排気の街
排気の街が相変わらず騒ついているの
往来する車も絶え間無く
人も途絶えないは
あてもなく歩いているのは
私だけかしら
なんて胸を張れることでもないけれど
それでも淡々と歩いたは
止まったりなんかしたら
人にぶつかるし
あげく過去にも追いつかれるでしょ
こりごりなの面倒は
だから流れるように
生きてきたわ
聞き流し
見流してね
そうね 退屈だったけど
まぁいいのよ
人生に囚われるよりは
水に流していけるほうが大人ってもんよ
月が浮かんでいるの
空を見上げるなんて
寂しいのかしら
想う相手もいないのに
黄昏たは
いいじゃない
月は照らされなきゃ光れないでしょ
私は見上げなきゃ光を目にできないの
一人は好きよ
好きなだけ
好きなものに目を合わせれるもの
二人も好きよ
互いが互いを意識するもの
三人からは嫌いね
誰も私を見なくなるもの
空飛ぶ鷹くらいね
私を見て飛びついてくるのは
おにぎりならくれてやるわ
どうせ食べる気なかったもの
桜が舞うのは綺麗だったわ
だから私も舞ってみたは
でも気づいたは 舞うぶんだけ
枯れ木になっていくことに
舞い散るとはよく言ったものね
でも舞ったわ
また咲くために。