影
このサイトにどはまりしました
なので過去作品を恥ずかしながら発表
ショートですが章があるので分けています
夜の波止場を走り抜ける五つの影がある。五人が互いの死角をカバーしながら倉庫街を走り抜けていくさまは芸術と言ってよい。
不意にリーダーらしい前髪に赤いメッシュをいれた男が、視線で四人に合図を送ると、四人は静かに間合いを取る。
「特警の餓狼だ。全員その場を動くな」
赤いメッシュの男が叫ぶのと、倉庫内ではお約束ような密売品の取り引き風景が展開しており、ボディーガードらしい男達がこれまたお約束の懐に手を入れるアクションをおこなう。
ガガガガン
ボディーガードたちが銃を抜くよりも早く、四人の声と銃音がボディーガードたちの足もとでハモった。
「動くなって言っただろ?」
赤いメッシュの男は不敵に笑って肩をすくめた。
「また・・・・潰されたというのか」
激しい運動の後なのだろう。男の全身はぐっしょりと汗で濡れ、肌も赤味がさしている。男の髪の毛は赤く逆立てているので、燃え盛る炎に顔が浮かんでいるようにみえる。
「しかしグエン様。潰された組織は末端で・・・」
赤い髪の男グエンに報告をしていたグエンと同じ髪型にピエロの仮面の道化師は、それ以上報告出来なかった。グエンに胸ぐらをつかまれて10センチ以上も持ち上げられたからだ。
「マースク。俺が、末端組織の人間とはいえ四虎、朱虎のメンツを潰したヤツの正体を暴けと言って、いったい何日がたつ?え?」
グエンは、マースクを解放する。
「も、申し訳ございません。いましばらくの時間を」
マースクは咳き込みながら答える。
「二日だ」
そういってグエンは、座り込んでいるマースクのみぞおちに蹴りをいれた。
「わ、判りました」
マースクが答えると、グエンは何も言わずに部屋を出ていく。
「グエン様も無理を言う。大丈夫か?マースク」
これまたグエンと同じ様な髪型をした頬に傷のある男がマースクに手を差し出す。
「かまわないでくれ。ウーンド」
マースクはそれだけいうと差し出された手を無視して立ち上がり、グエンの後を追って部屋をでていく。
「無愛想なヤツ」
ウードンは肩をすくめた。
ありがとうございました