第2話【初めての調合】
第壱章 第2話【初めての調合】
さて、スキルの取得もできたので早めに今日の寝床を確保しなくてならない。さすがに、建築スキルは取得していないので建物など建てることはできない。錬金術のレベルも低いので小さいものしか作れないから近場にあったはずの洞窟を借り拠点とする。拠点に向かう最中にとりあえず、片っ端から鑑定をかけて熟練度を上げる。
レベル1の鑑定は木を鑑定してもただ木としか表示してくれない。これがレベルがあげればなんの木でどういう性質なのかを知ることができる。最初は不便だが大器晩成型なのでしっかりと育てる。鑑定で雑草としかでないものがあったが、特徴的な形からダミ草だとわかるものがあったので採取していく。ダミ草は子供が書いたチューリップのような上部分がいびつなのこぎりの歯のような形で下部分がおわん型の葉を持つ薬草だ。
これをつぶして水と混ぜることで簡易回復薬ができる。簡易回復薬は時間経過で劣化するためその場で使わないといけない上に効果も小さいのでポーションが作れるようになれば用無しになるが、錬金術を使用せず調合だけでできるために調合のレベルを上げるには最適なのだ。
ダミ草の群生地があったので半分ほど採取していく。ダミ草は非常に繁殖力が高いため、春~秋であればずっと採取することができ、群生地をとりつくしたと思ってもなぜかすぐに復活している。根絶やしにするには掘り起こして根を徹底的に取り除かなければならない。まぁ、今回はそこまではしないが……。
群生地の半分で200株ほどになり、採取している最中に【採取Lv1】を取得した。まぁ、ここまで採取すればさすがに予想通りだ。採取がない場合だと採取したアイテムの品質はD-だが、採取を取得してからはD+まで品質があがった。まだ、レベルが低いが上がっていけばもっと品質が上がるだろう。
そして、日がちょうど真上に上がったくらいで洞窟に到着した。おそらく転生した当時の時刻は朝なのだろう。この世界での太陽の上り下りの位置関係が地球と同じなのかは不明だが……。
まぁ、そんな小難しいことは良くて、その辺の木片を集めて入口に集めて自分と同じ高さくらいまでふたをする。ふたをするために木片は錬金術で木片同士の一部を同じ物質へと変化させてくっつける。錬金術は何も道具なしで溶接のようなことができるので非常に便利だ。
そして、ふたをしてどうするかというと自分はふたの上部分に手をかけて乗り越える。面倒だが、ふたを壊せるような強いモンスターもいないのでこれで問題ない。さすがに寝ているところを襲われるのはまずいのだ。
さて、先ほど採取したダミ草を加工していこう。そのためにすり鉢とすりこぎが必要だ。すりこぎに適した棒は見つけてきているのですり鉢が問題だが、ここで活躍するのが錬金術だ。土をいい感じの形にする。それを錬金術の物質変化で石に帰る。これで簡単に石のすり鉢の完成だ。一応水魔法で水を作りきれいに洗っておく。一応簡易回復薬は飲み薬なのだ。衛生には気を付けなくてはならない。
ここにダミ草を10株入れてすりつぶす。あとは水魔法で水を作りその水と混ぜていく。薄い緑になると完成だ。鑑定で確認しても簡易回復薬になっている。さて、そしてここで気づいたが問題はいれものだ。錬金術で瓶を作成することも難しくはないがMPが心もとないのだ。
まぁ、放置もできないので作るしかないのだが。すり鉢と同様に土で形を作りそれを物質変化で瓶にするとMPが0になり意識がもうろうとし始める。倒れる前に瓶の中に簡易回復薬を入れる。
そうして、瓶の中にできた薬品をいれて初めての調合は倒れて終わった。
名前:ジェイル
性別:男
年齢:18歳
種族:古代守護樹人族
職業:魔法使いLv1
合計レベル1
ステータス
HP :10/10
MP :0/20
STR:3
VIT:3 +0.3
AGL:7 +0.7
DEX:10
INT:5
POW:3
所有スキル
【取得経験値上昇Ⅱ】【必要経験値減少Ⅱ】【魔法の才Ⅰ】【錬金術Lv1】【鑑定Lv1】【弓術Lv1】【短剣術Lv1】【気配察知Lv1】【気配遮断Lv1】【隠蔽Lv1】【解体Lv1】【水属性魔法Lv1】【風属性魔法Lv1】【身体強化Lv1】【体術Lv1】【魔力操作Lv1】【鷹の目Lv1】【頑強Lv1】【俊敏Lv1】【New採取Lv1】【New調合Lv1】【HP自動回復Lv2】【MP自動回復Lv2】【状態異常耐性Lv2】