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GLoop〜やり直し世界と僕〜  作者: 倉里小悠
第1章 華形香織
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第7話

「おい、そこの2人」


 ええ!? チンピラに話しかけられたちゃった。私たち何もしてないのに……。1人が話しかけ、5人のチンピラは私たち2人を囲むように近づいてきた。灯りは街灯ひとつだけ。暗い高架橋の下では、逃げることや、助けを求めることは絶望的だろう。


「カップル2人で一緒に下校たぁ、いい度胸してんなぁ。俺たちへの当てつけか?」

「いえ、当てつけなんて。そんなつもりはありませんよ」

「カップルだってところは否定しねぇのな。イラつく野郎だ」


 なんて滅茶苦茶な理由! お前たちみたいなチンピラに、和哉くんとの時間を無駄遣いできないだから、どっか行ってなさいよ。


「まあ、どっちにしろ、俺たちを不快にしたんだから、ほれ」


 意味深なことを行ってチンピラのリーダーのような男が和哉くんに左手を出して、何かを催促する。


「なんですか?」

「ああん? 言わなきゃわかんねぇのかよ。慰謝料だよ慰謝料。俺たちを不快にしたんだから当然だろ?」

「そうだぞそうだぞ。有り金全部で勘弁してやっから、早く出せよ」


 うわ、そんな慰謝料が請求できるわけないでしょ。こいつらバカ?


「すみませんが、お金はありません。なので、どうか許していただけないでしょうか?」


 和哉くんは礼を尽くして、お金を払わずに穏便に済ませようとする。しかし、奴らに対してそれは悪手だったようだ。


「ああ? なめてんのかテメェ!」

「よせよ。わかったわかった。じゃあ金は勘弁してやる。代わりに」

「代わりに?」


 殴りかかってこようとした1人をリーダー格が止め、第2の要求をしてきた。いや、あんたらは要求できる立場じゃないんだけどね。


「代わりに、その女をよこせ」

「っ!」

「グヘヘ、さすがリーダー。そりゃ、金よりいいや。あんまエロい女じゃねえが、まあせいぜい可愛がってやるぜ?」


 リーダー格が私を要求し、周りの男たちが舌なめずりをして、下卑た顔を私に向けてくる。


「ふざ」

「ふざけるな!」

「か、和哉くん?」


 ふざけないでというつもりが、高架橋の下に大きな声が響いた。和哉くんが珍しく声を荒げて叫んでいたのだ。私のために。


「そんなふざけた理由で香織を渡すわけないだろ! 彼女には指一本触れさせない!」

「和哉くん……」


 そう言い和哉くんは両手を広げて、私を守るようにして前に立つ。やばい。今私泣きそう。すごく嬉しい。こんなに大事に思ってくれてるなんて……。


「ヒュー、カッコイイねカズヤくん。けど、これは決定事項なんだ。だから、……さっさとどけよ!」

「ヒャッハー! 女をよこせぇっ!」

「ぐあっ!」

「和哉くん!」


 和哉くんが男の1人に腹を殴られる。男たちの拳には、いつの間にかギラリと鈍く光るものが。

 こいつら……!


「この……」

「やめるんだ香織! 君を、危険にさらしたくない。」

「でも和哉くんが!」

「いいんだ。おいお前ら、香織に手を出すなら、俺を黙らせてからにしろ。」

「ギャハハハ! カッコイイねカズヤくん?」

「まあそういうのがイラつくんだけどなっ!」

「遠慮なく黙らせてやんよ!」

「ぐはっ!」


 和哉くんは身を挺して私を守るつもりのようだ。けど、私はそんなことを望んでいない。どんどん傷ついていく和哉くんを、見ていることなんてできない。


「和哉くん!」

「だ……めだ、香織……。おごっ!」

「オラオラオラ! 抵抗しねえとはホント真面目でバカなヤツだぜ。」

「和哉くん!!」


 和哉くんが割って入ろうとする私を制し、何か言おうとするが、途中で腹を殴られ声が出なくなる。


「お、れが……なんとか、するから……。心配、するな……。」

「そんな、和哉くん…」


 和哉くんは覚悟を決めた目で私を見て言う。私は納得できないが、和哉くんの思いを大事にするべきなのだろう。男の意地、だから。女の子にとっては、そんなのただの無茶で、全然かっこよくない。その男の意地のために、彼は私を守るのだろう。


「そらよ!」

「がぁは!」


 しばらく和哉くんをタコ殴りにした後、リーダーの男が和哉くんの顎を思いっきり蹴り上げる。和哉くんはそれで地に伏してしまった。

気絶する和哉くんを見て、チンピラたちは満足気な顔をする。


「いやぁ!和哉くん!」


 私は倒れた和哉くんの側に駆け寄る。口から血を流し、身体はあざだらけだ。


「はっ、口ほどにもねぇな!」

「さーて、女女〜。」

「っ!」


 チンピラたちは私を見て、再度下品な顔をしてくる。和哉くんの思いを、無駄にするわけにはいかない。あの女をどうにかすることはできなくなるけど、ここはやり直しをするしかない。

 そう決意して、和也君の右手に私の右手を伸ばす。


「オラ立てよ。」

「っ!」

「グヘヘ、イイコトしよーねー、カオリチャン?」


 しかし、チンピラの一人が私の伸ばした右手をつかんで立ち上がらせる。まずい!これじゃ和哉くんとやり直しができない!


「やめて!放して!」

「大丈夫大丈夫。そのうちすぐに気持ちよくなって、そんなこと言えなくなるさ。」

「俺たち好みに調教してやんよ。おいお前、あれは持ってきたか?」

「もっちろんさ。これをひと塗りすれば、もう何も考えられなくなるぜ。」

「彼氏の目の前でたっぷり犯してやる。起きたら愛しのお前が俺たちの奴隷になってるのを見て、絶望するさまを見るのが楽しみだぜ。」


 いやだ!こんなやつらに犯されてなるものか!

 だが、そう心で叫んでも、体格と力が違いすぎて、手を振りほどけない。


「いや、やめて…許して…」

「だから、俺たちの奴隷になったら許してやるって。」

「そうだぞ。ほら、股の力抜いて…」


 男の1人が私の太ももに手を這わせる。恐怖で、喉が締め付けられるように苦しくなり、私は声が出なくなる。

 そして、男の太く汚い指が、私の中に入ってきた。

まさかの、香織ちゃん襲われちゃう展開!

やっぱり作者は鬼畜なようです。

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