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ゾンビ化した君と夜の世界を廻る  作者: 中川謳歌
第1章

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9/40

何百年もずっと眠っていた

「すまないが、俺は日光を直に当たると体調が悪くなって魔法が難しい。なるべく日が沈んでからの行動が助かる」


2人で話し合って、明日の日没から一緒に冒険をすることになった。今のままの格好で町に出かけると大騒ぎになる。とりあえず、私が一度町に戻って包帯・仮面・ローブなどを買って、このダンジョン裏で落ち合うことになった。このダンジョンには秘密の抜け道があって、リンドさんはそこから外に出るみたい。


「あの…このダンジョンの途中まで、力を貸してもらっていいですか?」


マジカル弾の玉が残り少ない。せめて、あのガルガングが出なくなるまで進みたい。


「…〜…◯△☓…◯☓〜」


リンドさんが何かをつぶやくと凄まじい炎が風のように広がり、ガルガングの群れを焼き尽くしていく。そう!これぞまさしく、上級魔法 。あんなに自分が苦労して戦ったガルガングがリンドさんの手にかかればいとも容易いように倒していく。聞き慣れない詠唱だったが古代魔法だろうか?


「すごい威力ですね。これは古代魔法ですか?」


リンドさんは苦笑いをしながら頭をかく。


「ところで、今って何年?さっきの魔法が古代なら相当な年月が経ってるよな?」


「1525年ですけど」


そっか。とつぶやき、頭を抱えるリントさん。聞くと200年近く眠っていたみたい。これはショック受けるよね。そしてリンドさんはやっぱり特殊なゾンビなのかな?


「包帯とかローブの買い出しをお願いしようと思っていたお金だけど、これって古すぎて使えないよな?」


「リンドさんが袋から取り出してきたのは1枚の金貨。しかし、よく見てみると金貨の絵が違う。お金はその時代の王の姿が反映されているが、このお金は見たことがない。」


「金自体価値があるので、確認してみます」


リンドさんから受け取った金貨を袋に入れる。使えるかどうかギルドに聞いてみよう。


ダンジョン内はリンドさんが他の冒険者に見つからないよう慎重になりながら行動した。


「リンドさん、ここまでで大丈夫です」


結局、入り口近くまでついてきてくれて無事に出る事が出来た。ダンジョンを出ると、受付の人に心配されていたみたいで安堵された。お礼を言って、緑のボタンを返却。ダンジョンの最奥にある木札は手に入れられなかったがしょうがない。


気を取り直し、町に戻るため足を進める。途中に何度も休憩を取りながら歩く。ダンジョンで色々あって、疲弊した体で町まで歩くのに遠く感じる。道中には赤い針が特徴の虫の魔物レッドビードムや黒い小さな犬のような魔物のチョーコスが複数襲ってきた。ガードの魔法を駆使し、なんとか逃げきった。町が見えると一気に安堵が広がり、なんとか立っていたものの力が抜けて座り込んでいた。少し休憩し体を奮い立たせる。


まずは遅めの昼食と行きたいところだが、狩った魔物の鮮度のことがあるので、冒険者ギルドに向かった。


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