再会
ロゼッタ妃「ネル、おはよう。ご機嫌いかがかしら?」
お嬢様「お母様!最高の気分ですわ!お父様はどこに..?」
ロゼッタ妃「彼なら、もうすぐ来ます。何でも連絡したい方が居るとかで...」
ホークランド卿「その件ならさっき、終わったよ。お待たせ、ネル。そして誕生日おめでとう。」
そう言うと、天井からたくさんのバラの花びらが舞った。同時に、ホークランド卿の手には小さな箱が1つ。
お嬢様「お父様、これは...指輪、ですの?」
ホークランド卿「お前ももう大人だ。生まれて10年とはいえ、エルフの力を遣うための魔術具を用意したよ。」
すると、扉がノックされた。
私はすかさず扉を開ける。するとそこには...
マノン「...久しぶりだな、マーリン」
マーリン「マノンさん...お久しぶりです...。」
ホークランド卿「来たかね。マグノイヤー様、どうぞお越しくださいました。我が娘の晴れ舞台、最高のプレゼントのご用意ありがとうございます。」
マーリン「あの指輪、マノンさんが用意したんですね。」
マノン「あぁ、指輪型の制御装置だ。」
ロゼッタ妃「まぁまぁ、立ち話もなんですからこちらへどうぞ...」
会食場に案内され、徐々に人が集まり始めた。
多くの資産家を初め、エルフ族の国家の者まで顔を出す始末...。マノンさんと、話したい事沢山あるけどこれは忙しすぎるな。
ホークランド卿「近々、都の中心に屋敷を構える予定なのですよ。」
資産家「ほぉこれは。またどうして?」
ホークランド卿「娘の為ですよ。もういい大人だ、世間を知るためにも、別邸で生活させるのも悪くないと思いましてな。」
資産家「エルフの民は成長が早いですからな。しかしまだ10年とあっては、ちと幼いのでは...?」
ホークランド卿「いやいや、遅すぎる位ですよ。一人娘ですからな、可愛すぎて手離したくないもので...ははは。」
資産家「そうでしたか...ところで、あそこに居る黒い服の彼は...魔術師かな?」
ホークランド卿「あぁ、彼はね。娘の為に術具を開発してくれたんですよ。ほら、娘が付けているあの指輪です。」
資産家「ふむぅ...見た所、力を抑えるための指輪、ですかな。」
ホークランド卿「見てお分かりか!素晴らしい。そう正に、娘には人類の血も流れて居ますからな。どちらの立場でも考えられるような娘になってほしいのです。」
ロゼッタ妃「あなた、そろそろ...」
ホークランド卿「あぁ、済まない。挨拶回りをしてくるので、これにて失礼。」
会食中は、沢山の声が聞こえてくる。私の耳は何倍もの音を拾いわけるから、よく分かる。マノンさんは...まだ居るな。
マノン「焦らずとも、こうすれば良いだろうに。」
手袋から声がした。そうだった、随分前に確かそんな事言ってた気が...忘れてた。
マノン「...10年も経てば嫌でも変わるが...お前は、変わらないな。力の遣い方は上達したようだが。」
マーリン「話したい事、沢山あるんです。でも、時間が無くて...」
マノン「何も今じゃなくてもいい。近々、別荘にネルトゥス嬢が引っ越されるそうだ。今よりも伺いやすくなるだろう。」
お嬢様「マーリン、さっきからぶつぶつと、何してるの?」
マーリン「あぁ、いえなにも...。」
お嬢様「お父様、私の為に人類の都へ別邸を立ててくださっているらしいわ!マーリン、もちろんあなたも一緒に行くのよ!」
マーリン「はい、楽しみでございますね。」
お嬢様「新しい従者も待っているけれど、私はマーリンみたいに自立した大人になりたいの!!出来るだけ、身の回りの事は自分でやるつもりよ!」
マーリン「...じゃあ、風の力と精霊遊びは暫くお預けですね!」




