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ゾンビ化した君と夜の世界を廻る  作者: 中川謳歌
第2章

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ブーディー教

翌日の夕方


“ドンドンドン”


部屋のドアを叩く音が聞こえる。


「マルンです。お話いいですか?」


焦っているマルンさんを部屋に入れる。


「他のメンバーがいないんです。部屋に行ったら誰もいなくて」


マルンさんは朝から教会に行き、教会の職員と昼過ぎに部屋に行ったが誰もおらず。心当たりがある所を片っ端に探したがどこにも見当たらなかったそうだ。警備隊に相談して捜索願いを提出。警備隊の助言で冒険者ギルドにも相談しに行ったそうだ。タピバラの捕獲の依頼完了の書類は私達とマルンさんの他は提出されていないらしい。 念のため私達やマルンさん、プルスさんからタピバラ捕獲後について冒険者ギルドが話を聞きたいそうだ。リンドさんを起こし冒険者ギルドに行く。


「わざわざ来て貰ってすまないな。ライトネル冒険者ギルドマスターのアッシュル・テイトだ。君達はライトネル領主の甥っ子とマキシルでいざこざがあったらしいな。噂は聞いているよ。本題に入るぞ」


アッシュルさんはマキシルさんと同じく筋肉隆々な方。話が本題に入るとアッシュルさんの顔が鋭くなった。


「タピバラ捕獲後の聞き込みでプルスさんの家に行ってみたんだが誰もいなくてな。一緒に捕獲でいた他の冒険者も足取りが掴めないし困ったよ。何か不審な点や気になったところがあれば教えて欲しい」


関係あるか分からないが、プルスさんの家の近くの山にたくさんの人の気配を感じた事を話した。


「あー。あそこかぁ。最近、宗教施設が建ったんだよ。町の住民にのめり込んだ人がいて人格が変わったとかよく耳にしてて気になってはいたんだよ。宗教は素晴らしいもんだが変な方向に行くと恐ろしいからな」


「宗教施設って…」


「あの宗教施設はブーディー教らしいよ。あの施設が建ってから他にもよからぬ噂を聞くんだよ」


アッシュルさんからブーディー教の名前を聞くと、リンドさんは「あっ」と、声を漏らした。


「ブーディー教は昔、魔術を使って人を操ってたって聞いたことがあったがまさかまだ残っているんだな。昔は人を操って小さな町を支配したこともあったし…」


リンドさんがブーディー教について話し始めるとアッシュルさんの顔色が変わり始めた。


「領主や教会に相談してくる。今日は解散だ」


アッシュルさんは急いで部屋を出た。マルンさんとも別れ宿に戻る。


「エメレンドさんって王国の魔術の研究をしていましたがブーディー教とは何かあったんですか?」


「ブーディー教は次々と新しい魔術を開発したもんだからエメが手こずっていたこともあったな。けど施設に立ち入りの時や戦った時はエメは魔法でなぎ倒していたけどな」


二日後、冒険者ギルドから招集がありマルンさんと私達で向かう。アッシュルさんの隣に見覚えのある顔があった。


「度々、招集をかけてすまんな。まずは紹介だ。俺の隣にいるのは教会職員のソフィーエさんだ」


「初めまして。教会ライトネル支部のソフィーエです。よろしくお願いします。もしかしてあなた…」


「ミーナです。ご無沙汰しております」


ソフィーエさんは教会にいた頃お世話になった先輩だ。とても親しかったが私が逃げるように辞めて顔を合わせづらい。


「ミーナさんと知り合いか?ブーディー教は今回の行方不明者と関係があるかどうかは証拠はないが、洗脳とか今もあれば無視はできない。教会の調査と潜入にソフィーエにさんとあとミーナさんにもお願いしたいと思っているんだが。どうかな?」


突然の指名に驚く。


「私で大丈夫ですか?タピバラ捕獲で顔がバレたりしていませんか?」


「変装するから大丈夫。ミーナさんはB級冒険者で回復師だ。何かあった時、ガードや回復魔法が使えるから助かるんだ」


私とソフィーエさんがブーディー教の調査と潜入に決まった。


「適任者がいるんだが。ライトネルにもうすぐ到着するけど追加で参加は大丈夫ですか?」


リンドさんが提案する。


「ほう。適任者か」

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