第七話
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十年の歳月が流れた。
十年前の異常な災厄は、周辺の街も襲っていた。
大量のスライムの発生源は分かっていない。
逃げ延びた人々は口々に言う。
人間を食べたスライムが増殖して、またたく間に街全体をスライムが闊歩する地獄と化したと。
王国はこの異常事態に対して騎士団を派遣したが、帰ってきた者はいなかった。
その後、冒険者たちの討伐隊が組まれたが、やはり大量のスライムには抗えず、ほうほうの体で逃げ帰ってくることになる。
その中のひとりの証言によれば、真っ白な天使を従えた男がスライムたちの中にあって平然と立っていた、という情報が残されていた。
気がつけば、十年の歳月が流れていた。
僕はずっと意識が曖昧で、ただ領土内に入ってくるモノたちを喰らうようにベスに命じ続けていた。
側にはずっとダーナが付き添ってくれていたらしいが、覚えていない。
髪が気づけば腰のあたりまで伸びていて、爪だけはダーナが定期的に削っておいてくれたから酷いことにはなっていなかった。
「ダーナ。僕は一体、どうすればいいんだろう。父上と母上を自らの従魔で殺した罪を、どう背負えばいいんだろう。何の罪もない人々を殺した罪を、どう贖えばいいんだろう」
「サロモン。あなたは〈魔王〉なのですから、そんなことはいずれも罪にはならないのです。ただ為したいように為すがいいのですよ」
「そうか……〈魔王〉ってこういうことをする奴のことを言うんだね。ならとことんまで魔王になろう。僕はすべてを殺し尽くす〈魔王〉となる」
「はい。どうぞ〈魔王〉様」
「――【召喚】」
ズモモモモモ!
複雑な魔法陣がくるくると回りながら派手に輝く。
魔法陣から現れたのは?
「――【召喚】」
ズモモモモモ!
複雑な魔法陣がくるくると回りながら派手に輝く。
魔法陣から現れたのは?
「――【召喚】」
ズモモモモモ!
複雑な魔法陣がくるくると回りながら派手に輝く。
魔法陣から現れたのは?
「――【召喚】」
ズモモモモモ!
複雑な魔法陣がくるくると回りながら派手に輝く。
魔法陣から現れたのは?
「――【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】【召喚】」
複雑な魔法陣がくるくると回りながら派手に輝く。
魔法陣から現れたのは?
《名前 サロモン 種族 人間 クラス 魔王
ギフト 【召喚Lv99】【領土支配】》
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