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ゾンビ化した君と夜の世界を廻る  作者: 中川謳歌
第1章

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7/40

一人で戦えるほど世の中は甘くなかった

緑のボタンを片手にダンジョンに入ると、土壁でじめっとした感じがした。魔法石が所々設置してあり 少し明るくなっていた。早速、ガードの魔法をかけて自分に結界を張る。


まず、吸魔コウモリが大群で襲ってきた。ガードの魔法のおかげで気持ち良いほど弾いていく。吸魔コウモリはぶつかりながらも、しつこくついてくる。何度かぶつかり弱ったものは、ナイフで致命傷を負わしていく。今まで回復や治療しかしてこなかったので返り血を浴びながら複雑さを感じた。なるべく なら殺生はしたくない。気持ち悪くなりそうになりながら気合で抑え、魔道具のシートを広げ処理をしたモンスターをのせ包む。こうするとモンスターから出る血や匂いが抑えられる。包んだシートを軽さの付与がついたバッグに入れ込んだ。吸魔コウモリの素材・肉は冒険者ギルドに売ればお金になる。かなり格下なら、ガードで身を守って魔物に何度もぶつかっていけば行けるかもしれない 。少し戦いに希望が持てた。とりあえず探索しながら最奥の棺を目指そう。


歩き進めていくと、少し離れたところから唸り声が聞こえる。声のする場所に行くと、ガルガングが二匹がいた。犬の口を大きくしたもので、鋭い牙を持ち素早い。二匹は容赦なく飛びかかってくる。懸命にガードをかけ攻撃を食らわない事で精一杯だった。素早いのでマジカル弾の単体の炎は難しいだろう。となるとまだ使った事がないが、捕獲、氷、眠りのどれかになる。とりあえず眠りの玉をセットし、敵に向けて引き金を引く。玉は弾け、眠りの煙が広範囲に広がりガルガングやまだしつこくついてきた吸魔コウモリが、バタバタと倒れていく。

私のローブは眠り防止の付与がついているので影響はない。


起きてきては厄介なので、次々とダガーナイフを使い処理していく。顔に返り血を浴び、手で拭いながら淡々と進めていった。


このダンジョンはガルガングが多いのか、次から次へと出てきては眠りの玉が入ったマジカル弾を打ち込み、ダガーナイフで致命傷を負わす。その繰り返し。気づけば 眠りの玉は使い切っていたあとは炎 ・氷 ・捕獲の玉で戦うしかない。しばらく進んでいくとダンジョン内の土壁には所々、古代文字や マークが描かれていた。途中、部屋や宝箱があったがお宝は見つからなかった。気を持ち直し進んでいくと、運悪くガルガングが6匹現れる。マジカル弾に氷の玉をセットし打ち込む。冷気が広がり3匹が凍り、その場で倒れこむ。ガルガングは1匹ずつ、それぞれに距離があると単独攻撃になる。マジカル弾の玉は残り少ない 。背面はゴツゴツした土壁で逃げ場がない。3匹のガルガングは囲むように容赦なく襲いかかっててくる。手に緑のボタンを握りしめ、背面の壁に寄りかかる。


“ピッ”


突然、機械音とともに背面の壁が反転し、目の前の景色がぐるりと変わった。相変わらずの土壁だが、真ん中にポツンと宝石や装飾が施された豪華な棺が置かれていた。


これは最奥の部屋の隠し通路だろうか?確か受付の人が、最奥の部屋にある棺の中の木札を持って帰ると特典があるって言っていたが、これだろうか?


恐る恐る棺に近づき、手をかける。木札を持って早く帰りたい。重たい棺の蓋をゴゴゴと重厚感ある音をさせながら持ち上げた。




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