだが。あったとしても石抱を使って拷問を受けたくらいだが、別に珍しい光景ではないだろうに。あんなものは一種のコミニュケーションの様なものだ。

俺と認識は一緒なのかアデーレとカトリナも彼女に不思議そうな視線を送ったのだが、それは彼女にとって不快だったのか分からないが、突然大声を出し始めた。

最近の王都の人間と俺達との常識がズレているのだろうか、そんな事を思いながら彼女を見ていると「はぁ……はぁ……」と荒い息を吐きながら落ち着きを取り戻し始めた。

そして、そんな彼女の荒い呼吸と共に大きく動く胸に目が行き、俺の平常心が落ち着きを保てなくなってきた。


「……まぁいいや。なんだか深く考えるのが馬鹿らしくなってきた」

「そうそう、人生浅く考えていくのがストレス無く生きていくコツさ。まぁこの馬鹿みたいに何も考えないでいるとロクな人間にならないけどね」

「バッカ、俺はいつも底深くまで考えて生きているぞ」

「ははは、随分と浅い底ですね」

「おい、こいつサラッと結構エグい毒吐いたぞ。俺、年上なんだから敬え敬え」


俺がそういうと、カトリナは黙り顎に手をやり考え始めた。俺の敬うところ一つ二つ言うのにそこまで深く考えないと駄目なのか。


「アドルフさんの敬う所、ですか……筋肉位しか思いつきませんね」

「これは褒められているのか?」

「褒められてる褒められてる」

「そうかそうか、これからもこの俺を敬っていくが良い」

「フリージアさんの言う通りですね。この人からはストレスの欠片も感じません」

「本人が感じなくても振り合わされる周りがストレス感じるから質が悪い」

「……なぁ、漫才は話が終わった後にしてくれないか」


いつもの三人で話していると、蚊帳の外になっていたアデーレからジト目で此方を責める様に見てくる。俺達は揃って「あ」と彼女が居たことを思い出し、固まってしまった。そんな俺達を見て彼女は深い溜め息を吐く。


「気になってたんだけどそこのアンタ、アドルフのランクはいくつなんだ?」


その質問を聞いた瞬間、俺とフリージアがピシッと固まった。俺のそこら辺の所は非常にややこしいので正直あまり触れられたくない。何だってそんな事を聞いてくるんだと思いアデーレの表情を見ると、明らかに何か俺に不信感を抱いていた。

どうしたものかと、隣に居るフリージアに身を寄せ小声で話す。


「……どうするよ」

「……私がなんとかする。アンタは下手に喋るんじゃないよ。墓穴掘って面倒になる事が目に見えてんだから」

「なら聞かれた時、どう答えときゃいいんだよ」

「そこは臨機応変で私の話に合わせな」

「よし、任せろ」


これまでの長年の経験を生かしてやればきっといけるはずだ。基本的にはフリージアに任せて俺はドシッと構える。


「アドルフはCランクよ」

「なんで本人じゃなくてアンタが答えるんだよ。……まぁいいけど、それでCランクだって?」

「そうよ」

「へぇ、Cランクねぇ」

「なにか?」


何か含みを持たせた言い方アデーレの言い方に、少し強い口調で聞き返す。二人の間で何か駆け引きの様な事でも始まるのかと暢気に思っていると、アデーレは俺に視線を向けてきた。


「なぁアドルフ、アンタ今回の護衛でオークとゴブリンどれだけ仕留めた?」

「え、数?あんま覚えてねぇけど、まぁいっぱいだったな」

「いっぱい、か。そうかそうか、まぁありゃぁ一杯だったな。ははは、アンタやっぱ面白いな」

「なんか分からんけど……ありがとうございます?」

「アドルフ集合」


アデーレが笑みを浮かべているから話は良い方向に進んでいるのだと納得していると、隣から召集が掛かった。意味は分からないが言われては仕方ないとフリージアの近くによる。


「……ちょっと待ちなさい、一つの巣を壊したのは聞いたけど具体的な数まで聞いてないわ。てっきりゴブリン20のオーク2、3匹程度だと思ってたんだけどアンタ、どんだけ倒したの」

「いや、マジで覚えてないんだよ。向かってくる奴片っ端からやって、いつの間にか全員死んでて気が済んだからいいやって。まぁ思ったより時間掛かったのは覚えてるんだが……。まぁそれ位だったんじゃないか?」

「もういい、アンタは何か聞かれても『いやぁ、記憶に御座いませんな』とでも適当に言っておきなさい。後は私がやっておくから」

「マジでか」


若干申し訳なく感じるが『困ったらまず物理で解決』を信条としているこの身としてはあまり口での戦いはやりたく無いのが本音だ。墓穴を掘ったと自覚が無くても、いつの間にか何個も掘っていたことになっているという事が多々ある。

笑顔の仮面を貼り付けてフリージアがアデーレに話し始めたので、俺もよく分からないが笑顔を作っておく。


「すまないね、話を途切らせちゃって。この馬鹿が忘れちゃったらしくて今聞いてたところなんだ。もし良かったら教えてくれない――――」

「ゴブリン100、オーク約30位だったかな」

「アドルフ顔貸しな」ガシッ


おっと、この一瞬でフリージアが激おこになってしまった様子。その証拠に話すのに集合ではなく、顔貸せと言っておきながら否応無しに俺の顔面をワシ掴む容赦の無さ。あの貼り付けた仮面もほんの数秒で黒く染まってしまったようだ。


「サバを読むのにも限度ってものがあるわよね?どんな頭してたら20と100、3と30が同じくらいの数になるのさ。そんな数をCランカーが倒せるわけ無いじゃない」

「いやぁ、記憶に御座いませんな」

「私言ったわよね、やり過ぎるなって。貴方の頭は何?三歩歩けば聞いた事忘れるニワトリ位の脳みそしかないの?」

「いやぁ、記憶に御座いませんな」


カチッ(怒)


フリージアの方から何かスイッチが入ったような音が入ったと思った途端、彼女が飛び掛ってきて俺を背中から床へ叩き付けた。彼女はそのまま倒れている俺の上に跨ったままマウントポジションを取り殴りかかろうとする。俺は慌ててそれを手で押さえ込み互いにグググッと力の押し合いをしている状態となった。


「やめろ!暴力じゃ何も解決なんてしない!そんな悲しい事はよすんだ……!!」

「どの口がほざくか、この脳筋暴力馬鹿が!!アンタを一度殴っとかなきゃ気が済まないのよ……ッ!!」

「大丈夫だ。一発殴って気が済むんだったらお前は既に一生分の暴力を振るっている……ッ!!」


「さっさと本題に入って下さあぁぁぁい!!」


部屋の一室で後輩の声が響いた。

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