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もしもこの世界に「小説家になろう」が存在しなかったら 2

 今でこそ、小説家になろうは書籍化作品がベストセラーランキングの多くを占め、出版界を席巻する存在となっております。


 ガンダムでランバ・ラルさんがアムロに言ったセリフ風に言えば、「自分の力でベストセラーになったわけではない。小説家になろうのおかげだということを忘れないことだな!」と言うことになるかもしれません。


 では小説家になろうの力無しにそれまでの方法で書籍化デビューしようと思ったらどうしたらいいでしょうか。


 わたしも書籍化デビューを目指し始めた頃はそれはそれは苦労をしました。そのあたりのエピソードを紹介しましょう。


 急激になろう出身書籍化作家が増えたせいで出版社と作家の間でのトラブルもよく聞くようになりました。作者本人はそこまで言わないでしょうが、作者を応援している読者やファンは「クソ出版社」とか罵詈雑言を浴びせますよね。


 では、普通の出版社は普段どんな対応をしているでしょう。


「君はまだ本当の『普通の出版社』を知らない」


 一般論として言うとどの会社がと言うことでなく、出版業というのはもともとトラブルの多い業界なんですよね。誰もが知る人気作家でさえ印税をもらい損ねたり、逆にエキセントリックな作家が出版社に迷惑をかけることもたまにニュースや雑誌記事で目にすることがあるでしょうが、そんなの氷山の一角です。


 長らく作家志望者にとって編集者というのはその生殺与奪を握る立場にあるわけですから自分が人気作家にならない限り圧倒的に編集者の方が立場が上でした。そんな立場で、編集者も激務ですから数多の作家志望者や新人作家と接しなければならないとなればその接し方は推して知るべしでしょう。


 それに比べると少なくとも小説家になろうの作品を書籍化している出版社の編集者は自身のキャリアの中でもそれまで見せたことのないような繊細で細心の注意をなろう作家に対しては払っているはずですし、そのように見えます。


 そもそも著名人以外に編集者が出版の打診をするということ自体が彼らにとってもほとんど経験の無いことなのでしょう。 だからトラブルらしきものが聞こえてくるのは、業界の常識とそんなこと知るべくもない一般人としての作者との意識のギャップが現れてしまう時なのかもしれません。


 それでも前述のように珍しいこととは言え、自分たちの側から打診をしているので最大限の配慮をしていると思います。


 個人的に「それは怒っていい」というレベルは、出版の約束をしたのに反故にされた場合でしょうかね。多少スケジュールが遅延したぐらいは笑って許せます。自分自身の場合はね。


 だって、わたし自身、出版の約束を反故にされたことが実際に何度もあるのですから、本当に本を出してくれた出版社は多少思うところがあっても神様です。


 また、出版の約束をしたのに反故にされた場合、怒っていいと言いましたが、怒ってもいい、しかし最後は相手を許してあげなくてはならない時もあります。


 続きます。

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